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映画関ヶ原

2017-08-29 13:51:09 | 大河ドラマ
先日、公開されたばかりの映画、「関ヶ原」を、観てきました。
公開直後の映画は混んでいるのであまり見ないのですが、今回は何といっても、司馬遼太郎氏原作の映画ということで、待ち切れず観てきました。
感想はというと、☆5つで評価をするとしたら、☆3つ位でしょうか。
期待感が大きすぎたため、ちょっと残念感は否めません。
決して駄作はないと思いますし、特に合戦シーンなどは圧巻で、物凄い数のエキストラが参加してとても迫力があり、見ごたえがありました。

ただ、いかんせん、2時間30分程度の時間的制約の中では、個々の人物像が描き切れていないのです。
例えば、主人公の石田三成にしても、なぜ同じ西軍の大名の信頼を得ることが出来なかったのかが描き切れていないです。
そして、展開が速すぎて考える暇がなく、そこそこ知識を持ってみないと正直、理解できないと思います。
登場人物はそれなりに多い割に、その人物の説明はかなり薄いため、例えば、旗差し物の家紋でどこの大名家、ということがある程度わからないと、本当によくわからないまま進んでいってしまうような印象を持ちました。
あまり歴史には興味はないけど、岡田君がかっこいいし、見に行ってみよう、という感じだと恐らく理解するのはなかなか厳しいです。

あとこれは昔から思っていたことですが、日本の時代映画というのは、なぜ効果音が異常に大きく、人間の喋る声があんなに小さいのでしょう。
ずっと前に黒沢映画の七人の侍や影武者を観たときから疑問だったのです。
ただでさえ、昔の話ことばで話しているために聞き取りにくいのに、ボリュームが小さい。
この映画では島津軍の喋る言葉なんて、そんな状況の中でガッツリ薩摩弁なので、本当に何を言っているのかよくわからないのです。

ただ、主演の岡田君は非常に上手く役を演じていました。
かっこいいのはもちろん、存在感もありとてもいい役者で好感が持てます。

勝者である徳川方が自らに都合がいいように作りあげた教書的な歴史観ではなく、敗者から見た歴史観も平等に見ていくことで、歴史認識が深まると思います。

何はともあれ、事前の期待が高かっただけにちょっとした肩透かしはありましたが、いい気分転換になりました。

熊本城と清正公

2016-04-25 08:48:43 | 大河ドラマ
こんにちは。
先日に起きた熊本地震、一日も早い復興と被災者の安全をお祈りいたします。
今回はその熊本地震により、甚大な被害を受けた熊本城を題材に記事を書こうと思います。


私は、このブログでも再三記事にしているように、日本史がとても好きです。
そのこともあり、歳の割に、日本の城を見るのもとても好きで、
これまでそこそこの数の城は行きました。
が、、、、、これだけ有名な熊本城に行ったことがありません。
以前から、あの漆黒の堂々たる佇まいの熊本城を一度見に行かなければ、という、
義務とも似た思いを持ち続けていたのですが、機会が訪れぬままに今日まで過ごしてきました。
その熊本城が今回の震災により櫓や石垣が完全に倒壊したり等の大きな被害を受けてしまいました。
本当に残念でなりませんし、日本史ファンとしては早期の改修を祈るばかりです。

熊本城はご存知の通り、加藤清正公によって建てられました。
日本史に興味のない方でもこの名前は聞いたことがあるかと思います。
この加藤清正という人物、鍛冶屋を営む父の子として生まれ、
槍一本で出世街道を驀進し、最終的には肥後国52万石の大大名となった人物であり、
家康も清正公にはかなり気を使ったといわれております。

あくまで私の中のイメージですが、若い頃はかなり武断派の色が強い清正公ですが、
歳を経るにつれ、人間味、カリスマ性の面で熟し、晩年はむしろ文治派の側のイメージです。

