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ナンバー23(映画)

2008-01-14 20:17:35 | 映画
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今回の記事は『ナンバー23』(2007年、監督:ジョエル・シューマカー)です。
ジム・キャリー主演のミステリー・サスペンス。決して自分から離れない23の数字の謎とは? 謎の本「ナンバー23」の著者とその結末とは? 謎に満ちた展開は一時も目が離せません!
ちなみにこの記事が2007年度映画レビュー、ラストの記事となります。(年明け13日目にしてようやく終わった)


■内容紹介

なぜ彼が選ばれたのか――
なぜ彼だけに示されるのか――
なぜ彼だけが解けるのか――
陰謀に立ち向かうただひとつの鍵は“23”

それは一冊の本からはじまった


動物管理局に勤めるウォルター・スパロウは美しい妻と快活な息子に囲まれ平穏な日々を送っていた。
2月3日。その日はウォルターの誕生日であり、それを祝うため、ウォルターは妻と待ち合わせの約束をしていた。
しかし、ウォルターは終業時間ぎりぎりに野良犬捕獲の仕事を振られてしまう。
運が悪い。しかしこの仕事を終わらせなければ帰れない。
嫌々ながらもウォルターは野良犬捕獲に向かった。

連絡を受けた場所にターゲットの野良犬はいた。
ところがその犬は捕獲寸前にウォルターに噛み付き、逃げ出してしまう。
「あのクソ犬め!」
ウォルターは再び犬を追いかける羽目になってしまった。

やっとの思いで犬を追い詰めた先は墓場だった。
犬はまるでウォルターを導くように、"ローラ・トーリンズ"という女性の墓碑の前で止まる。
ローラ・トーリンズ……。
そんな女性を自分は知らない。けれども何故かとても気にかかる。
ウォルターが墓碑に目を取られている内に犬はどこかへ消えてしまった。

「一体こいつは俺に、なにを伝えたいというのか?」

ウォルターは怪我を負い犬を逃してしまった旨を報告し、急いで妻との待ち合わせの場所へと向かった。

待ち合わせの古書店で妻は1冊の赤い表紙の本を読んでいた。
「面白いのよ」
妻はその本をウォルターにプレゼントしてくれた。

本のタイトルは"ナンバー23"。
「この小説に登場するものはすべて想像上の人物であり、万が一、その生死に関わらず実在の人物によく似た人を見つけた場合、そこから先は読まないでください……」
"ナンバー23"はそんなメッセージで始まる。
内容は主人公・フィンガリングが生まれ、刑事となって活躍する話だ。
本を読み進めて行くうちにウォルターは衝撃を受ける。
フィンガリングの生い立ちが、ウォルターの幼少時代と酷似していたからだ。
この小説は俺のことを書いているのか?

ウォルターは取り憑かれたように本を読み進め、そして愕然とした。
小説の中でフィンガリングは"23"という数字に取り憑かれ、人生を狂わせていき、そして最後には……。

ウォルターは自分に関係するもの全てが"23"に関わっていることに気付く。
俺は既に"23"に取り憑かれているのか?
このままだと、俺は……。


THE NUMBER 23

THE NUMBER 23



■感想
全てのことに23が関係する。
そのようなことが映画の中でやたらと強調され、映画の登場人物たちも身の回りの23のことをやたらと気にしているのですが、どうしてもこじつけにしか思えなくて困ります。
オープニングからしても、最初は「おお!」とか思いましたが、段々と「無理がない?」という気がしてしょうがなかったです。
2と3が関われば何でもありってのはちょっと条件がゆる過ぎませんか?
32でもOKだし、2+3=5でもOKだし、足し算、引き算、何でもあり。こじつけに思えてきます。
その為、23に翻弄される人たちにどうも共感が持てなかったです。
23の恐怖が伝われば、この映画はより面白く感じる内容となりそうなだけに、何だか少し惜しい気がします。

映画の雰囲気は良く、ストーリー展開も謎めいた感じで進んでいき、興味深くはあるんですが、肝心のオチがあまり衝撃的ではないです。
物語の最大の謎である"ナンバー23"の著者(分かりやすくも、トップ・シークレットという著者名がついているんですが)も勘がいい人ならかなり早い段階で分かってしまうのではないでしょうか。

ラストも一応はキレイな形で締めくくられているんですが、あのラスト、僕はあまり好きじゃない。
そうとう捻くれものですね、僕は。
何かもうひとつ、衝撃的な何かが欲しかった。
(だいぶ酷評になってしまっている気が……)

映画中では、自殺願望のあるミステリアスなブロンド美女を演じたリン・コリンズがやたら強烈な印象として(後味の悪さも含め)残ったのですが、この人、実は映画中で3役も演じていたんですね。ドブキンス未亡人にフィンガリングの母まで! 全然気づかなかったです。
この映画、主人公・ウォルターが過ごす現実世界と、それに類似する小説世界がある為、2つの世界に対応する役を1人で複数役を演じている方が多いみたいです。
ウォルター=フィンガリング(ジム・キャリー)とか。
アガサ《ウォルターの妻》=ファブリツィア(ヴァージニア・マドセン)とか。
既に書いたリン・コリンズの例だと、ドブキンス未亡人=ブロンドの女とかね。
どれも左が現実、右が小説世界の役柄です。
こういった趣向は凝っていて好きです。

映画の感想は酷評になってしまってますが、映画の作り自体は決して悪いものではありません。


映画データ
題名ナンバー23
製作年/製作国2007年/アメリカ=オーストラリア
ジャンルサスペンス/ミステリー/シリアス
監督ジョエル・シューマカー
出演者ジム・キャリー
ヴァージニア・マドセン
ローガン・ラーマン
ダニー・ヒューストン
リン・コリンズ
ローナ・ミトラ
ミシェル・アーサー
マーク・ペルグリノ
ポール・ブッチャー
エド・ローター、他
メモ・特記R-15指定
おすすめ度★★★
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese/English)
+⇒ナンバー23 - goo 映画

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