人権擁護法案に関しては、昨日もたくさんのコメントをいただきました。
ただ、人権擁護法案の成立を阻止したい、あるいは、濫用されないようにしたいというのであれば、2ちゃんねるやブログでぐだぐた騒いでいても何の意味もありません。コメントスクラム参加者お得意のだだっ子型消耗戦術は通じません。「俺を説得しきれないからって議論を打ち切りやがった。論破だ、論破だ」と叫んでみても、そんなことはお構いなしに法案は成立します。反対者は自ら積極的に国会議員たちを説得しなければならないのです。
それには、法案の危険性を、条文に則して、具体的かつ論理的に説明できなければなりません。つまり、従前自分たちは「・・・・・」というような活動を行ってきたが、この法案が原案通りに可決してしまうと、第○○条第○項により、この活動が禁止されてしまうので困るということを論理的に説明できなければなりません。陳情を受けた議員は、所轄官庁の役人にその解釈が正しいのかを確認したり、議員の政策担当書や同僚議員などにも確認をとったりするわけですから、本来禁止されるべきでないものまで禁止されてしまうという具体的な危惧を論理的に説明できなければそもそも話になりません。
人権擁護法案のうち差別的言動禁止規定について反対を表明している人々は、まずこれができていないといえそうです。
それどころか、反対する動機が、「特定の民族ないし門地に属する人々を今後も安心して差別したい侮辱したい嫌がらせしたい」という意図が見え隠れする人が反対運動の中心に立つと、むしろ、そのような法案を成立させなければならないという決意を固くしてしまい、逆効果となるように思います。
そして、内閣提出法案についていえば、禁止すべきものを禁止する点については多数派のコンセンサスが得られているので、禁止すべきものを禁止しつつ、禁止すべきでないものを禁止しなくとも済むような対案を用意するのがベストです。禁止すべきことについてコンセンサスが得られているものについて、これを禁止するのはけしからんと言ってみても、通常相手にされません。
また、ブロガーも2ちゃんねらーも、未だ少数派にとどまっています。したがって、反対運動を盛り上げるためには、マスメディアに取り上げられることが必要です。そのためには、マスメディア、特にテレビの前に立って反対意見を述べるオピニオン・リーダーの存在が必要です。著名人系が担ぎ出されてくれればベストですが、少なくとも実名系ブロガーが表に出ることは不可欠です。
また、地元選出の議員に面会を申し入れ、資料を手渡し、反対意見を聞いてもらうことも必要です。資料も渡さず、電話で言いたいことだけ言って、国会議員たちに、当該法案に反対に転じてもらおうだなんて、甘いとしか言いようがありません。
そうすると、何人かのオピニオンリーダーには実名等をカミングアウトしてもらう必要がでてきます。まとめサイトに何百というトラックバックが集まっても、顔と名前を表にさらして反対の声を上げる人が出てこないのであれば、反対運動はそこまで、という感はやはり否めないといえるでしょう。
あとは、マスコミ規制に関する部分等で自民党と民主党の協議が整わず廃案に終わるのをかすかに期待するしかなさそうですね。