「デパス四錠と煙草一箱」さんから
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これは難しい問題ですね。
日本ではなぜか、BLOGはBLOG事業者に対しても仮名で利用できて当然と思われており(これに対し、レンタルサーバについては、ISP系が氏名・住所を押さえているのはもちろん、無料レンタルサーバでも氏名・住所を登録させているところは少なからずあるようですね。)、LivedoorもBLOG利用者の氏名・住所を把握されていないようです。この場合、削除すべきものを削除しないと、Livedoorが責任を負わされてしまう虞があるし(具体的にクレームを受けてしまうと、「そのようなBLOGが書き込まれていたなんて知りませんでした」とはもはやいえなくなります。)、かといって、そのことによる損失をBLOG主に転嫁しようにも、そのBLOG主がどこの誰だかわからないわけですし、にっちもさっちもいかなくなってしまいます(ニフティが、例のニフティ裁判の後、特に現代思想フォーラムにおいて放任政策をとれたのは、少なくともニフティは各会員がどこの誰であるかを把握しており、いざとなれば損害を填補しうるということもあったでしょう。)。
もちろん、いくら損害賠償請求を受けても大丈夫という体制をくみ上げてしまうことによってどんと構えることはできるようになるのかもしれないですけど、現状それができるのは、資金力が桁違いのYahoo!系か、被害者が差押えしたくともしようがないようにしてしまっている「ひろゆき」系しかないわけで、それをLivedoor社に求めるのは酷というものですね。
そうなると、Livedoor社において、削除ガイドラインを多少広めに解釈して削除処理してしまうというのはある意味やむを得ないことのように思います。
落合先生は、Livedoorの今回の行動をも手厳しく
批判されているわけですが、クレーム処理を迅速に行おうと思えばアルバイト等を雇ってこれにあてるなどしなければやっていられない経済的な現実があり(まさか、社内弁護士をこのためだけに雇うわけにもいきませんし、三振法務博士が大量に輩出されるまでにはまだ時間がかかります。)、そのようなクレーム処理部隊に「ぎりぎりの判断」を求めてみても能力的に難しいわけですから、「怪しいと思ったら削除せよ」という社内マニュアルを作っていたって不思議ではないし、それはあながち非難できないと私は思います。
また、クレームを具体的に受けた後ですと、当該情報の流通を知ったこととなるわけで、「発信者」性の問題とは関係なく、当該情報の流通が違法であることを知り、または知ることができたのに、しかるべき措置を講じない場合には、プロバイダ責任制限法第3条第1項の免責を受けられないわけですし、また、刑事的には、BLOG事業者を作為の正犯とすることは許されないという見解に立ったとしても、不真性不作為犯の正犯が成立する可能性が出てくる(この場合、当該情報流通の違法性に関する錯誤が判例の論理でも故意を阻却するかというと微妙ですね。いわゆる違法性の錯誤ではなく、「作為義務の発生」という構成要件要素に対する錯誤だと構成するのでしょうか。)わけで、他人に対し強くお勧めできる話ではないです。
もちろん、Livedoorが、利用者の表現の自由を守るために自分の身を様々なリスクにさらして頑張るというのは美しい話ですし、近鉄の買収や仙台の新球団に名乗り出るくらいかっこいい話なのかもしれないですが。
問題が起きる前に削除するのは企業として当然だと思います。記事の作者が負う義務と得られる権利の関係からしても仕方無いと思います。
例えば、内容を一つ一つ熟慮した上でライブドアが削除するとして、今回のような問題の起こる可能性が高いと予見される記事が大量に発生する場合、その労働によって生まれた費用はどこから出るのでしょうか?こういった問題に相当する管理費用を払っているのなら話は別ですが。
他にも、仮に記事が問題になった場合の責任は記事の作者が100%負うのでしょうか?削除義務を怠ったとしてライブドアが訴えられる可能性があるとすれば立派な自衛だと思います。2ちゃんねる関連の裁判でひろゆき氏が何度か敗訴しています。削除義務を怠ったという根拠で敗訴している判例があります。こういった判例から見て仕方ない措置だと思います。
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