そんな清正公は現在でも大変なカリスマ性があり、
地元では「セイショウコウ(清正公)」として今も神格化されているほどです。

また、清正公にはもう一つ、忘れてはならない特技があり、それがまさしく、城の普請でした。
この時代の城の普請の名人と言えば、加藤清正公と藤堂高虎公がまず挙げられると思います。
この二人はその時代のかなりの数の普請をしています。
その清正公がそれまでの普請技術のすべてを以って作ったのがこの熊本城です。

清正公は豊臣秀頼公を自分が守り、徳川家康と一戦交えることと念頭に置いてこの城を築城したといわれておりますが、
清正公が存命の時代にはその機会はありませんでした。
が、清正公がそれほどの思いを持ち、できる限りの知恵と技術を以って築城したこの熊本城は名実ともに、難攻不落の名城だったようで、
のちに、明治時代の西南戦争で西郷隆盛公が率いる大軍の反乱軍に攻められた折にも落城せず、
西郷隆盛公をして「熊本城を相対するとまるで清正公と戦っているようだ」「わしは官軍に負けたのではない。清正公に負けたのだ」、という言葉は有名です。
現在の熊本城の天守閣はその西南戦争によって消失してしまったがために、復元です。
今回の震災により、それらは半壊、崩壊してしまった部分が多々見られる中、
清正公が作った時代から残っているものの中に宇土櫓という櫓は今回の地震でも無事だったとのことで、清正公の築城技術がここにも垣間見られます。

ちなみに、熊本城は黒いお城であり、姫路城などは白いお城です。
彦根城なども白いお城ですね。この白と黒の違いだけでもその城が関ケ原合戦以前に築城されたものなのか、あるいはそれ以後に築城されたものなのかがわかります。
これは黒と白の視覚効果によるものだそうで、黒は敵から見つかりにくく、小さく見えて実は威力がある実践向きの色であり、合戦が絶えなかった関ケ原以前のもの、
白は大きく見せることで、威厳を見せやすい色であり、合戦がなくなった関ケ原以後のものというわけです。

あと、城を見るときの石垣の組み方なども非常に面白いのですが、これも語りだすと、終わりが見えなくなってしまうので、またの機会にすることとします。


ともあれ、加藤清正公は個人的にも大変好きな人物でありますし、いつか大河ドラマで主人公となってもいいのではと思っております。

最近、ネタがあまりなく、次の題材もおそらく、歴史ものになるかと思います。
よろしくお願いいたします。

真田丸

2016-02-17 13:02:37 | 大河ドラマ
こんにちは

一か月に一回くらいのペースで記事を書こうと思っていたのですが、
何についての記事を書くかあれこれと考えているうちに一月の繁忙期に入ってしまい、間が空いてしまいました。

またあれこれ考えているうちに三月に入ってしまいそうな気がするので、
ここは、私のブログで定番化している大河ドラマについて書かせて頂きます。またか、という声が聞こえてきそうな気もしますがご容赦下さい。


まだ、真田丸が始まって数回しかたっていないのですが、率直な感想としては非常にテンポが良くていい感じだな、という印象です。
テンポが良すぎて、武田勝頼が第二話で急死してしまったり、織田信長が本能寺であっさり討たれてしまったり、
明智光秀を演じる俳優が誰なのかよくわからぬままにいつの間にか有働アナのナレーション一言で死んでしまったりと、
これだけの歴史的な大事件をすっ飛ばす、なかなか今までにないあっさり感です。
まぁ、真田丸の最大の見せ場がまだまだ先ですからこの辺の出来事はあっさりいかないと終わらなくなってしまうのでしょう。


また、草刈正雄が演じる真田昌幸がとても渋くてかっこいいです。
草刈正雄と言えば大河の常連でNHKの大のお気に入り俳優ですが、ここまでの主役級、準主役級を演じるのは大河ドラマでは初めてではないでしょうか。
真田昌幸の肖像画の感じからすると草刈正雄はかっこよすぎて少しイメージとは異なりますが、何はともあれ安定感があってとても魅力的です。


