アバウトなつぶやき

i-boshiのサイト:「アバウトな暮らし」日記ページです

ルノワールの時代展

2016年08月06日 | かんしょう
昨日のこと。次男の中学では夏休みの宿題に美術館レポートがあります。どこでもいいから美術館へ足を運び、指定の用紙に感想を書き込むというモノ。
そこで部活で一緒の同級生たちを連れて、名古屋ボストン美術館へ行ってきました。
 素直なメンバーなのでちゃんと私の相手をしてくれて楽しい♪


平日の午前中にしては観覧客は多めです。でも、決して混雑と言うほどではありません。なのにうちの次男は「人が多くて観づらい」ってこぼしてました。一体どんだけ人混みに不慣れなんだ。


「ブージヴァルのダンス」は11年ぶりの名古屋ということ。
今回、日本にダンス3部作が揃っている、と賑わっている割にはこの絵の前に人だかりが無いってのは名古屋って感じです。この辺の人には「あ、また観れた」って感じなのかな。

印象派の作品が多いかと思いきや、18世紀の産業革命以降から20世紀初頭までのヨーロッパの都会と田舎の関係を紹介していくため様々な表現があってバリエーションに富んでいます。
たくさん気に入った作品があったのですが、まずはパリにきたアメリカ人画家の作品がとても気に入りました。

▲《カキ漁、カンカルにて》ジョン・シンガー・サージェント1878年
光の表現が素晴らしい。

私は先日のルノワール展の続きという気持ちで足を運んだのですが、この展覧会は「ルノワール」の名前が入っているものの主題はその「時代」にありました。名画を通して歴史を知るという構成です。
そのため、この頃に発達した写真も何点か出展されています。時代をそのまま切り取っている視点が大切な写真もあれば、写真技術を駆使して芸術性を求める写真もありました。
また、風刺画もありました。日刊新聞「シャリヴァリ」に掲載されたオノレ・ドーミエの風刺画はユーモラスなタッチで時代を表現しています。
大きく膨らんだスカートの流行を風刺する《冬の歳時記 第1図 雪空のクリノリン・スカート「お嬢さん、お払いしましょうか?」》は、傘からはみ出したスカートに雪が積もっている様子を切り取っていて、流行を追う滑稽さは女性目線でも同感です。
そんな風で、絵画として鑑賞するだけでなく描かれている内容が気になる作品も多いのです。
《橋のたもとの洗濯女》(ウジェーヌ・ルイ・ブーダン 1833年)を見て「ああ、こんな文化が発達してきててもまだ水道が無いから川で洗濯するんだ」、とか同じ《スケートをする人々》というタイトルのエッチングを見て1889年作のジェームズ・アンソールの作品は人がバタバタと転倒しまくりなのに対しマックス・リーバーマンの作品は1923年以降作だからみんな余裕が出来て遊び上手になってきたのかしらなんて思ったり。

▲《カフェ・ブリュ、サン=クルー》ロバート・アール・ヘンライ1895-99年頃
↑の作品はポニャド(粗描画)と呼ばれる、その場でさっと描いてしまう作品とか。
両手で隠れそうな大きさの作品のため、近くで見ると本当に粗く描かれています。でも、こうやって縮小で見るとちゃんと奥行きまで表現されててさすが。
あと、エドワード・ダーリー・ボイトの《凱旋門、パリ》(1883年)は、当時の雰囲気も迫力も伝わる印象的な絵でした。これが水彩なんだからすごい。



いろんな画家の視点のため表現も着眼点も幅広く、正直言ってルノワールのオンパレードだった「ルノワール展」よりこっちの方が断然面白かったです。。。

 
会場入り口に展示してあったダンスの衣装、係の人に「このスカートの中って見れるんですか?」って尋ねたらいそいそと外して見せてくれました。
想像してたとおりだけど、通りすがりの女性が「この頃は針金とかじゃなくて鯨の骨とかじゃないかしら。赤毛のアンで書いてあったわよ」って教えてくれました。なるほど、勉強になります。
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土木展

2016年08月05日 | かんしょう
「ルノワール展のついでに森美術館でも行く?気になる展覧会とかあったら行くけど?」とワダちゃんに言われ、それなら…と冗談のつもりで言った「土木展」。
興味はあったけど展覧会って感じの催しじゃないし、と思ったのに想像以上の食いつきをワダちゃんてば見せてくれました。「アタシ、なんならルノワールより楽しみかも」とまで。

と、いうわけで21_21 DESIGN SIGHTで開催中の土木展にも行ってきました!





