
今回の記事は『キャリー』(1976年、監督:ブライアン・デ・パルマ)です。
超能力を持つ少女を題材にしたスティーヴン・キングのベストセラー小説の映画化作品。
少女の苦悩と殺戮の恐怖を独特の映像センスで破壊力抜群に描いた傑作サスペンス・ホラー。
映画のレイティングはR15+(15歳未満鑑賞不可)となっていますのでご留意下さい。
第2回午前十時の映画祭上映作品。
■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
狂信的なキリスト教信者である母に育てられた高校生のキャリー(S.スペイセク)。
彼女はそんな母とも仲が悪く、おどおどした態度ゆえに学校のクラスメイトからもいじめられていた。
ある日、母に反抗してプロム(ダンスパーティー)へと参加したキャリーは幸せな一時を過ごすが、彼女を逆恨みするクラスメイトのいたずらにより、彼女は頭上から豚の血を浴びる。そして……。
キャリーをいじめないで! 彼女が泣くと恐しいことが起こる……



■感想
好みが分かれそうな映画かも。
映画の内容はかなり暗めで、救いなど一片の欠片もない結末を迎える衝撃的な映画だった。
キャリーが絶望を抱いた瞬間以降の描写は壮絶で、観客にもキャリー同様に心がざわつくような感情の嵐の傷跡を残すこととなる。
また詳しくは書けないが、安堵の瞬間に最恐の恐怖演出を入れているため相当に破壊力のある恐怖を味わえる。ちょっと感動しかけていたのに心臓が痛い。
これほどまでに暗く絶望的な結末の映画なのに不思議と鑑賞感が鬱らなかったのが少し意外です。それ程ラストの破壊力が強かったからでしょう。
R15+(いわゆる15禁)というかなりキツめのレイティングの映画だけあり、かなりエロティックに女子高生を撮っていたりします。冒頭がいきなり体育授業後のシャワーシーンですぜ、旦那。(誰に?)
とか書いてみましたが、この高レイティングの要因はその辺じゃなく、キャリーに対する虐めが相当にエグくショッキングで、加えてラストの殺戮シーンの残虐度の高さ故でしょう。
主役のキャリーを演じているシシー・スペイセクの演技がナチュラルに上手い。
キャリーのおどおどとした不安な表情は自然で演技には全く見えないくらいハマっている。この自然な演技がキャリーの人物像を的確に観客へと伝えるのに一役買っている。
それだけにそんな弱気なキャリーからは想像もできないクライマックスシーンで見せる彼女の見開かれた目は観客に相当の衝撃を与えます。
演出面も上手い。
狂信的な母親の最後がキリストの磔に見えるシーンなどは事前に張られた伏線的な演出のおかげですね。ホント、ピタリとハマっている。
プラム(卒業ダンスパーティー)での綺羅びやかなステージや飾り付けはとても綺麗で、そんな素敵な舞台でキャリーが今まで浮かべたことのない幸せそうな表情を見せるのだ。
けれどそれと同時進行でキャリーに対する残酷な仕返しが刻々と迫るのだ。
幸せなシーンを観ているはずなのに、どこか不安な感情も一緒に心に存在した状態が続く。
観る方にはどのような酷いことが起こるのかは大方予想がついており、キャリーが持つ特殊な力も分かっている。なのである種の予感が募っていく。惨劇の予感が…。
そしてキャリーの幸せが最高に高まった瞬間に絶望の底へと突き落とす極めて残酷な仕打ちがなされる。
豚の血に塗れた自分を笑うクラスメートたちを見た時、キャリーが見ていた世界は音を立て歪んでいったことだろう。
もっとみんなと打ち解けたい、自分を変えたいと、勇気を出して1歩を踏み出したキャリーなのに、結果としてキャリーを否定した母親の言う通りになってしまうのだ。キャリーがあまりにも可哀想でたまらなくなる。
