沖縄・伝統文化

沖縄の伝統行事や伝統芸能・民俗芸能などを紹介するブログです。
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劇団うない公演

沖縄の芝居は明治時代に大衆芸能として花開き、最盛期の昭和初期には多くの役者や劇団が華々しく活躍していたといわれます。その後は映画、テレビの普及の他、大衆娯楽の多様化の波に押されて次第に衰退し、現在では芝居公演を観る機会もそう多くはありません。それでも沖縄芝居には今でも多くの根強いファンがおり、先人たちから受け継いできた芸風を絶やさず活動を続けている劇団があります。
こうした劇団のなかから、女性だけで構成された「劇団うない」の公演を紹介します。「劇団うない」はかつて一世を風靡した「乙姫劇団」が時代の波で解散に追い込まれた後、副団長・兼城道子氏と元メンバーが再興する形で結成した女だけの劇団です。
沖縄芝居には台詞でそのまま演じるものと歌劇仕立てのものとがありますが、今回の公演はいずれも主要な台詞を伴奏曲に合わせて歌い踊る歌劇仕立ての芝居です。

一つ目の芝居は真境名由康氏作現代風歌劇「美人の妻、情の妻」、後妻に入ったグジー(久米ひさ子)は自分の容姿に自信がありません。そこへ夫・カマデー(東照子)の前妻が復縁を求めて舞い戻ってきた噂を聞きつけたため、ふと夫の本心を試してみたくなり、友人の人妻・メーヌー(波夕子)に夫に言い寄るよう依頼します。面白半分に引き受けたメーヌー(波夕子)は、さっそく家に押し掛けて、あの手この手でカマデー(東照子)に取り入ろうと試みますが、可愛らしくもいじらしく演じるメーヌー(波夕子)の演技が観客を爆笑の渦に誘います。

旧友と約束していたトゥジスーブ(嫁比べ)のため、友人・マチュー(佐和田君枝)から美人の妻・メーヌー(波夕子)を妻の代役として借りることにしたカマデーは、友人・マチューに言われるがままに借用書を書いています。「一つ、あまさーいくまさーい絶対相ならん候なり(妻の体には一切手出し無用)。二つ、万一破損したるときは・・・云々」などと標準語まじりの沖縄方言でいちいち堅苦しく取り交わされる契約が滑稽でこれまた観客を沸かせます。この現代風歌劇はいわゆるドタバタ喜劇ではありますが、見せ場である前振りや紆余曲折部分が盛りだくさんなため、かなり複雑な筋立てとなっています。

二つ目の芝居は親泊興照氏作時代悲歌劇「中城情話」、時代仕立て悲恋物語の代表作の一つです。首里王府の所用で中城・伊舎堂へやって来た里之子(比嘉いずみ)は、村はずれで花摘みをしていた村娘たちと出会いますが、その中のウサ小(棚原由里子)と互いに惹かれ合い恋に落ちてしまいます。ところが当のウサ小にはすでに許嫁がいたのです。

許嫁のあるウサ小(棚原由里子)への思いを断って、首里へ戻る決意を固めた里之子(比嘉いずみ)でしたが、別れを告げようにもその思い断ちがたく苦悩する場面です。いわゆる人情物悲歌劇では演技のみならず、場面節目で古典・述懐節(すっくぇーぶし)などに合わせて朗々と唱えるように唄う「つらね」が重要ですが、里之子にはまり役の舞踊家・比嘉いずみさんは「つらね」の名手でもあります。

ウサ小(棚原由里子)がその後も里之子と密かに逢瀬を重ねているという噂を耳にした許嫁・カマダー(中曽根律子)は、ウサ小に元の恋人同士に戻ってくれるよう懇願するのですが、ウサ小はついに自分の心中と決別の固い意志を歌にのせて返します。
「思みちりよーやー えーあひぐぁー たいやままならん悪縁とむてぃ(二人の仲は、互いが思うようにならない悪縁だと思って諦めておくれ) だーあんしぇ わみぬゆむじむや あさじなとぅせぇー(私の心は紺地から浅葱に褪めてしまったのだから)」

与論島・十五夜踊り

沖縄本島の北隣に位置する与論島の十五夜踊りをご紹介します。与論島の十五夜踊りは国指定重要無形民俗文化財に指定されており、琉球文化と本土文化両方の交流の名残をとどめているとされています。室町時代から伝承されるこの行事はかつては旧暦八月十五夜の行事であったということですが、現在では旧暦3月、8月、10月の15日、年3回実施されているそうです。なお、各回ごとの演目は少しずつ異なっているようで、旧暦八月の . . . 本文を読む

徐葆光が見た中秋宴

かつて琉球国王が即位するたびに中国皇帝の使者・冊封使を迎えて任命式が行われていました。この大切な国賓たる冊封使の接待の席で演じられた首里王府の芸能が今に伝わる御冠船踊や組踊と呼ばれる古典芸能の数々です。徐葆光は清朝・康煕五十八年(1719年)、琉球国・尚敬王の冊封使として来琉し、滞在中の見聞を「中山伝信録」として残しています。このときの琉球王府・踊奉行こそが玉城朝薫であり、有名な「二童敵討」、「執 . . . 本文を読む

小浜島・結願祭

八重山・小浜島の結願祭をご紹介します。結願祭とは一年間の豊作、息災などの祈願が成就したことの感謝と祝いの祭りとされています。豊年祭(十五夜踊)は、沖縄本島から八重山地方に至るまで広く行われていますが、結願祭は八重山地方で行われているだけで本島地域では行われていません。小浜島の結願祭は国指定重要無形民俗文化財であり、祭り期間中は人口600人程度の小さな島も里帰りした大勢の人々で賑わいます。なお、他の . . . 本文を読む

宜野座区十五夜アシビ

宜野座区の十五夜アシビは100年以上の伝統を誇り、隔年おきに行われていますが、今年はその開催年に当たっていました。宜野座区の二才団が中心となって行われた宜野座区八月あしび正日(10月8日)の様子をご紹介します。宜野座村は、もともと首里士族が寄留したといわれていて、宜野座区には県指定無形民俗文化財の「宜野座の京太郎」をはじめ組踊や王府の御座楽などが伝えられています。 道ジュネーを終えて宜野座区平松 . . . 本文を読む