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弁護士。中央大学法学部兼任講師。1968年生まれ。著作権等の知的財産権、IT関係はとりわけ強い。これまで、中古ゲーム差止訴訟、「mp3.co.jp」ドメイン名訴訟、対WinMXユーザー発信者情報開示請求訴訟などで勝利を収め、ファイルローグ事件では、高裁での逆転勝利をねらう。主な著書として『著作権法コンメンタール』(編著:東京布井出版)、『インターネットの法務と税務』(共著:新日本法規)などがある。
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小倉秀夫の「IT法のTop Front」
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 日本とアメリカは、基本的に表現の自由が保障されている国であり、政府を批判したりしてもそのことによって逮捕されたりしないという点で共通しています。まあ、どちらかというと表現活動に関していえば、9・11以降のアメリカの方が、日本よりも相当窮屈ではないかという気はしますし、訴訟リスクや突然銃を撃ち込まれるリスクは、弁護士とピストルが広く普及している米国の方が日本より遙かに大きそうですね。
 
 そんな米国と日本とで、発言の「匿名性」についてどのような違いがあるのか見てみましょう。 

 このエントリーによると、
MIT Media Labがブロガー調査を行ったそうです。 調査によると、回答したブロガーの55%が実名を使っていて、さらに20%が実名に関するハンドル名(例:苗字のみや名前のみ)を使っているそう。
とのことです。他のサイトをみても、米国では実名を使っているBLOGが多いようですね。BLOG事業者が仮名にトレーサビリティを設けようとしただけで大騒ぎとなった日本とはどこが違うのでしょうか。2ちゃんねるでの匿名性の陰に隠れた罵詈雑言の流行などと相まって、「日本人は、人前に出ると何も言えないが、陰では悪口雑言を吐きまくる卑怯な民族」との評判が立たないことを祈るばかりです。

 また、このエントリーによると、米国では
取材源を明かさないことで時々起きる大誤報はジャーナリズムの権威そのものを傷つけるとし、長い目で見れば取材源を明かした方が読者の信頼が得られるという考え方が主流になってきているようだ。
 この論文で興味深いのは、アメリカの新聞社は立場が弱い告発者にもできるだけ実名で報道できるように取材源を説得しているということである。
とのことです。
 
 では、このような日米の違いは、米国が「弱者ばっさり」の社会であって、日本が「弱者に優しい」社会であるということから生まれているのでしょうか。イラクの人質に対する匿名者によるバッシングなど見ても、匿名による罵詈雑言を保護することが「弱者に優しい」ことであるとも思えません。
 
 むしろ、日本では、発言の真実性に対する社会的な要求が低いことが、ネット上では、匿名者による罵詈雑言を許容する社会を作り上げ、ジャーナリストの世界では「取材源の秘匿」の濫用を招いているといえるのかもしれません。新聞雑誌でも、ネット上でも、他人を貶める情報を提供し、受け手にこれを消費させるということがそもそもの目的であるから、送り手も受け手もその情報の真実性には関心がなく、ネット上では、匿名で発言することにより自らが法的責任を負わされずに済むのであれば発言の信頼性が落ちようとも匿名の方が良く、新聞雑誌等では、「取材源の秘匿」により反証の手がかりを被害者に与えないことができるのであればその方が良いという風潮があるのかもしれません。
  
【付録】
BLOGの匿名性の問題は、木村剛氏のこのエントリーが良くできていますね。 
Comment (6) | Trackback (3)


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コメント
 
 
 
Unknown (yukiusagi)
2004-12-13 08:20:50
日本とアメリカを比較なされてますが、この二つを同一に語ることの出来ない点を一点指摘しておきたいと思います。日本における名誉毀損の裁判は、訴えられた側が当該表現が名誉毀損にあたるとされる表現が名誉毀損でないことの証明責任を負いますが、アメリカでは訴えた側が当該表現が名誉毀損にあたることの証明責任を負います。この点における差異が存在するかぎり、同一的な条件での比較とはいえないと思います。
 
 
 
日本では (小倉)
2004-12-13 10:46:48
日本では、



 1 当該事実摘示が被告により公然となされたこと

 2 当該事実摘示が原告の社会的評価を低下させるものであること



の立証責任を原告が負い、



 3 当該摘示事実が公共の利害に関する事実であること

 4 当該事実摘示が専ら公益目的によるものであること



 5 当該摘示事実が真実であること

     または

   当該摘示事実を真実であると信ずるに付き相当の事由があること



被告側が主張・立証する責任があります。



 上記3,4はかなりゆるめに認定されていますので、実際に問題となるのは5ですが、「真実であると信ずるに付き相当の事由」の存在を立証すれば足りますから、真摯な告発者にとって、それほど過大な立証責任を負わされるわけではありません。

(マスメディアが名誉毀損訴訟で敗訴する例が時折報じられますが、多くのマスメディアがあまりにも裏付け取材をさぼりすぎなのが原因であって、裁判所がマスメディアを敵視しているからでもなんでもありません。) 
 
 
 
だからね、 (P2P)
2004-12-13 16:31:40
匿名P2Pによる被害回復の方法を考えなさいって。



あなたは、被害回復を困難にする技術的改良について肯定しているんでしょ?匿名での発言を容認しておきながら、匿名の発言に文句を言うのって変でしょ?実質的に匿名発言を否定しているんじゃないの。



匿名発言による被害回復が必要だと思うなら、P2P関係でちゃんと被害回復のための方策を考えた上での弁護を展開したら?

あなた自身の行動が矛盾しているよ。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2004-12-13 22:44:41
ブログもWinnyも中立的なサービスであって、結果的に犯罪や権利侵害に使われたとしてもサービス提供者を罰するのは問題、発信者の責任を問うべき、という点で何も矛盾しないと思います。

それに疑惑報道など断片的な情報の流布によって傷つけられた名誉の回復も不可能だと言えるのではないでしょうか。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2004-12-21 13:47:14
だったら、拳銃を製造しても無罪であるべきですね。
 
 
 
Unknown (Unknown)
2004-12-28 14:49:15
拳銃は、何に用いるものでしょうか。

ブログもWinnyも、同じようなものでしょうか。
 
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