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GOTH [ ゴ ス ] / 乙一

2005-10-31 23:40:08 | 読書
乙一さんの『GOTH』です。
角川文庫のヤツだと2冊に分かれてます。
「夜の章」と「僕の章」の2冊です。
どちらもたいして厚くないのに2冊になってる不思議さです。

まず初めに『GOTH』なんて読んだことない人への注意事項です。
読む前に夜が前編、僕が後編ということを頭にいれておこう。(少し重要)
ウチの姉貴はこれを逆の順番で読んでしまった少しかわいそうな人です。
「僕の章」の最後の話、「声」を読むまではたいして問題ないかなと思っていたけど
「声」を読んでその考えはなくなった。
「声」は最後に読むべき話です。
理由は述べませんが「声」はそういう話です。
ということで読む時はぜひ、「夜の章」→「僕の章」という順で読みましょう。
前編、後編などとは書かれてないので間違えやすいかもしれないので気をつけましょう。
以上、文庫版を読む前の注意事項でした。


それでは内容紹介、

登場人物
「僕」…一見明るい高校生。クラスメイトや家族などの周りの人とのつき合いをうまくこなす。
が、それらは彼が無意識の内に行っている演技(?)で彼の本当の姿ではない。
人間が人間を殺す事件、特に世間で異常と言われる類のものに関心を持っている。
人の死んだ場所を眺めて歩くのが趣味。特殊な能力を持つ妹がいる。

「森野夜」…「僕」と同じ高校、クラスに通う女子。人と関わることを避け、人づき合いを苦手とする。
しかしそんな事を気にする様子は微塵もなく無愛想な道を突き進む。
その為、人を遠ざける雰囲気を持ち、彼女を知る人は彼女に近づかない。
整った顔立ちで黒い色調を好む。犬が嫌い。
「僕」と同様、異常で残酷な事件に関心を持っており「僕」の本性を知っている。

同じような趣味を持ち、お互いそのことを知っている「僕」と森野は本来の自分の姿のまま気をつかうことなく接することの出来るような関係だった。
『GOTH』はこの「僕」と森野のまわりで次々起こる異常な事件をミステリ色を強く出して描かれた作品です。


以下感想です。
『GOTH』はかなり暗黒系です。
主人公の「僕」も森野もかなり危ない人だし、犯人として異常な人達がたくさん出てくる。
出てくる人達がごく少数の一部の人を除いてみんな異常というなんかすごい作品です。
どんでん返しにつぐどんでん返しの展開はすごい。
読んでてホントに驚かされます。
各話の最後には
まさか、こんな!!
という展開が必ずあって何回読み返したことか。
特に「声」。
読んでて一瞬ワケわかんなくなったけどその意味がわかったとき
そのすごさに心臓がドキドキしました。
乙一さんってホントにすごいや。こんな話を作れるなんて。
主人公の「僕」も森野さんもけっこう危ない人達なんだけどとても魅力的に思えた。
この『GOTH』、本格ミステリ大賞というものをとってるらしいのでジャンルはミステリということです。
ミステリと言われても
ミステリっていったい何?
って思ってしまうくらい僕は(『GOTH』作中の「僕」ではありません)
ミステリについてあまりよくわかってません。
ミステリ=探偵が出てきて謎解きするもの
ととりあえず思ってます。そう考えて『GOTH』を読むと
確かに「僕」(作中の「僕」です)が探偵みたいなことをやっている。
ただしこの探偵は少し異常で犯人たちにも共感を示す。
謎解きはするけど事件を解決しようとはせずにほっとく。
こんな探偵見たことないです。革新的な探偵だ。
と思えます。

『GOTH』はいい話かと聞かれると
どうかなぁ
と思っちゃいますが、その面白さはとびきりです。
すごく面白かったです。


『GOTH [ゴス]』 / 乙一 / 角川文庫 /
「夜の章」「僕の章」の全2冊 /
ジャンル:小説(ミステリ)
メモ:第3回本格ミステリ大賞を受賞、漫画版もあり。
おすすめ度:★★★★★
は最大で5つです)
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4 コメント

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僕は誰 (僕)
2006-02-22 22:45:53
僕の章の「声」の真相を教えてください。

僕と神山と犯人は同一人物!?
声の真相について (ichi-ka)
2006-02-24 02:24:46
僕の章の「声」の真相を知りたいというコメントをもらったので、僕なりにですが書いてみます。

たぶんこれであってます。

ネタバレなので読みたくない人は読まないように。













































「声」を読むと、今まで主人公として出てきた「僕」が北沢夏海の姉を殺害し夏海にも殺意を持って近づいてきた犯人であるかのように思ってしまいます。

でもそれは違って、神山樹=主人公の「僕」だということが後半のほうで明かされます。

この事件の犯人は樹と同じM高校に通う少年で、最後の病院廃墟でのシーンで樹に「こんばんは***君」と呼ばれてます。名前は結局不明のままです。

ちなみに樹は一人称を俺と僕の2つを使っているようです。普段猫をかぶって本性を隠している時に使うのが俺で、暗黒的な本来の自分を出す時(森野と接する時とか)に使っているのが僕です。

「声」の犯人の***君、彼の一人称も僕で、雰囲気もGOTHで主人公として描かれてきた「僕」(=樹)と何となく似ていて、さらに森野と一緒に歩いているシーンもあったりするもんだから読んだ人みんなが、犯人=「僕」(主人公)とだまされたはず…。でもそうじゃない!この辺り最後にとんでもないどんでん返しで驚かせる乙一さんのすごさを感じる。

GOTHはホントにどんでん返しにつぐどんでん返しでとにかく驚かされました。ここに書いた「声」もそうだけど、「犬」とかもかなり。

乙一さんはホントにすごい作家だと思う。

Unknown (藍色)
2009-03-21 03:54:58
こんばんは。
トラックバックさせていただきました。

トラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
藍色さんへ (ichi-ka)
2009-03-21 20:19:24
コメントありがとうございます。
gooブログの過去の記事のトラックバックって面倒なので放置していた物ぐさな僕ですが、やっぱりトラックバックもトラックバックも返ってきた方が嬉しいですよね。
はい。ぜひともトラックバックお返しします。

それにしても昔の自分って、かなり頭悪そうなこと書いてますね。上のコメントとか、内容紹介と言いつつ人物紹介書いてたりとか。何か読んでて恥ずかしい…。

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