会場は動画や音声録音でなければ撮影可能。
40代の女二人がはしゃいで撮りまくってきました。



まずはこんな感じの大きな投影図たちがお出迎え。これは東京駅。


アニメーションで土木技術をかわいく紹介。

 
体験型をしっかり体験する、もう数年で50才を迎える女…(涙) ちなみに右の写真は台形の風船でアーチの仕組みを説明する展示。

 
土木写真家の西山芳一氏の写真が壁面を飾り、渋谷駅の模型が展示されています。

 
楽しかったのがこれらで、砂で作った地形にキネクトを使って等高線や標高差のカラーを表示します。測量の事を思えば難しい仕組みじゃないのかもしれないけど、自分で作った造形の高さがすぐに平面表示で見れるのは面白い。


ダム好きにおなじみのダムカレーの食品サンプル。

他にも土木的構造物のある風景を動画で見せる試みがいくつかあったのですが、そちらは残念ながら撮影不可だったので無いんですよね。
モノクロのイラストや写真にプロジェクターで投影するのとか、インスタレーションもなかなか良しでした。

展示数としては決して多くないのですが、専門的過ぎず、土木をデザインとして「楽しむ」ように構成されているのがこちら「21_21 DESIGN SIGHT」のコンセプトと合致していてとても良かったと思います。
ああ面白かった~。
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-オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵- ルノワール展

2016年08月05日 | かんしょう
一昨日、ワダちゃんの休みだったので誘われるがままに国立新美術館で開催中のルノワール展を観に行ってきました。

ただいま日本では東京と名古屋でルノワールを企画していて、両方観れば「ダンス3部作」をコンプリートできます。
教科書でおなじみの「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」が日本初公開なのも気になっていたので、いきなりだったけどなんとか都合つけました。





ルノワールの絵は人物がとても美しく、観ていて安心するしうっとりします。
モネと同時代なので印象派の画家であり、その頃の光を浴びた肌の表現は本当に美しいと思いました。
特に「読書する少女」はブルーの使い方が息をのむほどで、バラ色の肌に落ちた影の表現はもちろんのこと伏せたまつげに置かれたブルーの絵の具は瞳のブルーを思わせて透明感を感じずにはいられませんでした。

もちろん、目玉であり大作である「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」は素晴らしかった!
あの木漏れ日は光であり空気であり音楽であり愛でもある。そんな感じ。
私は技法の説明は出来ないので自分の感覚しか語れないんだけど、美しさの中に臨場感があり、絵の中の世界が生きているのを感じました。







印象派の表現が素晴らしいのはもちろんですが、その全盛期を過ぎ写実的な表現と融合させる頃の作品がやはり私には好ましいです。
話題の「田舎のダンス」と「都会のダンス」は観に来れると思って無くて、さんざん本やテレビで予習しちゃってたので「ああ!これが本物なんだ~」ってのがまず先に来ちゃいました。
もちろん実物は美しく素晴らしいです。実物を観るまでは洗練された「都会のダンス」の方が好きだったのですが、いざ絵を前にすると「田舎のダンス」のアリーヌ(モデルでありルノワール夫人となった女性)の笑顔が語りかけてきて強く印象に残りました。

ルノワールは身の回りの人物や生活を描くことが多く、息子さんの絵が多くあります。
今回の展覧会でルノワールの画家としての人生を順を追って観ていくことが出来たのでしみじみと思ったのが「ジャン(息子)、アリーヌ(奥さん)そっくり」でした。ワダちゃんと「うわ、この口、このほっぺ、お母さんと一緒やん(笑)」って盛り上がってしまったわ。

