NEVER TOO LATE

この年齢になって、チェロを始めた、、、、、

クレンゲル「賛歌」

2007年01月29日 | チェロ
 このところ本業が忙しくなって、なかなか練習ができません。
日曜日まで仕事が入ってしまいましたが、夕方からやっと宿題の一つ
クレンゲルをさらいだしました。
チェロアンサンブル・サイトウやエール大学のアンサンブルのCDを持っていて
なんだか難しそう、まさかこんな曲を弾くことになろうとはと思っていませんでしたが、
12本で弾くから難解そうですが、各パート、特に私は第8ですので、
しっかり数えていれば技術的にはそうでもありませんでした。
クレンゲル(1859-1933)は有名なチェロ奏者で、弟子にはピアティゴルスキーやフォイアマンがいます。
齋藤秀夫は孫弟子、堤剛さんや藤原真理さんはひ孫弟子ということになるのでしょう。
チェロアンサンブル・サイトウでは堤さんが第8を弾いています。
そしてよく聴くと、たぶん彼のであろう「鼻息」が入っています。
いや、曲の流れから違うかな、やっぱり第一奏者か?藤原さんではないけど。
ちなみに第1は堀了介、藤原真理、第2には井上頼豊、第9は徳永健一郎、
倉田澄子、第12に岩崎洸等々、故人も含めトップメンバーが揃っています。

 写真は最近ぼつぼつ咲き始めた胡蝶蘭の二番花です。
蘭の栽培も趣味で日本園芸協会の通信講座を卒業し、
一時は温室を作ったり、交配をしていましたが最近の暑さで管理ができず、
ぼつぼつやっています。
蘭は、熱帯の植物と思われていますが、特に胡蝶蘭は
じつは暑さに弱いのです。この辺の気候なら冬の寒さは室内においておく程度でも大丈夫。
夏は、風通しのいい木陰あたりに放っておけばいいのですが(ナメクジに注意ですけど)、
強い陽射しにあたってしまうとは葉焼けして弱ってしまいます。
ということで、かなり手抜きしていますので、かえって小振りの
可愛い花を楽しめます。
販売している嫌らしいほど豪華なのは、いっぱい肥料もやって、大変な手間がかかっているのですよ。

笛子先生のチェロ

2007年01月26日 | チェロ
 まるで三月のような水曜日、かぜ気味を押して高速をひとっ走りしました。
さっそく、ブランデンブルグ、いくつかの早いパッセージの指使いを質問し、
ボーイングを確認。まだ50%の出来ながら、先生も私も
妙に自信があって「あと一月ありますから」
さらに、クレンゲルの「賛歌」、シュレーダーの49番、
バッハをベースにしたポピュラーで「青い影」、そしてソロでブラームスの「野の寂しさ」と
宿題曲を見ていただきました。
ブラームスは笛子先生自身の伴奏。
先生はピアノもお上手、とても弾きやすく「よく歌えています」と。やった!!
そして、「私のチェロで弾いてみます?」
おお、なかなか言い出せなかったがついにこの機会が来ました。
いや~~よく響く!!
かって、びっくりするくらい高価なチェロを購入しようか迷った時期があり、
結局今のチェロとの差がわからず没にしたことがありますが、
今回はその違いは歴然。
「先生、こっ、、これおいくらくらいですか?」
「がらくたです、手はしっかり入れたけど」
「先生、これを僕に売って、もっといい奴に換える気はありません?」
「いいのがあればねぇ」
「億単位の名器弾いてみたいでしょう?」
「そりゃ~~~」
ということは、もしかしたら先生のチェロが私のものになる可能性もあるということ。
新しく買ったクニャーゼフのバッハ無伴奏組曲を聴きながら何となくうきうき帰ってきました。
う~~~ん、癖のある弾く方だ。。。。。。

趙静

2007年01月23日 | 聴く
 以前モーツアルトにチェロのための曲がないことを書きました。
ところが、年末にモーツァルト:チェロ協奏曲 二長調 K.314という曲を
今話題の趙静が録音したと聞いて、は?何それ?知らないよということでさっそく
CDを入手しました。
それはやっぱりフルート協奏曲第二番を、かのまじめ、堅物指揮者
ジョージ・セルが編曲したものと知り二度びっくり。さらに、このCDの題名は
ジャクリーヌへのオマージュとなっており、若くして亡くなった天才女流チェリスト
ジャクリーヌ・デュ・プレが弾きたかった曲なんだそうです。ほんまかいな?
というのは、
これはやっぱりちょっと変。フルート協奏曲が有名なだけになんだかチェロにはそぐわない。
事実、今まで誰も録音してこなかったじゃないか。ヨーヨー・マなんか喜んで弾いても良さそうなのに。
さらに、二楽章はディヴェルティメントK.131を転用。
趙静は、すごくスケールの大きな、そして色っぽい、まぁ容姿来る印象もあるのか
グラマラスな演奏をする人だけにそもそも合わない曲のような気がするんですが
ご本人はモーツアルト大好き人間らしい。
まぁ、そういうことで、秘曲に巡り会ったのは嬉しいけれど
なんだかお蔵へ行きそうです。
でも、この人がギターの大萩さんとデュエットしたアルペジオーネはとても良かった。
たしかギターと合わすとピアノと違って力勝負をしなくていいから
とても気分良く弾けるみたいなコメントをしていました。
そして、最近そのDVDを見直していたら右手の使い方のヒントを得ました。
そのことはまたいつか。

