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キツツキと雨(映画)

2012-09-29 23:35:00 | 映画
今回の記事は『キツツキと雨』(2011年、監督:沖田修一)です。
無骨な木こりと気弱な新米映画監督との交流を、少し可笑しく温かく描いたハートフル・ヒューマン・コメディ。
脚本は最良、2012年イチオシの邦画です。

■内容紹介 ※goo映画より
人里離れた山村に住む克彦は、森林で木々を伐採する、いわゆる木こり。
妻に先立たれ、定職に就かない息子と二人暮らしをしていた。
ある日、仕事の途中、映画の撮影で山に来た青年、幸一と出会う。
車が溝に嵌って身動きが取れない幸一らを撮影現場まで送ると、ゾンビのメイクをされエキストラ出演するハメに。
嫌がりながらも内心はまんざらでもない克彦は、やがて幸一の姿に息子と自分自身を重ねるようになり…。

雨でも…
きっと晴れるさ。


キツツキと雨

キツツキと雨

キツツキと雨


■感想
とても好きな感じの日本映画だった。
どこか穏やかでのどかでゆったりとした空気感の中に、人との絆の温かさをしっかり感じられる良質の物語だった。
コミカルな描写も多く大変面白く観れます。

役所広司さん演じる無骨なきこり・岸克彦は、ある日突然映画撮影に巻き込まれる。最初こそ撮影に巻き込まれることに不満を感じていたが、ゾンビとして出演したことで次第に乗り気になっていく。
一方、小栗旬演じる新人監督・田辺幸一は気弱で経験も浅くやる気も薄く現場をまとめられずにいた。途中、東京へ逃げ帰ろうともしているが、克彦が自分の映画を面白いと気に入ってくれたことで自信を取り戻していく。
克彦の協力もあり映画撮影の現場の空気は良くなっていく。幸一も今まで言えなかった自分の意見を現場で言えるようになっていく。
この幸一の成長が物語の軸となっていると思う。

克彦と幸一が親子のような親しみを深めていく展開はとても温かくて良い。
幸一の名前が、偶然にも克彦の息子と名前の読みが一緒というのが味のある設定だ。

唯一、幸一が時々聞いていた空耳(「黒はやめとけ」とか)が何を示唆していたのかがよく分からなかった。
途中これは克彦は死んでいるフラグだとか妙な勘ぐりをしたけれどそんなこともなかったし…。

克彦は幸一と出会ったことで、今まで不満に思っていた息子・浩一に対する考えも変わっていく。
自分のやりたいことをやってほしい。そう考えるようになっていく。
それが直接的に伝わるシーンも映画には入れられています。良い脚本だと思う。

その後、結局は克彦の仕事を手伝うこととなった浩一との食事のシーンが入れらているのは温かい。
ラストカットも良かった。克彦からもらった監督用イスを愛用し、監督らしく映画を撮っている幸一がちらっと出るラストに爽やかな感動を感じて、温かい幸福感に包まれます。

星野源さんが歌う映画の主題歌も好き。
「声を上げて飛び上がるほどに嬉しい そんな日々がこれから起こるはずだろう」
歌詞がすごく良い。日々少しずつ溜め込んでしまうモヤモヤした鬱憤を、少しだけ晴らしてくれるような、そんな優しさに満ちている。これが映画の雰囲気とも大変に合っています。

興味のある方はぜひ一度ご覧になってほしいオススメ映画です。

■登場人物ちょいメモ
岸克彦(役所広司)
…無骨な木こり。意外と面倒見がよく真面目で律儀な性格。医者から甘いものを止められている。
木こり一筋で暮らしてきたため映画のことなどまったく知らなかったが、映画撮影に巻き込まれ、果てはゾンビ役で出演する羽目に。
役所さん、ゾンビ姿、似合いすぎ。

田辺幸一(小栗旬)
…克彦が映画撮影現場で出会ったやる気の無さそうな青年。克彦にアルバイトか何かと勘違いされ怒られているが、実は彼こそが映画の監督だった。
自分より年上の撮影スタッフに囲まれ、自分の意見を言うことにも遠慮がちになり、現場をまとめられずにいた。そんな折に段々ノリノリになっていく克彦と出会い、少しずつ心境に変化が生じていく。

岸浩一(高良健吾)
…克彦の息子。定職にも就かずふらふらしているため、克彦からは不満に思われていた。
母親の三回忌に約束通り戻ってくるなど、父親に似て律儀なところもある。

麻生珠恵(臼田あさ美)
…幸一の映画のヒロイン・リンコを演じる。某シーンで役のセリフを変えて良いかと幸一に意見する。

鳥居(古舘寛治)
…助監督チーフ。腰が低いが割といろいろと強引に頼み込むのが上手い。
頼りない監督の幸一に変わってあれこれ現場を取りまとめている苦労人のように見えるが、映画撮影においては監督よりも助監督の方が大変ということはままあることらしい。

篠田(嶋田久作)
…カメラマン。まとまらない現場で皆が不満の声を洩らす中でも黙々と仕事をこなす。ただしやはりはっきりしない幸一の態度に不満を抱いている。

羽場敬二郎(山崎努)
…大御所の俳優。幸一の映画の長老役を演じる。まわりの撮影スタッフが気を使う中で幸一の意外な姿を見ることができる。

■予告編


映画データ 
題名 キツツキと雨 
製作年/製作国 2011年/日本 
ジャンル ドラマ/コメディ 
監督 沖田修一 
出演者 役所広司
小栗旬
高良健吾
臼田あさ美
古舘寛治
黒田大輔
森下能幸
高橋努
嶋田久作
平田満
伊武雅刀
山崎努、他 
メモ・特記 主題歌:星野源「フィルム」

東京国際映画祭:審査員特別賞受賞
ドバイ国際映画祭:最優秀脚本賞・最優秀編集賞・最優秀男優賞(役所広司)受賞 
おすすめ度★★★★☆
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)

■Link
+⇒公式HP(Japanese)
+⇒キツツキと雨 - goo 映画

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