三無主義

 ~ディスパレートな日々~

映画「John Wick: Chapter 2」

2017年07月08日 | 映画・舞台・コンサート

 映画「John Wick: Chapter 2」を観た。
 http://johnwick.jp/

 前作同様、兎に角たくさんの人を殺しまくる映画だ。殺すことに慣れすぎて、もはや流れ作業の感さえある。

 そのたくさんの殺戮を見ていて気づいたことがある。ジョン・ウィックが敵よりも先に撃つことができるのは、一瞬の見極めの時間がないからだ。ボクシングの井上尚弥の試合を見たときも同じ印象を受けた。それはボクシング漫画によくある「いまだ!」という一瞬がないことである。つまり、敵との間合いやタイミングを見計らいながら、打つべきときに間髪を入れずに打てば、「いまだ!」と思っている敵よりも一瞬早く打てる。「いまだ!」は戦いにおいては無駄な時間なのだ。

 ましてや銃撃戦である。拳銃の弾丸は時速1000キロを超える。射出されてから5m先の敵に着弾するまでには0.02秒もかからない。「いまだ!」と思ってから撃つのと何も考えずに条件反射的に撃つのでは、少なくとも0.1秒、遅ければ0.5秒以上もの違いがある。タイミングを見極めて「いまだ!」と思ってから撃つ敵は、「いまだ!」と思っている間にジョン・ウィックに撃たれてしまう。

 本作のジョン・ウィックは前作同様に準備万端で殺しに向かう。武器商人から銃器からアーマーまでひと通り調達する。武器マニアにはたまらないラインナップではなかろうか。そういえばサンティーノが主人公の家を燃やすのに使ったのは、グレネードランチャーだった。マフィアも米軍御用達の武器を持っているのだ。

 ジョン・ウィックが使う金貨だが、かなり大きいほうなのでおそらく1オンスのメイプルリーフかと思われる。取引価格は1枚15万円ほどだからかなりの価値だ。偽の金貨かもしれず、受け取る前に疑うのが自然だと思うが、みんな黙って受け取っている。誰もが金貨の真偽を疑うことなくジョン・ウィックに協力するのは、伝説のブギーマン(殺人鬼)に対するある種の信頼なのだろう。ジョン・ウィックは恐ろしい殺人者だが、嘘はつかない。

 何も恐れず、躊躇いもせず、情け容赦もなく、無念無想で殺戮を実行する主人公は、見ている分には非常に爽快だ。大勢から狙われる孤独な殺し屋は、観客にとって判官贔屓の対象とならざるを得ない。それが敵よりも一瞬早いという稀有の能力を持って戦うさまは、痛快そのものである。見終わってとてもスカッとする作品だ。

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