同時期に生き、同じモチーフを描いた画家の作品も展示されていましたが、やはりメインはルノワール。
終始、美しく穏やかな作品を楽しんできました。

さて、ついでに、、、と近くで開催中の別の展覧会にも足を運んでます。
そちらは次の記事で。
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- 丸沼芸術の森所蔵 -  ベン・シャーン展

2016年08月01日 | かんしょう
先週、時間ができたので三重県立美術館で開催中の「ベン・シャーン展」を観てきました。今回もシロウタ親子と一緒。

ベン・シャーンは1898年にロシア領生まれのユダヤ系家庭に生まれ、移民としてアメリカに渡りました。ヒトラーの台頭してきた時代なので背景が分かりやすいのでは。





初期の作品はセザンヌ、マティス、ルオーなどの影響を受けたのがよく分かります。特に油彩はジョルジュ・ルオーっぽいと感じました。
どこかで見たことのあるような作品たち。
ところが社会批判的性格の強い作品で注目を浴びた、というだけあって、ポスターのくだりになると迫力が違ってきます。
その後、表現もだんだん個性的になり、人物がギリシャ彫刻っぽい目鼻の強調された顔になり、やがて彼独自の表現へ変わっていきます。
晩年になると主義主張の強い作品より慈愛の表現が多くなり、優しい気持ちにさせてくれます。
こういう生き方、とても良いですね。。。
シンプルな線でも力強い表現で、観るものの心に残るような作品は近代芸術に影響を与えたと言われるのがわかる気がしました。

美術館に作品リストがなかったので作品名を漫然と見てしまい、感想書こうと思ったら作品名がHPと一致しなかった(汗)トシとると物覚えが悪くって。
うちの地域の中学生、夏休みの宿題に美術館レポートがあるので三重県立美術館へ行く子が結構いると思うんですよね。
できれば作品リスト、用意しておいて欲しかったな。
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~郷さくら美術館所蔵~現代日本画名品展

2016年07月14日 | かんしょう
先週末、次男と一緒に松坂屋美術館で開催されていた 「郷さくら美術館所蔵 -美しき花鳥風月- 現代日本画名品展」を観てきました。



↑のリーフレットは加山又造≪淡月≫です。
私、加山又造の描く桜がたまらなく好き。1990年に偶然もらった創画展のチケットで≪しだれ桜≫を観た時の感動は忘れられません。

郷(さと)さくら美術館は、昭和生まれの日本画壇作家を中心に作品を揃えているとか。
美術館に桜の名があるだけあって、桜の絵がとても多いようです。
また、この展覧会も「美しい花鳥風月」という副題があるとおり本当に美しい作品ばかりでした。

今回気になったのは≪樽見満開桜≫の岸本浩規氏、≪野藤花≫≪紫陽花≫の林潤一氏、そして≪花降る≫≪吉野にて≫の三重県出身:水谷興志氏、それから≪吉備津の弓≫の西田俊英氏でした。
特に西田氏の描く女性の目力の強さには圧倒され、久しぶりに美人画の前で立ち尽くしました。



次男がリーフレットに目を留め「なに、これキレイ」と言った加山氏の桜。
わかってくれて母は嬉しい!
誘ったら珍しく行くと言ってくれたのも嬉しかった(涙)これがあるから、運動部でなくても許す。
観終えてから次男から「今日のはちゃんとキレイな絵ばっかりやったな」とお褒めの言葉をいただきました。私が連れてく展覧会は個性的なのばかりだと敬遠されているけれど、わかりやすく美しい絵もちゃんと好きなのよ。
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PLEATS PLEASE(プリーツプリーズ)の裾上げしてみました

