♪ラジオ放送・文字版「世の光」

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PBA『世の光』を文字で 

■モーセの誕生 / 板倉邦雄

2014年10月15日 | Weblog
2014/10/15放送


 世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。今日は「モーセの誕生」という題でお話ししましょう。

 モーセとは「引き出す」という意味です。名前の由来からしてモーセは数奇な運命をたどります。

 さてその頃ヘブル人の若い男女が結婚しました。二人ともレビ族の出身です。やがて二人の間に男の子が生まれました。かわいい男の子です。どうしてナイル川へなど投げ込めましょう。母親は三ヶ月の間、家に隠しました。しかし泣き声が大きくなり、もうこれ以上隠しきれません。母親はパピルス製の籠にタールを塗って防水し、赤ん坊を入れると、ナイル川のほとりの葦繁みにそっと置きました。その子の姉が遠くから弟がどうなるのか見守っていました。

 さて、それから何が起こったでしょう。エジプトの王女がちょうどその時、川へ水浴びに来たのです。侍女たちを従えて岸辺を歩いていると、葦の間に小さな籠があります。何だろうと思って侍女をやり、その籠を引いてこさせました。開けてみて驚きました。中で赤ん坊が泣いているではありませんか。「まあかわいそうに。きっとヘブル人の赤ちゃんだわ。」 王女は思わず叫びました。それを見ていた姉がこの時とばかり王女のそばへ駆け寄りました。「王女様。その赤ちゃん、お育てになりますか? だったらお乳をあげる人がいりますよね。誰かヘブル人の女の人を探してきましょうか?」 「よく気が付く子どもだねえ。そうしておくれ。」 王女の返事を聞いて姉は嬉しくてたまりません。家へ飛んで帰って母親を呼んできたのです。王女は赤ん坊の実の母親とも知らず頼みました。「お礼は十分しますからこの子を連れて行って私の子として育ててください。」 もう何の遠慮も要りません。実の母親は子どもを抱いて家へ帰りました。

 やがてその子は乳離れし、養子として正式に王女の宮殿へ引き取られていったのです。王女は彼をモーセ「引き出す」と名づけました。水の中から引き出した子どもだからです。川に捨てられた運命の子が何と王女の養子となり、エジプトの王子として育つことになります。神様の遠大な計画の第一歩でした。

 (PBA制作「世の光」2014.10.15放送でのお話より )

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