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今回の記事は『ブレイブ ワン』(2007年、監督:ニール・ジョーダン)です。
ジョディ・フォスター主演のサスペンスです。
悪を裁くことは正義なのか? その方法が相手の生命を絶つことだったのならば……。
そこに生ずる葛藤を描いたかなり重たい映画です。
■内容紹介
ニューヨークでラジオ番組のパーソナリティを務めるエリカは、婚約者デイビッドとの挙式を間近に控えていた。
そんなある日、2人は愛犬を連れた散歩中に3人組の暴漢に襲われ、デイビッドが命を落としてしまう。
幸せの絶頂を目前に絶望の淵へ突き落とされたエリカ。
そんな彼女とは対照的に、警察の事件への取り組みはおざなりだった。そこで彼女は、自分で我が身を守るしかないと一挺の拳銃を手に入れる。
そしてある時、偶然入ったコンビニの中で銃殺現場に遭遇、自分も狙われたエリカはとっさに引き金を引くのだった。
その瞬間、彼女の中で何かが目覚めた。
やがて深夜の地下鉄では恐喝してきた2人の悪党をエリカは躊躇なく撃ち殺した。
許せますか、
彼女の"選択"を――
■感想
ジョディ・フォスターの女優魂を遺憾なく見せつけられた映画でした。
正義と悪の境界にいるような、とても難しい役どころをとても魅力的に演じています。
このジョディ・フォスターの演技だけでも見る価値はあるかもしれません。
ただし、この『ブレイブ ワン』は内容はかなり重いものとなっています。
ので、決して気楽に見れる部類の映画ではありません。
恋人が殺された。しかし警察はその犯人を裁いてくれない。
世界には悪人が裁かれることもなくのうのうと暮らしている。
許すことのできない悪が世界にはあふれている。
そんな時、彼女は拳銃を手にし、悪を裁く力を手にする。
悪人には死を……。
次々と悪人に死の制裁を加えていく内に、彼女は悪を裁くことに対して言いいえぬ興奮を覚えるようになっていく。
しかし、自分のしていることは殺人と同じではないか? そんな葛藤が彼女を苦しませる。
それでも彼女の死の制裁は止まることはなかった。
悪人は許されるべきではない。
そんな中で、ひとりの刑事が彼女に嫌疑を抱き……。
かなり私的な意見もばんばん入ってますが、『ブレイブ ワン』はおおよそこんな感じの内容です。
悲しみに胸が震えるというよりは、考えさせられる映画です。
考えさせられる重たい映画です。
ラスト、あの終わり方を良しとするか悪しとするかは人それぞれとなりそうですが、
映画の重たい内容に反して、後味は悪くは無い終わり方です。
やはり犬が無事だったことが大きいんだろうな。
という冗談はさて置き、全体的にみて良作だったと思える映画でした。
ただ、この映画、人によって好き嫌いは相当分かれそう。
映画データ | |
---|---|
題名 | ブレイブ ワン |
製作年/製作国 | 2007年/アメリカ=オーストラリア |
ジャンル | サスペンス/犯罪/ドラマ/シリアス |
監督 | ニール・ジョーダン |
出演者 | ジョディ・フォスター テレンス・ハワード ナヴィーン・アンドリュース メアリー・スティーンバージェン ニッキー・カット ジェーン・アダムス、他 |
メモ・特記 | R-15指定 |
おすすめ度 | ★★★☆ |
■Link
+⇒公式HP(Japanese/English)
+⇒ブレイブ ワン - goo 映画
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この作品も観た後でかなり考えてしまいますよね。
彼女のとった選択、というよりもテレンス・ハワードが
最後にとった選択を考えてしまいます。
「おまえは、それでいいのか?」と。
ねたバレになってしまうかもしれませんが、
その後の二人のことを考えると、心を鬼にして阻止するべきではなかったのだろうか…
と思います。
しかしながら、この作品でのジョディ、素晴らしかったですね。
ここ最近の作品の中ではベストな演技ではないでしょうか。
確かに考えさせられてしまいます。
エリカの行動は正しくもなく間違っているとは思う。けれど彼女の心情を考えるとやはり止められないかもしれない。