日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

天野節子著「氷の華」

2011-02-12 | 読書
今朝新聞を見て驚いた。
朝日新聞のトップ見出し「ムバラク大統領辞任」
昨日の見出しと一文字違い(辞任
テレビニュースを見ると今朝の新聞は間違いなし
昨日は早とちりだったらしいが、訂正記事は出ないのだろうか?
テレビではすぐに「申し訳ありません」頭を下げているが・・

雪の昨日に一気読みをした1冊。
幻冬社文庫 「氷の華」天野節子著



以前テレビドラマで放映していたがついに見る事なく終わった。
既にテレビ化されている本は読みたくないし、
天野節子も初めてだが、買い置きしてあった。

美貌で富豪の主婦だが家事は全て家政婦任せ
見栄えのする夫隆之のビアグラスを凍らせておく事と食事の盛りつけだけが仕事
自宅は広々、夫は妻の同族会社で将来は安泰
軽井沢の別荘もあり、なに不自由ない暮らし。
美貌を見せつけるお出かけだけのお気楽さだが
1本の電話で殺人に走り、刑事に追いかけ回されるはめになり
更にプライドを傷つけられて次なる事件へ・・

美貌の瀬野恭子の生活感のなさと、
刑事戸田克己の妻と娘二人のごく普通の生活と対比させながら物語は進み
冒頭の雨の中のひき逃げ事件と夫の不倫相手の毒殺事件
ひき逃げと、犯人ありきの殺人事件が結びつく。

瀬野恭子のリアリティーのない動きとそれでいて確実に対処出来る頭脳
戸田刑事の感性と第六感で捜査を進める手法

この二つが合わさり息をつかせない物語展開

天野節子の次の2冊が読みたくて調べると
63才で新人デビューした最初の著作
しかも自費出版でスタートしたとの事、驚きが重なるが
解説はいただけない、真摯な感慨が一気に庶民感情にさらされた気分になった。

それはともかく参考に米倉涼子主演のドラマを探した。

ドラマ「氷の華」

驚きました。
登場人物の名前はそのままで
専業主婦のはずの瀬野恭子がピアニスト!
夫は事務機メーカーのはずがお医者さん!

こんな事よくも作者は許したこと
美貌でも主婦と事務機メーカーでは物語性が薄まるのか?
米倉涼子がどのように主婦を演じたのか興味あったが、肩すかし・・

ドラマを見ていた方は米倉涼子は横において(無理か?)
頭を真っ白にして読んだ方がいいかもしれない

だが、今年(まだ2ヶ月だが)ピカイチのお薦め本です!

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ピカイチですか (Syu(chan))
2011-02-14 08:10:33
今度本屋に行ったら探してみます。
返信する
Syu(chan)様 (いちよう)
2011-02-14 09:21:51
63才の新人とは思えないできばえです。
返信する

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