2016年06月16日 | しゅげい
今日まで東京ではISSEI MIYAKEの展覧会が開催されておりましたが、イッセイといえばプリーツプリーズ。
洗濯機で洗ってもプリーツは取れないし色が褪せない、と大変扱いやすいのに個性的なフォルムという優れもの。私も大好きで何着か持ってます。
時々ヤフオクなんかで掘り出し物はないかしら…と眺めているのですが、ある時大好きなストライプ柄のワンピースを見つけました。
ユーズドなのに約2万5千円(汗)。高い。
でも、この柄を見たのは初めてだったのでサイズが大きいかもと思いつつ「どうせ横幅なんてカンケーないし。こーゆーのは出会いだから!」と飛びついてしまいました。

さて、届いてから着てみたところ足首が隠れるほど長い! …身長160cmでサイズ4は無謀でした。
なんで長さをちゃんと確認しなかったんだ(泣)と思ってもあとの祭りです。
もう買っちゃったし、一度も着ないなんていやだ~!!
裾上げすれば良いと思ってはみたものの、プリーツプリーズって先に布を裁断・成形してからプリーツをかけるので、後からプリーツを折り込むとその部分だけくるんと巻き上がってしまうのです。
ショッピングセンター内のお直しの店で尋ねても、プリーツが細かいものは引き受けられないとのことでした。
悩みに悩んでいたら職場のKさんに「いっそのこと裁ちきりにしてボンドでほつれないようにしちゃえば?」と言われました。
名案な気もしましたが、それだと洗濯した時が心配です。また、質感がごわごわするのも心配でした。

そんなときに見つけたのがこれ。

折り目強力、ファッションライナー価格:1312円(税込、送料別)



洋裁の先生がプリーツスカートを作るときに使うという溶液です。
プリーツを付けたいところに吹きかけてアイロンで押さえてプリーツを作ります。
プリーツプリーズのタグには「絶対にアイロンをかけないで下さい」という注意書きがあるのでとても恐ろしかったのですが、このまま着れない服を持っていても仕方がないと自分で自分を説得してこの「折り目加工液」にかけることにしました。

まずハサミを入れます。これが一番ドキドキしました。切ってしまったらもう後戻りは出来ませんから。
裾から長さを測ってラインを引いてからハサミを入れました。


▲もう、裾を切り落としてしまったワンピース。失敗したら2万5千円が水の泡。

10cmほど切った状態がこれです。切ってもこれだけ長いってどんだけ長かったの。
折り目付けが失敗した場合のことを考えて、まずは切り落とした方で実験します。(失敗したらほつれ止めで対応するつもりで)

まず、折り目にそって三つ折りにしました。
はじめはまち針で押さえようと思ったのですが、あまりのプリーツの多さにしつけしてからミシンをかけることにしました。
 
左がしつけ、右がミシンをかけてしつけ糸を抜いた様子です。この段階ではプリーツが反り返って布がくるんと巻き上がっています。

ここに「折り目強力」スプレーをして、いよいよアイロンをかけます。
   

この時は当て布と目打ちを使いながらかなりの時間をかけてアイロンをかけました。
たっぷりとスプレーしたので、スプレーが周りにしたたるほどでした。そのため、はみ出た部分がのりのようなねっとりとした汚れになってアイロン台に付いてしまいました。
幸い服は汚れませんでしたが、まだ新しいアイロン台が汚れてしまってちょっと悲しい。本番は布を敷かねば。


アイロンをかけたあとのものがコチラ
 

ストライプの模様があるので、上手にたためていないのが分かります。やはり細かいプリーツをたたむのは素人には難しいです。
しかし、私にとって注目すべきは布の反り返りがなくなったことです! 
目線の下になる裾は上衣ほど目立たないだろうと思うので、これなら及第点というところではないでしょうか。

この切り落とし部分、折り目スプレーでの処理は半分とし、残りは同時購入したほつれ止め液を塗ってみようと思います。
と、言いますのも、プリーツプリーズはかちっとした見た目の割にハサミを入れると布がほろほろとほつれてきます。

▲分かりづらいですが、切ったところからほつれてきます。
これでは裁ちきりで着てしまうというKさんの案は却下せざるを得ません。
しかし、ほつれ止めの効果がどれほどのものかを確認するには良い機会なので半分はこれで実験します。

