みみのアンテナ

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私の2.26事件 ②

2012-03-22 23:40:36 | Weblog

2月17日(金)の記憶
        
  朝、野菜サラダを作ってゆっくり朝食を摂っていた。 
  朝ドラの「カーネーション」を見ながら・・・・
          
  電話が鳴った。
  K病院の姉の病棟の婦長さんからだった。

  「今朝、看護士が朝食を運んだときに声かけしたら、「うん」と返答をしたそうですが、
  朝食後の薬を運んだとき、枕の横に顔が落ちていて、血圧も下がっていて、
  今は意識がありません」

  私は姉の病を知ったときから、いつかはこうなる事は覚悟していた。
  だがついに、くるべき日がきたのか。

  覚悟はしていたが、やはり心は震えた。
  義姉と甥に連絡を入れた。

  バカなことに、緊急連絡が入ったのに、私は「朝食が済み次第行きます」と
  返事してい
た。
  何考えてんだろう!
  急遽、食べかけの朝食を(パン・サラダ・コーヒー)それぞれの容器に移して、
  タクシーを飛ばす。
  
  すでに個室に移されていた。
  姉の腕には、点滴が入っていた。

  私の姿を見て、婦長は病室に一緒に来て、姉に呼びかける。
  「Yさん、妹さんが見えましたよ」
  婦長さんは、私のことを言ったので姉の表情が変わったと言った。

  私が姉の手を握ると、姉は握り替えしてきた。
  強くはなかったが、間違いなく自分の意志で。

  看護士が頻繁に痰吸い上げに入ってくる。

  私は二人になったとき、目を閉じたままで荒い息を酸素マスクの中でしている姉に
  心の底から礼を言った。
  「姉ちゃん、私がここまで来られたのは、姉ちゃんのおかげよ。
   ありがとうね」
  
   日頃は口に出してそんなことは言ったことはなかった。
   だがよく口にしていたのは、「よくあれだけの家事をしてきたね、弟・妹の面倒
   見ながら、感心する」

  私の言葉はまだ聞こえていたようだ。
  姉はスーッと涙を流した。

  その時なぜか、25という数字が浮かんだ。

  婦長さんは「泊まりますか?」と聞いた。
  「もちろん泊まりますよ」

  昼過ぎに一端家に帰り、猫に餌をやり入浴をして、夕食と朝食を準備して
  病室に戻った。

  


                   


私の2.26事件  ①

2012-03-18 00:27:34 | Weblog

 「呼吸が止まりましたっ」

食堂でテレビを見ていた私へ、若い看護士が慌てて知らせにきた。

足に固定帯ベルトをしている私は、ビッコを引きながら急ぎ病室に戻った。
目と鼻の先なのだが・・・遠い

2月16日
 姉がうどんを食べたいと言うので、資さんうどんですぐに食べられる持ち帰り用の、   

 ネギとかまぼこだけの入った(姉の所望するうどん)を、タクシーに乗って
 運んだ。これで3回目である。

 高いうどん代になったが、うどん汁はまだ熱い


「美味しかったー」 姉の反応がいいので運びがいはあった。

主治医が覗いたので、3分の1くらい食べましたよ、と私が言うと姉は半分は食べたよ、とすかさず訂正した。

叔母がこのとき海老の押し寿司を持って見舞いにきてくれた。

もう、は入らないよ。

じゃあ、この押し寿司は夕食ね、というと姉は納得していた。
私もホットした気分だった。

昨年11月の下旬くらいから、私は昼食と夕食の介助に付き歯磨きの手伝いまでして帰宅していた。

そして1日に2回おかずを運ぶので、この叔母の差し入れは有り難かった。

夕食時間になり、姉は押し寿司は1つ食べたのみでギブアップした。
いつものように、歯磨きをして「またね~」とサヨナラして帰宅した。

これが、姉との会話は最後となったのである。       


半月板断裂・・・

2012-03-14 02:41:25 | 医療・治療

2月12日の日曜日、私は姉の病院へはもう昨年の11月頃より、昼・夜2度食事介助に行っているので、この日は自分と猫の食料買い出しに、病院近くのスーパーに行った。

両手に一杯の袋をぶら下げ、ついですぐ隣のコンビニにも立ち寄った。
姉の病院に戻るべき、駐車場を出たその瞬間!

自分でも何がどうしてか分からない、いきなり転倒した。
両手が塞がっていたので、手をつけなかったのが、後の、とんでもない結果となった。

メガネ破損・左目下から頬に向かって切りきずが縦に1本・血が出ていた。
おまけにすぐに起き上がれずに、立ち止まった人に手を借りて起きあがった。

姉の病院へ戻ると、看護士さんが応急処置をしてくれた。
「この治療費は姉に請求しておいてね」
           「何言ってるの、毎日来ている人から・・・」
2人で笑う。

翌13日の月曜日、少し膝が痛いのでと整形外科を受診。

「レントゲンだけでは、見えないところもあるので、キュウケツしてみましょう」
DR,はそう言う。
          キュウケツ? 心で疑問に思っていると、
「キュウケツしてみて、血がでているとひびか割れが考えられるので、MRIではっきり
検査しましょう」
キュウケツって吸血のことか?とまたこころの中で納得。
そのとき、ドラキュラを連想してしもうた。

150ccの血を注射器が吸い上げた。
その日のうちに、総合病院へ行き半月板断裂ということが判明した。

本来なら、ギブスらしいがそれだったらとても不自由。
姉の所にも、家での生活にも、無理が出てくる。

保険が効かない40㌢位の固定帯ベルトを装着するようになった。