今回は長文ですが当店のカスタムにおける考え方を書きます。
オーナーの人数だけカスタムの仕方、方向性というものがあります。
ハーレーのパーツカタログはHD純正・約800ページ DRAG SPECIALTIES・約1550ページ
CCI・約1050ページ W&W・約1150ページ V-TWIN・約1300ページ
電話帳か?と思うほどのページ数!
その他にもカスタムパーツカタログが多数存在しますし。
パーツ点数にすると何十万点になるのでしょうか・・・
その中から好みのパーツを選んで頂きカスタムしていきますし、車種や方向性によっての違いも出て来ますので
全く同じになるというのは示しあわせたり、真似しない限りほぼ無いと言えるでしょう。
お客様は雑誌やweb等を見て、「カスタム後の愛車」と「自分の乗っている姿」を頭の中で想像し
こんなスタイルにしたいというのをショップのスタッフに伝えるのが第一段階です。
そこでイメージ通りに出来るのか出来ないのか、金額と納期がどのぐらいかかるのかというのが見えて来ます。
この段階でショップに求められるのは引き出しの多さと説明力だと思います。
例えばハンドル。
A社のは厚みがしっかりあり曲げの時点でツブれもなく強度があるけど「高い」
B社のは薄くて立ちゴケなどでハンドルが激しく曲がってしまうけど「安い」
例えばメッキパーツ。
A社のは下地の処理が丁寧で美しく剥がれにくいけどアッセンブリーで交換になるので「高い」
B社のは弱く薄いので腐食しやすく剥がれやすいけど上からカバーするタイプなので「安い」
例えばシフトリンケージ。
A社のはしっかりとした高級なピロボールを使っているので安心して長く使えるけど「無骨で地味」
B社のは粗悪なピロボールを使っているので場合によっては200kmでダメになることもあるけど「デザインされていてカッコいい」
お客様がB社のパーツを選ぼうとした時にデメリットをわかりやすく伝えられるか
A社のパーツの方が何故いいのかをわかりやすく伝えられるか。
予算が限られているとしたら、その中でベストな提案をお待たせせずにすぐにできるかどうか。
スタッフ全員がパーツの情報を共有していて全員が同じ受け答えを出来るかどうか。
一国はスタッフ全員が日々勉強をしてパーツの情報を共有しています。
使ったことのないパーツがあれば自ら試してみてお客様にオススメできるか確認しています。
高いパーツだからオススメしているわけでは無く、経験から選りすぐった良いパーツをオススメした結果高くなってしまうこともあるということです。
一国のお客様の車輌はオーリンズの装着率が高いとよく言われます。
オーリンズの36Eは乗り心地が良くしなやかでコストパフォーマンスに優れているのでオススメしています。
仮にプログレッシッブの412シリーズがオーリンズと同等の性能であの価格だったら間違いなくプログレッシブをオススメします。
一国にあるパーツカタログに大きくバツしてあるパーツのページがあります。
今までの経験から、これから先このパーツを使ったカスタムは当店ではオススメしないようにと全員が分かるようにバツを書きました。
梅島がハーレーに携わってきた今までの経験による膨大なデータ+日々の経験で新たに出てくるデータにより
スタッフが共有するオススメパーツはもっともっと増えて行きますしNGパーツも増えて行きます。
プロフェッショナルショップとしてハーレーのカスタムを受けるというのは
しっかりとメリット・デメリットを説明できて、より多くの提案ができること、しかも予算に応じて臨機応変に対応できることが重要になると思います。
オススメしているパーツのクオリティの高さは最終的にはお客様の満足に繋がるものです。
ハーレーは車輌もカスタムも高価なものです。
高価なものを納得して手に入れ満足していただくのと、何だか理解できないうちに高いお金を払わされたでは大きく違います。
一人でも多くのHDオーナーの笑顔の為に責任を持って“最良のカスタム”をご提案致しますのでカスタムでお悩みの方ぜひ一度ご相談下さい。
最後までお読み頂きありがとうございました。
ほんの一例ですが・・・
パフォーマンスマシンのグリップはレンサルのラバーと独特なラウンドした形状が握りやすいのでオススメしています。
純正パーツのクロームメッキのクオリティはかなり高いです。
後から取付けた社外のクロームメッキパーツの方が先に腐食することも多々あります。
長い目で見てどうかも踏まえてアドバイスしてます!
左はスイッチボックスの配線を中に通している車輌、右は配線が外に出ている車両
スイッチボックスの配線をハンドルの中に通すとスッキリしますが手間がかかる分工賃が上がります。
初めてハーレーに乗る、これから納車という方はポジションが決まらなかったり好みが変わる恐れがあるのでとりあえず外でも良いのでは。
このようなご提案をしながら日々頑張って営業しております。
どうかこれからも一国サイクルワークスをよろしくお願いします!