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弁護士。中央大学法学部兼任講師。1968年生まれ。著作権等の知的財産権、IT関係はとりわけ強い。これまで、中古ゲーム差止訴訟、「mp3.co.jp」ドメイン名訴訟、対WinMXユーザー発信者情報開示請求訴訟などで勝利を収め、ファイルローグ事件では、高裁での逆転勝利をねらう。主な著書として『著作権法コンメンタール』(編著:東京布井出版)、『インターネットの法務と税務』(共著:新日本法規)などがある。
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小倉秀夫の「IT法のTop Front」
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 落合洋司弁護士は、次のような理由で、ファイルローグ事件の東京地裁判決はblog事業者の法的責任に関する先例にはならないとしています。

 http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20041105#1099615972

 私も、裁判所がそう判断してくれたらいいなと思います。

 ただ、mp3ファイルに関しては著作権侵害ものが約97%云々というファイルローグのサービスの実態論は、違法コンテンツ自体を自らのサーバコンピュータに置かないハイブリッド型P2Pの検索用サーバ管理者を自動公衆送信および送信可能化の主体として擬律するために必要だっただけなのではないかという疑いを捨て切れません。

 そうすると、Webサーバの管理者(blog事業主もこれにあたります。)についていえば、利用主体拡張の法理など適用しなくとも、ユーザーがアップロードしたコンテンツについての(自動)公衆送信行為の主体であって、損害賠償の問題については過失判断の問題とする見解がもともと有力だったのであり(田村善之「市場・自由・知的財産」204頁以下)、この見解に立てば、Webサーバの管理者の損害賠償責任については、まさに過失判断の問題およびプロバイダ責任制限法の「発信者」性の問題だったりするわけです。

 そして、ファイルローグ事件地裁判決は、著作権法上の自動公衆送信の主体=プロバイダ責任制限法上の「発信者」という判断、および、戸籍上の氏名および住民票上の住所を正しく登録させていないから過失ありという判断をするにあたって、「mp3ファイルに関しては著作権侵害ものが約97%云々」という特殊事情があることを前提としているのか、逆に言うと、著作権者等からファイルローグ事件地裁判決を引用して責任追及がなされたときに、著作権侵害情報の割合がそれほど高くないから、著作権法上の自動公衆送信の主体=プロバイダ責任制限法上の「発信者」という判断、および、戸籍上の氏名および住民票上の住所を正しく登録させていないから過失ありという判断にはならないのだということを裁判所は言ってくれるのかというと、具体的な事案の違いから適用される規範を峻別するのは難しいのではないかという気がします。blog事業者を免責するには、ファイルローグ地裁判決の論理自体が否定される必要があり、両者を併存させるのは難しいのではないかと言うことです。

 そういうことで、blog事業者やウェブサーバの管理者がファイルローグ事件地裁判決を「対岸の火事」と捉えているとしたら、それは甘いのではないかという気がします。
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