中国は南シナ海をめぐり四面楚歌ともいえる状況の中、孤立回避に向けて米国やASEANなどに激しい外交攻勢に乗り出した。
杭州で9月に開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議までに事態の沈静化を図るのが目的とみられている。
26日付の中国共産党機関紙、人民日報は一面で習近平国家主席と米国のライス大統領補佐官が25日に会談した際に笑顔で握手を交わす写真を大きく掲載、「中国は国際秩序と規則に挑戦する意図はない」との習主席の発言を伝えた。
中国の指導者は南シナ海問題での米国の対応を繰り返して非難し、官製メディアも米国を「一連の陰謀の黒幕」との批判キャンペーンを展開してきたが、ここに来て大きく軌道修正したことを印象づけた。
中国はライス補佐官の訪中を「米国との関係修復のきっかけにしたい」(共産党関係者)と願っていた。習主席は会談で、南シナ海について「互いに核心的利益を尊重すべきだ」と述べるにとどまった。
中国は、南シナ海問題の当事者国である東南アジア諸国との協議も並行して展開している。ラオスの首都ビエンチャンで開かれたASEAN外相会議に出席した中国の王毅外相は積極的に2国間交渉を展開し中国の立場への理解を求めた。25日に発表されたASEAN外相会議の共同声明に仲裁裁の裁定が盛り込まれなかったことを、中国メディアは「大きな外交成果」と伝えた。
杭州で9月に開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議までに事態の沈静化を図るのが目的とみられている。
26日付の中国共産党機関紙、人民日報は一面で習近平国家主席と米国のライス大統領補佐官が25日に会談した際に笑顔で握手を交わす写真を大きく掲載、「中国は国際秩序と規則に挑戦する意図はない」との習主席の発言を伝えた。
中国の指導者は南シナ海問題での米国の対応を繰り返して非難し、官製メディアも米国を「一連の陰謀の黒幕」との批判キャンペーンを展開してきたが、ここに来て大きく軌道修正したことを印象づけた。
中国はライス補佐官の訪中を「米国との関係修復のきっかけにしたい」(共産党関係者)と願っていた。習主席は会談で、南シナ海について「互いに核心的利益を尊重すべきだ」と述べるにとどまった。
中国は、南シナ海問題の当事者国である東南アジア諸国との協議も並行して展開している。ラオスの首都ビエンチャンで開かれたASEAN外相会議に出席した中国の王毅外相は積極的に2国間交渉を展開し中国の立場への理解を求めた。25日に発表されたASEAN外相会議の共同声明に仲裁裁の裁定が盛り込まれなかったことを、中国メディアは「大きな外交成果」と伝えた。