♪ラジオ放送・文字版「世の光」

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PBA『世の光』を文字で 

■神の力は弱さの中に / 板倉邦雄

2013年09月11日 | Weblog
2013/9/11放送

 世の光の時間です。いかがお過ごしですか? 板倉邦雄です。今日は「神の力は弱さの中に」という題でお話ししましょう。

 東京の江戸川には矢切の渡しがあります。今日の聖書の箇所にはヤボクの渡しが出てきます。ヤコブはその渡しで必死で祈ります。創世記の32章の最後です。

 さて兄エサウが400人の手下を連れて来ると聞いたヤコブは恐れました。20年前、兄をだまして母の実家へ逃げていたからです。ヤコブは逃げ帰宅をしてみたり即席の祈りをしたり、兄の御機嫌取りにと贈り物を送ったりしましたねえ。それとも落ち着かず心配でした。夜中に起きると2人の妻たちと11人の子どもを連れてヤボクの渡しを渡るのです。そしてヤコブは一人残り、必死で神様に祈りました。祈りに追い込まれたのです。

 しかしそこに一人の人が現れ、ヤコブと夜明けまで組打ちの格闘を続けました。この一人の人とは天使とか人となる前のイエス・キリストと言われています。なかなか勝負がつきません。その人はとうとうヤコブの腰を打って関節を外してしまいました。ヤコブはハアハアと息をしながら腰砕けの中で「私を祝福してくださるまでは絶対に離しません。」「お前の名は何というのか。」「ヤコブと申します。」「もうヤコブ--押しのけ者--ではない。神と戦い、強さを示したのだからイスラエルと変えなさい。」

 さあ出発です。しかし腰の関節が外れていたので、ヤコブは足を引きずらなければなりませんでした。しかし顔と心は晴れ晴れとしていたのではないでしょうか。足が効かないので、もう逃げることさえできません。神様にひたすら頼らなくてはなりませんでした。神様に明け渡す以外にはなくなってしまったのです。人の力、人の知恵は絶たれました。この時ヤコブはイスラエル--神の王子--と改名されました(※)。神様の力は私たちの弱さの内に働かれるのです。聖書のことばです。

 「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる」。
コリント人の第二の手紙12章9節 (口語訳聖書)

※イスラエルの「エル」は神を表し、「イスラ」は「戦う」(ヘブル語サーラー)の派生語とも説明される。 新聖書辞典 p116

(PBA制作「世の光」2013.9.11放送でのお話より )
 
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