【送料無料】TK 河口 ピケ(ほつれ止め)価格:648円(税込、送料無料)

 

 

コニシ ボンドホツレーヌ 30ml価格:680円(税込、送料無料)


▲上の3種は成分は少しずつ違うようですが、用途は同じ。

 
水のりよりもずっとさらっとした液体です。じわっとしみこむので、乾いてもボンドのようなゴワゴワ感はないのがさすが専門の商品といったところでしょうか。
ほつれ止め液も折り目液も、説明によると大体洗濯3回程度が耐えられる目安のようです。
私としては3回ではもの足らないのですが、とりあえず3回洗濯した状態を見て大丈夫そうだと思ったらワンピース本体のアイロンに取りかかることにします。

  
左から順に洗濯1回後、2回後、3回後の写真です。
ネットに入れて普通の水流で他のものと一緒に洗濯しましたが、大きな変化はありませんでした。今のところ、ほつれ止めもまだ効いています。
私は3回以上の洗濯でも耐えられるだろうと判断しました。(が、先のことはわからない)


この結果を踏まえ、いよいよ本体も裾上げです!

まずは裾上げのためのしつけです。

↑の写真は裏返しのままですが…裾が反り返っているのが分かります。

 
ミシンで押さえてしつけ糸を抜いたところです。やはり裾は反り返っています。
私は一応ニット用のレジロン50番を使いましたが、生地がポリエステルなのでよくあるポリエステル60番のミシン糸でも良いような気がします。

さて、アイロンの前に実験の結果を踏まえて準備をしたいと思います。
押さえながらアイロンをかけるのは精神的にも時間的にもかなりの負担になります。
そこで本番はしつけをかけることにしました。

山になっている部分を細かく拾っています。後で思ったのですが、この作業が美しく仕上げるためのキモなのかもしれません。
私はしつけ糸は木綿を使っていますが、和裁用の絹のしつけ糸ならもっと繊細な作業ができると思います。

 
しつけを細かくかければこの通り。裾が反り上がることはありません。
これならアイロンが楽そうです。


アイロンをかけたらしつけ糸を抜いて…


これで出来上がり♪

商品と同じようにはいかなかったけれど、なんとか着られる状態になりました!!

ちなみに、私がアイロンをかけた裾と切り落としたワンピースの裾を比較した写真がコチラ。

言うまでもなく、右がPLEATS PLEASEの本来の裾です。シャープでピシッとしたラインが出ています。

このように、後からお直しをしても売り物のようなラインは出せません。洗濯も3回しかしてないからこの先の具合は分からないし。
だから、もし自分で裾上げを考えている方が居たら自己責任でお願いします。保証は出来ませんのであしからずm(__)m

---追記---
↑の記事を書いた後、お休みごとにこのワンピースを着て、そして洗濯機で洗ってみました。
すでに5回ほど着ましたが、一向にプリーツの様子は変わりません。
きっと大丈夫なんだと思います。
また、アップで見るほど裾も見苦しくありません。私としては成功だと思ったのでお知らせしておきます。
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信貴山縁起絵巻 -朝護孫子寺と毘沙門天王信仰の秘宝-

2016年05月18日 | かんしょう
先週、シロウタと奈良国立博物館に信貴山縁起絵巻を観に行って感想書こうと思って画像だけ下書きに入れておいたらあっという間に時間が過ぎてしまった…。
これ書いてる現在、もうこの展覧会が終わっちゃってるのでまったくの備忘録。




国宝ってことで混雑覚悟で行ったけど、集客自体は通常の人気展覧会と同等?
絵巻なので順に観ようと思うと並ばなきゃいけないってだけで、うんざりするような人混みではありませんでした。



とにかく、面白かった。(細かい感想は今回は割愛)
ちょっとざわざわしてて、友人と話しながら観ても気にならないのが気楽で良かったです。

その後、近所で食事して春日大社へお散歩。

修学旅行の小学生にインタビューされた我々。
「なぜ春日大社へ来たんですか?」と尋ねられて「博物館のついでにお散歩」としか答えようがなかったわ。申し訳ない。。。


入り口にある万葉植物園に寄ったけど、藤が終わっててホント殺風景なことになってました(ーー;)
もっと手入れした方が良いですよ。

↑この木の生命力だけは感心したので写真をパチリ。
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藤田嗣治展 -東と西を結ぶ絵画-