 それにしてもこの人のチェロ、1690年製Giovanni Grancinoいいですね。
糸巻きに洒落た装飾もされていて。

明日は水曜日、頑張って運転していこうかな。

今年最初のレッスン

2007年01月19日 | チェロ
 穏やかなお天気の水曜日、でも、何となく気力、体力消耗気味で、
運転は避けて電車で笛子先生宅へ。
 笛子先生は気合いが入っています。とうとうブランデンブルグ5番に挑戦。
コレルリのクリスマス協奏曲がなんとかできたことに意を強くされています。
「最初はバラバラだったけどあそこまでできたから」
「皆さん自信になったと思うし、それを踏まえてできると思います」
なんだか確信を持っておられるし、かなり高いレベルを目指しておられるみたい。
久しぶりにシュレーダーも見ていただき、さらにクレンゲルや独奏曲など
宿題がたくさん出ました。
 僕はというと、やや壁にぶち当たっていて、そもそもの奏法、多々ある欠点を直したいのですが、
突然うまくはならないのもよくわかっています。
「そうね、まずしっかり弾くこと、100m走で全力疾走している選手は感銘を与えるでしょう」
それから「気持ち」をこめること。
「う~~ん、むむ~~~」なんだか最近哲学的なんだよな。。。。。。
「しんどいからお休みしたいという生徒さんがいて、、、、、
しんどいことをするから楽しいのにねぇ」
「はっ、はい!!ですね」運転はしんどいですから、
電車に揺られながらうとうとして帰るのもいいな、と思いました。

老梅

2007年01月07日 | その他
 今日はすさまじい風雨を伴った低気圧が去ったあとの寒気がなだれ込み、
ぐうっと冷え込みました。
そもそも、今年初めての笛子先生の合同練習が予定されていたのですが、私は本業がらみで出席できません。
皆さん、この寒さもものともせず今頃はやっているんでしょうねぇ。

 裏庭に昔から老梅があり、今年は元旦にすでに満開になりました。
庭には様々な花をつける木がありますが、おおかたは有名なもので
子どもでも名前くらい知っていましたが、老梅というのは父にその名前を教わった記憶があります。
で、何となく好きな花でこの頃になると気にしてきましたが、
ここ数年、樹勢が弱ったのか濃密な香りもしなくなり、
みすぼらしい姿をさらしていましたがなぜか今年はたくさん花をつけています。
と、ある雑誌に

老梅や穢き迄に花多し    虚子

という句を見つけました。
俳句のことはよくわかりませんが
「寿命の尽きんとする老梅が、にぎやかに大量の花をつけることへの、感嘆と戸惑いを呼んだ句」なのだそうで、
もしかしてこの句の老梅は老いた梅を指しているのかしら?と
いっそう気になる木になってしまいました。

 六十にして六十化すとも、六十の手習いとも言われますが、所詮結果を恐れてはいません。
今年のこの花のようにパーッと咲いて散れれば本望ですが、咲かなくてもやむを得ない。
チェロ弾きは長生きの人が多く、また、高齢まで弾ける楽器でもあるわけで、
カザルスがケネディの招きでホワイトハウスで弾いたのは、82歳であったし、
トゥルトゥリエは、学生を教えたあと急逝したのが80歳、
青木十朗さんは、「80を超えてバッハがわかってきた」として
つい最近CDを出したし、してみるとまだ20年以上もつきあえるわけです。

梅の散りぎわが、桜のように潔くないとしても見られていますがいいんじゃないでしょうか。

迎春 弾き初め

2007年01月05日 | クラシック音楽
 この歳になると、新年を迎えることはまた一つ寿命に近づくんだという
脅迫を感じますが、まだ少し抗う気持ちも残ってはいます。
 さて、新春のお題目に「孤島へ出かけるなら何を持って行く?」というのがありますが、
私の場合、やっぱりバッハの「無伴奏チェロ組曲」ということになりそうです。
なぜかわからないけれど、
有名なドヴォルザークのチェロ協奏曲や、ベートーベンの偉大なチェロソナタなどは全くその気になりません。
考えてみたのですが、一見、私などでも弾ける可能性があるからでしょうか?
まだ、ソロ楽器として確立していなかった時代の作品ですから、
最も嫌なハイポジション、親指のポジションを多用する必要もほとんどなく、
その辺の練習曲より技術的には明らかに易しいというのがまず第一の理由でしょう。
一方、ヴィオラやコントラバス、ギター、フルート、はてはホルン、サキソフォーン、ハモニカなどでも演奏される曲ですから、
ある意味、音楽のわからぬ私などが鼻歌で口ずさんでもいっこうにかまわないわけで、
それはそれ、さすがバッハですからバッハらしく聞こえてしまうわけです。
気をつけているとCMでも断片がよく使われています。
ということで、できればチェロ一本も携えて孤島で暮らせるなら願ってもないというわけです。
欲を言えば、孤島より人里離れた山奥の方が良いのですが。
なんてったってBACH=小川さんですから。
で、何となく駅伝なぞを見てタラタラ二日間は過ごし、1月3日に弾き初めをしました。
いろいろやらなくてはならない曲はありますが、
一番ト長調から毎日少しずつ弾くように心がけていこうと思っています。