
デイリーアウルシアター ふくろうたちの内緒話〜大きなもみの木の下で〜を観た。(写真はブロックの子どもたちと一緒に作った看板)
久しぶりのカピオホールでの鑑賞例会だ。
若い新進の劇団による、三つのお話しからなるオムニバス形式の作品。
白い大きな布を舞台に敷き詰め、イスとテーブルと小さなもみの木が5〜6本だけの舞台装置。
照明装置とホリゾントを使って、人物の影を逆光で、またある時には大きく映し出す演出は幻想的で見事だった。
一話目は20世紀の飛躍的な科学技術の進歩を人間の欲望と「戦争」に絡めて表現した作品。ユーモラスな身体表現の中に、シニカルな批判精神が見え隠れして、面白かった。
6人の男女がマイムで、ライト兄弟の初飛行シーンやアポロの月面着陸の様子を表現するのはすっごく楽しく、自然と笑えてくる。
ナレーション役の女優さんの過剰とも思える顔全体を動かす発声の仕方も、台詞内容の難解さを中和する役目があるのかな。テレビやインターネットの隆盛で娯楽の片隅に追いやられた【演劇】を嘆いての、「もっと演劇を観ようよ!」という心からの叫びや、漢字で書けば画数の多い字ばかりが並ぶような台詞も、あの表情で言われたら笑うしかない。
二話目はいまどきの他者を見下すタイプの若者が主人公。
砂漠に沈む本物の夕日を見に行きたいと、居酒屋で話をしていると、いきなりドラえもんが登場。「どこでもドア」でたちまち砂漠へ放り出されてしまう。現地人ガイドとコミュニケーションを図るが、若者のかたる言葉は言い訳や虚飾にまみれていて、ちっとも素直じゃない。現地ガイドはそんな空威張りや言い訳の滑稽さを逆に楽しんでいる様子。こんなに楽しい日本人がいっぱい居る東京へ行きたいと、若者を放り出してさっさと行ってしまうというストーリーだ。
他者に支えられなんとか暮らしているはずなのに、自分をいっぱしの人間だと勘違いしている人は確かに増えてきていると思う。時代をうまく切り取ったお話しだなぁと思うと同時に、身につまされてしまった。
三話目はタイトルにもなっているクリスマスにちなんだお話しだ。
パパと二人暮らしの女の子リンコ(!)
リンコはクリスマスがだいっきらい。クリスマスが近づくと、パパの帰りが遅くなり、イブの夜はひとりぼっちで過ごさなくてはならないからだ。実はリンコのパパは本物のサンタクロースで、世界中にプレゼントを配る仕事をしている。サンタクロースの存在を信じ続けたものだけが、サンタクロースになることができる。パパは選ばれた人間なのだ。しかし、公に奉仕する人間に私事は許されないのか、パパは寂しいリンコのために仕事を早く切り上げようとするが、そうすると世界中の子どもたちに配るプレゼントの仕分けが溜まってしまう。世界中の子どもに夢を届ける仕事の、何と過酷なことであろうか。
子どもが成長するに従い、サンタクロースの存在を疑い始め信じなくなっていく。でも、子どもの安全を願い、幸福を願い、力添えをする人たちの気持ちが「サンタクロース」なんだな。
子どもの気持ちにより添いたくても、忙しさに紛れてしまう大人。
大人の忙しさを理解しつつも、愛情を素直に受け入れられない子ども。
切ない展開だが、お互いを思いやる心がこの窮地を乗り切る鍵だ。
最後にはリンコもパパもクリスマスが大好きになる。
暖かいお話しである。
役者さん達のきびきびした動き、演出の巧みさ、楽しめる内容でたいそう満足した作品だった。
久しぶりのカピオホールでの鑑賞例会だ。
若い新進の劇団による、三つのお話しからなるオムニバス形式の作品。
白い大きな布を舞台に敷き詰め、イスとテーブルと小さなもみの木が5〜6本だけの舞台装置。
照明装置とホリゾントを使って、人物の影を逆光で、またある時には大きく映し出す演出は幻想的で見事だった。
一話目は20世紀の飛躍的な科学技術の進歩を人間の欲望と「戦争」に絡めて表現した作品。ユーモラスな身体表現の中に、シニカルな批判精神が見え隠れして、面白かった。
6人の男女がマイムで、ライト兄弟の初飛行シーンやアポロの月面着陸の様子を表現するのはすっごく楽しく、自然と笑えてくる。
ナレーション役の女優さんの過剰とも思える顔全体を動かす発声の仕方も、台詞内容の難解さを中和する役目があるのかな。テレビやインターネットの隆盛で娯楽の片隅に追いやられた【演劇】を嘆いての、「もっと演劇を観ようよ!」という心からの叫びや、漢字で書けば画数の多い字ばかりが並ぶような台詞も、あの表情で言われたら笑うしかない。
二話目はいまどきの他者を見下すタイプの若者が主人公。
砂漠に沈む本物の夕日を見に行きたいと、居酒屋で話をしていると、いきなりドラえもんが登場。「どこでもドア」でたちまち砂漠へ放り出されてしまう。現地人ガイドとコミュニケーションを図るが、若者のかたる言葉は言い訳や虚飾にまみれていて、ちっとも素直じゃない。現地ガイドはそんな空威張りや言い訳の滑稽さを逆に楽しんでいる様子。こんなに楽しい日本人がいっぱい居る東京へ行きたいと、若者を放り出してさっさと行ってしまうというストーリーだ。
他者に支えられなんとか暮らしているはずなのに、自分をいっぱしの人間だと勘違いしている人は確かに増えてきていると思う。時代をうまく切り取ったお話しだなぁと思うと同時に、身につまされてしまった。
三話目はタイトルにもなっているクリスマスにちなんだお話しだ。
パパと二人暮らしの女の子リンコ(!)
リンコはクリスマスがだいっきらい。クリスマスが近づくと、パパの帰りが遅くなり、イブの夜はひとりぼっちで過ごさなくてはならないからだ。実はリンコのパパは本物のサンタクロースで、世界中にプレゼントを配る仕事をしている。サンタクロースの存在を信じ続けたものだけが、サンタクロースになることができる。パパは選ばれた人間なのだ。しかし、公に奉仕する人間に私事は許されないのか、パパは寂しいリンコのために仕事を早く切り上げようとするが、そうすると世界中の子どもたちに配るプレゼントの仕分けが溜まってしまう。世界中の子どもに夢を届ける仕事の、何と過酷なことであろうか。
子どもが成長するに従い、サンタクロースの存在を疑い始め信じなくなっていく。でも、子どもの安全を願い、幸福を願い、力添えをする人たちの気持ちが「サンタクロース」なんだな。
子どもの気持ちにより添いたくても、忙しさに紛れてしまう大人。
大人の忙しさを理解しつつも、愛情を素直に受け入れられない子ども。
切ない展開だが、お互いを思いやる心がこの窮地を乗り切る鍵だ。
最後にはリンコもパパもクリスマスが大好きになる。
暖かいお話しである。
役者さん達のきびきびした動き、演出の巧みさ、楽しめる内容でたいそう満足した作品だった。









家には帰ってこないけど、世界中の子ども達に喜んで貰えてるんだったら、しょうがないな〜
クリスマスでも忙しいパパさんは、どこかで誰かに感謝されている・・・そう思えたらいいね〜