また、大泉洋演じる真田信之ですが、真田信之という人物は一言でいえばスーパー優等生な人であって、
真田昌幸や幸村のような派手さは無いが、実直、質実剛健なタイプであり真田家にとって大変大きな役割を果たします。
真田昌幸や幸村があれだけ徳川幕府に背いたにも関わらず、真田信之が松代藩の藩祖として、
その後も明治維新まで実に250年あまりの長きにわたって真田家が存続したのは、正に真田信之という人物だからこそ為せた業なのでしょう。


そういえば以前、私がこのブログで紹介させていただいた真田太平記という本には、真田昌幸は幸村、信之という二人の息子のうち、
信之については優等生過ぎ、真面目すぎて面白くない、自分とはあわない、一方で幸村は性格も自分によく似たところがあり溺愛している、
というような感じで描かれておりましたが、真田信之がこういう人物だからこそ、徳川幕府の中でそのように長きにわたりお家取り潰しを受けることなく存続できたのでしょう。
戦乱が止み、平穏となった徳川幕府の政権下ではまさしくこういう人物が求められていたのだと思います。


先日、NHKのBS(定かではないです。)で真田信之の直系子孫にあたる方が先祖のことや、
自分のことを語る番組がやっておりました。真田幸俊さんという方で14代当主に当たる方だそうですが、
なんとこの方、慶應義塾大学理工学部電子工学科の教授をしてらっしゃいます。
何やら理工学部というところに真田信之という人物の遺伝子を感じるのは私だけでしょうか。
非常に温厚で、実直そうな素敵な方のように拝察いたしました。とても興味深く面白い番組でした。

真田太平記

2015-12-07 16:26:35 | 大河ドラマ
さて、今年も残すところわずかとなり、年末調整の時期となりました。
そこで、前振りの年末調整とは全く関係ありませんが、大河ドラマの話をしたいと思います。
私は、両親が毎週大河ドラマを見ていたこともあって、物心ついたころから大河ドラマを見続けており、
旅行等で日曜日に見れないときもビデオを撮って、毎週絶対に欠かすことなく、見てきました。


が、、、、、今年の「花燃ゆ」は既に数か月前から見なくなってしまっております。
久坂玄瑞や高杉晋作らの長州を代表する人物が幕末維新の動乱の中で亡くなってから、勢いが一気に急停止したというか、
その人物らが登場しなくなってしまってからは、歴史上、無名である杉文が主人公であるこの物語ではあまりにもパンチ力が小さいように感じられました。
1年を通して放映する脚本としてはかなり無理があるように思うのです。
後半にかけては、残り半年をかけて放映する内容のものだとは思えませんし、必然的にテンポが非常に悪く感じられました。
実は今までもいくつか見るのをやめた年もあり、「新選組」と、「平清盛」も途中で観なくなってしまいました。
新選組については脚本が三谷幸喜で、重厚なはずの大河ドラマが一気にコメディ化してしまったこと、平清盛は松山ケンイチがどうしても平清盛を演じること違和感があったためです。
ただ、今回の「花燃ゆ」については、今までで一番見るのをやめた時期が早かった年かもしれません。



気持ちを切替えて、来年は「真田丸」です。題材としては知名度、人気共に一級品だと思いますので、すごく楽しみにしております。
ただ、脚本がまたもや、三谷幸喜なのが個人的には非常に懸念されます。。。。。
キャストももう発表されており、主人公である真田幸村には数年前に「篤姫」で準主役をやった堺雅人をはじめ、
大泉洋、草刈正雄、内野聖陽、近藤正臣、高嶋政伸、遠藤憲一、西村雅彦、寺島進、木村佳乃、などなど、かなり豪華な顔ぶれです。
個人的には、近藤正臣さんは非常に好きです。近藤正臣さんが龍馬伝で演じた山内容堂公はとてもシビれました。