また傷つき家へと帰ったキャリーを迎えてくれるのは母の愛ではなく…。
クライマックスの筋をこんなに書きまくっていいのかとも思ったのですが、おそらく上述の内容はシーンの展開と共に予感として先行して頭に浮かぶので、まぁネタバレとは違うかなと思い反転はさせてません。(ネタバレだったら本当にごめんなさい)
観客に惨劇の予感を上手く働かせるこのプロットの流れはもう完璧でしょう。
ところどころ効果音が間違ってたりもするのですが(母親の手が磔から取れる音が「スポンッ!」とかはおかしいって絶対…)、演出及び脚本は完璧だったと僕は思う。
それにしても高校最後のイベントを犠牲にしてまでキャリーに罪滅ぼしをしようとしたスーと、高校最後のイベントを利用してまでキャリーに仕返しを果たそうとするクリスの人間としての器の差が激しい。
途中までスーとトミーもいたずらの加担者だと思っていた自分をもう埋めたい…。特にトミーに対しては善人面してるけど最後にはキャリーを裏切るのだろうとか、かなり冷たい目で見てしまっていたから…。
意外なところでジョン・トラヴォルタが出ているんですね。観ている時は全然気付かず後で知ってびっくり。役どころはかなり最低な役ではありますが注目してみるのも良いかも。クリスの恋人のビリー役です。
(映画データのフォーマットはいつも昔の記事からコピペして使っているのですが、その際、映画タイトルでエイリアンの“ン”が選択から外れた状態でキャリーを貼ってしまい「キャリーン」とかなってしまいちょっと笑った。…ホントどうでもいい話だわ)
↓予告編・字幕なしオフィシャルHD版
(★は最高で5つです。★:1pt, ☆:0.5pt)
■Link
+⇒公式HP(Japanese)※午前十時の映画祭特設ページです。
+⇒キャリー - goo 映画
+⇒第2回午前十時の映画祭レビュー記事一覧
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超能力を持つ少女を題材にしたスティーヴン・キングのベストセラー小説の映画化作品。
少女の苦悩と殺戮の恐怖を独特の映像センスで破壊力抜群に描いた傑作サスペンス・ホラー。
映画のレイティングはR15+(15歳未満鑑賞不可)となっていますのでご留意下さい。
第2回午前十時の映画祭上映作品。
■内容紹介 ※午前十時の映画祭ウェブサイトより
狂信的なキリスト教信者である母に育てられた高校生のキャリー(S.スペイセク)。
彼女はそんな母とも仲が悪く、おどおどした態度ゆえに学校のクラスメイトからもいじめられていた。
ある日、母に反抗してプロム(ダンスパーティー)へと参加したキャリーは幸せな一時を過ごすが、彼女を逆恨みするクラスメイトのいたずらにより、彼女は頭上から豚の血を浴びる。そして……。
キャリーをいじめないで! 彼女が泣くと恐しいことが起こる……



■感想
好みが分かれそうな映画かも。
映画の内容はかなり暗めで、救いなど一片の欠片もない結末を迎える衝撃的な映画だった。
キャリーが絶望を抱いた瞬間以降の描写は壮絶で、観客にもキャリー同様に心がざわつくような感情の嵐の傷跡を残すこととなる。
また詳しくは書けないが、安堵の瞬間に最恐の恐怖演出を入れているため相当に破壊力のある恐怖を味わえる。ちょっと感動しかけていたのに心臓が痛い。
これほどまでに暗く絶望的な結末の映画なのに不思議と鑑賞感が鬱らなかったのが少し意外です。それ程ラストの破壊力が強かったからでしょう。
R15+(いわゆる15禁)というかなりキツめのレイティングの映画だけあり、かなりエロティックに女子高生を撮っていたりします。冒頭がいきなり体育授業後のシャワーシーンですぜ、旦那。(誰に?)