2016年05月10日 | かんしょう
マーガレット展を観たあと、名古屋市美術館にも足を運んで「藤田嗣治展 -東と西を結ぶ絵画-」を観てきました。

藤田嗣治の生誕130年記念のため、彼の画業を振り替える展覧会になっています。



最近藤田自身の作品や藤田と同時代の画家の作品を目にする機会が多くて、私の中で藤田に対する評価がどんどんと変化しています。
もともとは個性的な自画像や白っぽい女の人を描く画家という程度の認識だったのですが、独特の乳白色を観ているうちにだんだんとその表現がくせになってきて目が離せなくなってきました。

その視点で、今回私が気になったのは「バラ」という作品です。白い壁に白い花瓶、白に柄の入ったクロスという白を基調とした画面に乱雑に生けられたバラ。生けられたというより放置されてスカスカになっているためバラ自体の美しさを愛でるための絵でないのは明らかです。
肌以外のもので乳白色を巧みに使っているわけで、藤田の乳白色はこんな風にいろんな表現もできるんだぞ、と誇示していていっそすがすがしい。




黒と白のコントラストがはっきりしていてとても美しい上に藤田の愛した猫も描かれた「横たわる裸婦と猫」もイイし、


日本画の雰囲気を生かしつつ、上品な女性を描いた「座る女」も良かった。


もともと私が抱いていた藤田のイメージは、-早くから世に受け入れられ「狂乱の時代」と呼ばれる贅沢な時間を過ごし、日本に戻ってからも戦争画という時代の流れに乗った絵を描いた要領のいい人物-というもので、決して良かったとは言えません。
成功者へのひがみがちょっと混じってるかも。



ただ、こうして人生を通じた展覧会を見ることでずいぶんイメージが変わってきました。
それは藤田の寂しさを感じるようになったことです。
日本の画壇で受け入れられなかった藤田。
日本人でありながら日本に受け入れられないつらさというものが「成功者」という名に隠れていて、私にはわかっていませんでした。
しかし考えてみれば「世の中金だ」なんていうのは持っていないから渇望するのであって、元来不自由していない者ならそれ以外のものに心のよりどころを求めるというのは至極当然のように思えます。
そう考えれば、戦争画を描くことで日本の世に受け入れられたという実感が藤田を高揚させたのも、戦争に荷担した責任を問われて日本を捨てたのも、当然の成り行きのように思えます。
なんというか、普通に傷つきやすい心を持った人間らしい人だったんだと実感してやっと親しみを持てるようになりました。

それでも、やはり戦争画を観ると暗い気持ちになってしまうので私はあまり好きではありません。
けれど当時の熱のようなものや悲しみが伝わってくるので、芸術であり博物的価値の高い作品であることは確か。
藤田の戦争画でもっとも有名な「アッツ島玉砕」も展示されていて、一見の価値はあります。
とにかく、名だたる藤田の代表作がそろい踏みの素晴らしい回顧展だったと思いました。


ところで。。。
藤田の描く子どもの顔、「愛らしい」という表現を時々見かけます。仕草はかわいいけど顔はこえーよ、と思っているのは私だけでしょうか。
あれも見慣れるとかわいく感じるようになるのかなぁ。
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わたしのマーガレット展

2016年05月09日 | かんしょう
GWは特別な用がなかったので、松坂屋美術館で4/29から始まった「わたしのマーガレット展」を観に行ってきました。



ワタクシのマンガ好きはみなさんご存じの通りなのですが、マーガレットのお世話になったのは小学生高学年~高校生までといったところ。
幼稚園から小学校に上がる頃に「りぼん」・「なかよし」に出会って小学生の間は両誌をメインとし、作風が集英社が好みであったために「マーガレット」や「ぶ~け」に手を出し、和田慎二氏を通して「マーガレット」から徐々に白泉社の「花とゆめ」がメインとなる、、、という遍歴の持ち主です。
SF好きだったから徳間書店や朝日ソノラマや東京三世社なんてマイナー誌にハマったし買ってた雑誌も一冊や二冊じゃすまなかったけどそれはともかく。
そんな風なので、マーガレット愛は普通の漫画好きとしての域を脱しておりません。
とはいえ、名作といわれる作品はもちろん外していません!

