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「コルシカ島への旅」 (9)キャプテンの優劣を決める「停泊地選び」

2017-05-11 08:44:34 | 旅行記
ハードスケジュールの一日を終え、昨夜はキャビンに戻るなりバタンキュー。 夢うつつの中で大砲らしき音が絶え間なく聞こえ、どうもヨットは海戦に巻き込まれたようだが、ベッドの中に隠れて様子を見るのが賢明と考え、また深い眠りに吸い込まれていった。 翌朝クルーから花火を見たかと言われ、「音だけ聞いたよ」と答えておいた。 朝食でNちゃんがちゃんと出汁をとって作ったジャガイモとネギの味噌汁があまりに美味しく、おかわりを所望する。

双胴型のヨットは帆走で次の予定地に向かっているが、ヒールや揺れをほとんど感じない、構造的な勝利だ。 アジャクシオは一昨日まで雨だったようだが、昨日も今日も快晴で滞在中一度も雨には出会わず、地中海特有の強烈な日光が容赦なく降り注ぐ。 イタリア在住の作家塩野七生氏がヨットでこの海域を航海中に冷蔵庫が故障し、ワインを冷やすのにボトルを海水に浸したバスタオルで巻き、日光に当てて何度か繰り返すと適温まで冷えたとエッセイに書いている。 いちど真似てみたい気もする。

外界から切り離されたヨットの生活は自由時間が豊富だ。 それぞれがデッキでストレッチや日光浴をしたり、本を読んだり音楽を聞いたり、ビールを飲みながらボケっとして海を眺めたりして過ごす。 10時過ぎ今日の目的地の沖合に到着。 白い砂浜と背の低い灌木が長く続き、背景にコルシカを象徴する嶮しい山々がそびえ立つ。 ゴムボートとカヌーで全員が浜辺に移動し、昼近くまで泳いだりカヌー・シュノーケルで遊び、持参した鮭トバやスルメを肴に飲む冷えたビールがうまい。 

船に戻っての昼食は期待してたソーメン、濃縮でないストレートの麺つゆがうまい。 白ワインを飲んでゆっくりしたシェスタの間に、船は間もなく今夜の予定地に到着する。 無数に点在する小さな湾や山蔭の避難場所の中から、何処に停泊するのがベストか、気象情報・水深・風向などを参考にしながら、地形を知り尽くしたキャプテンが最も安全で揺れの少ないポイントを選び出し、アンカーを沈める。 夜中に予期せぬ強風に遭遇することもあったが、風の音はうるさくても驚くほど揺れは少なかった。

ところでヨットで食べた料理が後を引き、我が家の定番になってしまった一品がある。 その名は「アンチョビポテト」。 一口で解説すると、レンジで加熱したジャガイモをオリーブオイルで炒めながら、ニンニクみじん切り・アンチョビを入れて混ぜ合わせ、あらびきコショ―を振り、火からおろしたらイタリアンパセリを飾って出来上がり。 アンチョビはカタクチイワシの塩漬けをオリーブオイルに浸したものだが、塩辛く濃厚な味が料理を一変させ、脇役のはずのアンチョビが主役に踊り出る。 





   






   
  
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