とか書いてみましたが、この高レイティングの要因はその辺じゃなく、キャリーに対する虐めが相当にエグくショッキングで、加えてラストの殺戮シーンの残虐度の高さ故でしょう。
主役のキャリーを演じているシシー・スペイセクの演技がナチュラルに上手い。
キャリーのおどおどとした不安な表情は自然で演技には全く見えないくらいハマっている。この自然な演技がキャリーの人物像を的確に観客へと伝えるのに一役買っている。
それだけにそんな弱気なキャリーからは想像もできないクライマックスシーンで見せる彼女の見開かれた目は観客に相当の衝撃を与えます。
演出面も上手い。
狂信的な母親の最後がキリストの磔に見えるシーンなどは事前に張られた伏線的な演出のおかげですね。ホント、ピタリとハマっている。
プラム(卒業ダンスパーティー)での綺羅びやかなステージや飾り付けはとても綺麗で、そんな素敵な舞台でキャリーが今まで浮かべたことのない幸せそうな表情を見せるのだ。
けれどそれと同時進行でキャリーに対する残酷な仕返しが刻々と迫るのだ。
幸せなシーンを観ているはずなのに、どこか不安な感情も一緒に心に存在した状態が続く。
観る方にはどのような酷いことが起こるのかは大方予想がついており、キャリーが持つ特殊な力も分かっている。なのである種の予感が募っていく。惨劇の予感が…。
そしてキャリーの幸せが最高に高まった瞬間に絶望の底へと突き落とす極めて残酷な仕打ちがなされる。
豚の血に塗れた自分を笑うクラスメートたちを見た時、キャリーが見ていた世界は音を立て歪んでいったことだろう。
もっとみんなと打ち解けたい、自分を変えたいと、勇気を出して1歩を踏み出したキャリーなのに、結果としてキャリーを否定した母親の言う通りになってしまうのだ。キャリーがあまりにも可哀想でたまらなくなる。
また傷つき家へと帰ったキャリーを迎えてくれるのは母の愛ではなく…。
クライマックスの筋をこんなに書きまくっていいのかとも思ったのですが、おそらく上述の内容はシーンの展開と共に予感として先行して頭に浮かぶので、まぁネタバレとは違うかなと思い反転はさせてません。(ネタバレだったら本当にごめんなさい)
観客に惨劇の予感を上手く働かせるこのプロットの流れはもう完璧でしょう。
ところどころ効果音が間違ってたりもするのですが(母親の手が磔から取れる音が「スポンッ!」とかはおかしいって絶対…)、演出及び脚本は完璧だったと僕は思う。
それにしても高校最後のイベントを犠牲にしてまでキャリーに罪滅ぼしをしようとしたスーと、高校最後のイベントを利用してまでキャリーに仕返しを果たそうとするクリスの人間としての器の差が激しい。
途中までスーとトミーもいたずらの加担者だと思っていた自分をもう埋めたい…。特にトミーに対しては善人面してるけど最後にはキャリーを裏切るのだろうとか、かなり冷たい目で見てしまっていたから…。
意外なところでジョン・トラヴォルタが出ているんですね。観ている時は全然気付かず後で知ってびっくり。役どころはかなり最低な役ではありますが注目してみるのも良いかも。クリスの恋人のビリー役です。
(映画データのフォーマットはいつも昔の記事からコピペして使っているのですが、その際、映画タイトルでエイリアンの“ン”が選択から外れた状態でキャリーを貼ってしまい「キャリーン」とかなってしまいちょっと笑った。…ホントどうでもいい話だわ)
↓予告編・字幕なしオフィシャルHD版
映画データ | |
|---|---|
| 題名 | キャリー |
| 製作年/製作国 | 1976年/アメリカ |
| ジャンル | ホラー/サスペンス |
| 監督 | ブライアン・デ・パルマ |
| 出演者 | シシー・スペイセク パイパー・ローリー ウィリアム・カット ジョン・トラヴォルタ エイミー・アーヴィング ナンシー・アレン ベティ・バックリー P・J・ソールズ シドニー・ラシック プリシラ・ポインター、他 |
| メモ・特記 | 第2回午前十時の映画祭上映作品 R15+指定 原作:スティーヴン・キング 全米批評家協会賞:主演女優賞(S・スペイセク)受賞 アボリアッツ・ファンタスティック映画祭:グランプリ受賞 |
| おすすめ度 | ★★★★ |
■Link
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映画データ
R15+指定
原作:スティーヴン・キング
全米批評家協会賞:主演女優賞(S・スペイセク)受賞