「ベルサイユのばら」と「エースをねらえ!」は漫画史に名を刻む作品ですので、漫画をほとんど読まない人でも知っているはず。
この2作品はマーガレットの黄金期の代名詞ですからもちろんのこと、映像化された作品群は多彩で、古いものから新しいものまで盛りだくさんでした。
古いところでは「アタックNO.1」や「奥さまは18才」、少し前だと「花より男子」、最近だと「アオハライド」「ホットロード」「ストロボエッジ」…。
今や少女漫画の映像化は一つのジャンルになりつつあるので、王道の少女漫画路線を行く「マーガレット」は映像の原作として使いやすいのかもしれません。



原画を見られるのは本当に楽しいし、感心させられます。プロの作品はやっぱり美しいし、直した跡なんかも苦労が垣間見ることが出来てぐっときます。
しかし、私がそれより強く感心したのは創刊当時の作品の質の高さです。
まだ、漫画が貸本屋から雑誌へと移行し始めたばかりの頃。絵柄は今見れば単純で古くさいようにも思えるけれど、画面の構成や物語の設定が幅広く工夫に富んでいます。
現在の作品の方が心理描写ははるかに巧みだとは思うけれど、あの少ないページでストーリーが展開していくのだから心理描写が単純になるのは仕方がなかったのだと思います。
それを差し引いても、歴史やファッション、一風変わった恋愛模様など現在の漫画作品を作る上でモチーフとなっている要素がすでに展開されていたんですから驚きです。
画面も書き込みが少ないとはいえ、背景や動線表現が書き込まれ、人物は全体像からバストアップまで様々な角度の姿が動きを持っています。
それが、1980年頃になると人物がメインの作品が増え、現在の漫画はリストアップされた作品のほとんどの絵がバストアップメインになってます。
かわいいしきれいな絵になってるけど、ババアには物足りないとしか言いようがない。
恋愛モノに特化した「マーガレット」はやはり少女のモノなんですねぇ。

そうはいっても、やはり紹介されているのは大好きだった漫画がほとんど。
懐かしくて楽しい時間を過ごすことが出来ました。
個人的には弓月光氏のコメントのところに「エリート狂想曲」が一番気に入ってる作品って書いてあったのが嬉しかった~。私も大好きで、大人になってから古本やめぐりして買い直したんだよね、あの作品。
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「舟越桂 私の中のスフィンクス」「フリオ・ゴンザレス」展

2016年04月04日 | かんしょう
 三重県立美術館では「舟越桂 私の中のスフィンクス」「フリオ・ゴンザレス」展、二つの展覧会を同時開催中。
 各展覧会、一般1100円の入場料ですがセット券だと1500円になるのでお得です。両方観るならぜひこちらをおススメします。

「舟越桂 私の中のスフィンクス」展は、シロウタと2月中に観に行ったのですが、同時に二つの展覧会は疲れてしまうので「フリオ・ゴンザレス」展は後回しにしていました。一緒に感想を書くつもりだったわけじゃないけど、結局ひと月以上経ってからになってしまった(^_^;)
 




舟越氏は近年、スフィンクス・シリーズという両性具有で長い耳朶(じだ)を持つ像を制作しています。
そのため、タイトルだけ聞くと新作展かと思いがちですが、実際は初期の作品から現在までを追う流れになっており舟越氏の歩みを知る事のできる展覧会になっています。
一目で作家が分かる、独特な面持ちと表情を持った作品ばかりです。
この、見た者が忘れられない、人を引きつけるうつろな表情は目に秘密があるようです。
作品に目を入れる際、ほんの少し両目の視線が外に向くようにするのだそうです。そうすると目の焦点が合わないため、作品を観ている者とも目が合わない。
それがあの等身大でありながら現実感を感じさせない人物を作り出すのだとか。