今回の真田幸村は非常に戦国武将の中でも、1、2を争う程の人気者ですし、彼を題材とした本はかなりの数出ています。
歴史小説が好きな私もこれまで、真田氏を扱った小説は相当数読んできたつもりです。
その中で、群を抜いて、面白かったものが、池波正太郎さんの「真田太平記」です。
これは、びっくりする位面白いです。
私がこれを読んだのは中学生位の多感な時期だったので、もしかすると、この小説をきっかけに歴史が好きになった、といっても過言ではないくらいの小説です。
これまで私が読んだ小説の中でも、自信を持って薦める小説上位3位には確実に入ります。
ただ、一点難点があります。。。。
それは、とってもとっても長いことです。単行本で12冊あります。一旦読み始めてしまったら最後、当分終わりません。
ただ、私は二回読みました。同じ本は読んだことはありませんが、唯一、この本だけは、二回読みました。それほど面白いです。


「真田太平記」は史実を基礎にして、池波正太郎さんのフィクションもだいぶ取り入れておりますが、そのフィクションと史実が見事に組み合わさっており、
フィクション部分についても、本当に史実でもそのようなことがあったのではないか、と錯覚するほどですし、何より、登場人物一人ひとりの描写がなんとも生き生きと描かれております。

これまでブログにも書かさせて頂きましたが、私は司馬遼太郎さんの小説も大好きですが、池波正太郎さんの小説とは全く毛色が異なります。
司馬遼太郎さんの小説は同氏のあふれんばかりの知識をひたすらに詰め込んでいるため、ある意味、教科書のようなもので、
読めばどんどん歴史的な知識を得ることができますが、文体がかなり固いです。
なので、彼の小説に慣れていない人にとってはかなり読みにくいと思いますが、慣れて来ると、いつのまにか逆にそれが読みやすく感じられ、司馬遼太郎さんのファンになってしまいます。

一方、池波正太郎さんの小説については、フィクション部分が多く、物語調になっているので、非常に読みやすいです。
真田太平記についても、だまされたと思って最初の一巻を読んでいただければ、すぐにその世界へ入っていけるはずです。

前述したように、私が歴史好きになるきっかけとなった小説ですので、細かく語ったら、
いくらでも語れてしまうような気がしますが、終わりが見えませんので、とりあえず、この今回はこのあたりにしたいと思います。

ただ、しつこいようですが、この小説は本当に面白いです。
来年の大河の題材ということもあって、読み始めるにはぴったりの時期かと思います。だまされたと思って、読んでみて頂けたら幸いです。


軍師官兵衛

2014-11-19 13:18:21 | 大河ドラマ
こんにちは。

今回は大河ドラマ「軍師官兵衛」について書いてみたいと思います。
私は普段あまりテレビを観ないのですが、
歴史好きということもあり、唯一、定期的に観ているものの一つが大河ドラマです。

幼稚園児の頃からずっと毎週かかさず観ており
(もちろん幼稚園児のころなんて何を観ているのか全く分かってなかったと思いますが)
大の大河ドラマファンです。

今年の軍師官兵衛、個人的には結構面白く観ています。
これから官兵衛の九州での大暴れに入っていくわけですが、
一年通じて山が何回もあり最後の最後まで目が離せません。

最後の結末がわかっていても、もし関ヶ原合戦がもう少し長引いていたら、、、、
などと、つい考えてしまうのもNHKの演出の術中にまんまとハマっている感じも
あり少し悔しいですが、それもまた楽しいです。

それにしても今回の黒田官兵衛の原作ってあるのでしょうかね。
ドラマのオープニングでは原作は出てきてないのでNHKのオリジナル作品という
ことになるのでしょうか。

以前、司馬遼太郎さんの「播磨灘物語」という作品を読んだことがありますが
今回の「軍師官兵衛」はかなりその作品に近く作られているような気がします。。

今回の大河ドラマで黒田官兵衛に興味を持たれた方は是非読んでみてください。
かなりおすすめですよ。