
《前回までのあらすじ》
あまりの寒さに隣県の温泉にでかけた夫婦は、道中に県立装飾古墳館を訪れる。
夫は二十年前に家族で古墳館を訪れたことがあると言うが、妻にはそんな記憶は一切ない。
くいちがう記憶は単なる加齢のせいなのか、それとも夫は平行世界から紛れ込んだ別人なのでは……?
妻は不安と猜疑心がわき上がるのを感じた。
先輩スタッフから仕事を引き継ぎ、慣れない作業に肩をこわばらせて帰宅した時、関東平野の東の端っこへ出張中のつれあいより写メールが届きました。
タイトルが、「装飾古墳博物館に行っていた!」とあります。
娘のところに保管してあるアルバムを探し出し、証拠写真を送ってきたのでした。

ケータイの小さい画面ではわかりにくかったけれど、こうして大きな画面で見ると、先日訪れた装飾古墳館の建物のようでもあります。
そして、わたしの書いた字でタイトルまで……。
撮影日は '92年4月26日。装飾古墳館が開館して十日ほどの頃です。
折り返しかけた電話口で、つれあいはさも得意げに
「ほぉ〜ら〜、やっぱり、行ってたやろ〜」ですって。
この写真の他にも、娘(当時3歳9ヵ月)を肩車したつれあいが遠景で映っている写真もあったのだとか。
それでもわたしは納得がいきません!
わたしと息子(当時生後10ヵ月)の姿が映ったものはアルバムにはなかったとのこと。
「わたしが映ってないということは、わたしと赤ん坊は留守番してたのかもよ〜」と反論。
「そやったら、誰が遠くにいる肩車の親子を撮影するんや〜?」とつれあい。
証拠写真を見せられても、すんなりと納得はできません。
ひょっとして平行世界から紛れ込んだのは、つれあいではなくわたしのほうだった……?








あまりの寒さに隣県の温泉にでかけた夫婦は、道中に県立装飾古墳館を訪れる。
夫は二十年前に家族で古墳館を訪れたことがあると言うが、妻にはそんな記憶は一切ない。
くいちがう記憶は単なる加齢のせいなのか、それとも夫は平行世界から紛れ込んだ別人なのでは……?
妻は不安と猜疑心がわき上がるのを感じた。
先輩スタッフから仕事を引き継ぎ、慣れない作業に肩をこわばらせて帰宅した時、関東平野の東の端っこへ出張中のつれあいより写メールが届きました。
タイトルが、「装飾古墳博物館に行っていた!」とあります。
娘のところに保管してあるアルバムを探し出し、証拠写真を送ってきたのでした。

ケータイの小さい画面ではわかりにくかったけれど、こうして大きな画面で見ると、先日訪れた装飾古墳館の建物のようでもあります。
そして、わたしの書いた字でタイトルまで……。
撮影日は '92年4月26日。装飾古墳館が開館して十日ほどの頃です。
折り返しかけた電話口で、つれあいはさも得意げに
「ほぉ〜ら〜、やっぱり、行ってたやろ〜」ですって。
この写真の他にも、娘(当時3歳9ヵ月)を肩車したつれあいが遠景で映っている写真もあったのだとか。
それでもわたしは納得がいきません!
わたしと息子(当時生後10ヵ月)の姿が映ったものはアルバムにはなかったとのこと。
「わたしが映ってないということは、わたしと赤ん坊は留守番してたのかもよ〜」と反論。
「そやったら、誰が遠くにいる肩車の親子を撮影するんや〜?」とつれあい。
証拠写真を見せられても、すんなりと納得はできません。
ひょっとして平行世界から紛れ込んだのは、つれあいではなくわたしのほうだった……?
