見つめていると吸い込まれ、水を打ったような静けさに連れて行かれます。清らかで穏やかな空間にいるはずなのに、心がなんだかざわざわする…そんな気持ちにさせる作品達でした。






フリオ・ゴンザレスはこの展覧会が開催されるまで知らなかった方です。
現代彫刻には計り知れないほどの影響を与えた作家であり、ピカソの彫刻において鉄の扱いを教えた人物であるというので非常に興味がわき、舟越氏以上に楽しみにしていました。
おかげで、作品数100点程度の展覧会で2時間近く居てしまった。

まずは、彼の若い頃の作品で細工の技術が確かなものであることが紹介されています。
金工職人の息子として生まれた彼は当初は画家を志しており、50代の頃に自由な表現の作品を作り始めるまでは、工房は生活の手段という側面が強かったようです。
当時のスペイン、バルセロナはモデルニスモと呼ばれる新しい芸術運動の中心地でした。その頃のヨーロッパではパリのアール・ヌーヴォーやエコールド・パリなど、新しい表現が続々と台頭していた時代でもあります。
そんな中、新しい芸術に敏感だったフリオがピカソと親交を深めたのは当然なのでしょう。

フリオは彫刻の素材に鉄を用いたことが大変新しかったと言われています。工業新興時代の新しい素材であり、それを扱う技術が伴っていたことも大変注目されています。
しかし、この展覧会を観たことで素材だけではない表現としての革新を感じさせられる彫刻であると気付きました。
ピカソはキュビズムで絵画という二次元に三次元を表現しました。
フリオは空間に鉄で描く「空間の中のドローイング」、または、空間も素材として組み合わせることで形態を生み出す、という考え方で彫刻を作っています。
「空間の中のドローイング」は空間をカンバスのように見立てることで、立体で絵画的要素を表現しているのでしょう。一面から見ればピカソと逆の表現方法ですよね。
また空間を素材として鉄と組み合わせた包括的な彫刻であるという考え方は、概念が見ている側の居る【空間】内に表現されているわけで、となると、彼の彫刻は立体表現として表現者と鑑賞者の間に隔たりがないということになる…?

そういう風に考えて観ていると、普段何気なく美術品を鑑賞しているときには「美しいか美しくないか」「好きか嫌いか」という観点を大事にしている自分が、別の次元に連れて行かれるのを感じます。
芸術というのは表現方法を模索することで、哲学であったり信仰であったり時には真理だったりを追求する手法=「術」なんだということを思い知らされるのです。
けど、そういうことを考えながら鑑賞するのはやっぱり大変~!
改めて、芸術鑑賞の奥深さをのぞき見て「入り口でいいか…」と思い知らされてしまうのでした。

さて、展示作品のキャプションを見ると、ほとんどがブロンズの鋳造でした。
つまり、オリジナルは鉄を溶接して作った作品ですが、そこから型を起こして鋳造作品が作られているのです。
この場合の鋳造作品がレプリカではなく、版画と同じように本物というのが彫刻作品の妙。
ほんの数点、オリジナルが展示されていましたが、やはり鉄は錆を帯びて茶色い風合いが出てきているので趣が違います。
版画は同じクオリティが表現できた版にシリアルナンバーが付いていると思うのですが、この場合は素材も手法も違うわけで、そう考えるとフリオ氏が制作時に表現したかった事は鉄の風合いではなくやはりこの表現方法だったんだなぁと思い当たるわけです。
とは言え、鉄とブロンズは似てるから良いけれど、石彫の作品もほとんどがブロンズ彫像だったので、これについては博物的価値は感じるけれど芸術的価値は劣る気がしてしまいました。

考え出すと深くなるけど、軽く観てもかわいらしい作品とかもあって楽しめると思います。
どちらにせよ私には印象深い展覧会になりました。
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