<今回のお言葉>
「お武家様にとりやしてね、髪の毛ってえのは、手前ら町人にはピンと来ねえほど、大事(でえじ)なもんでございやすよ。なんとかして差し上げてえじゃございやせんか。
それに、まあ、兄(あに)いさんはまだ若ぇから分からねええだろうが、年波重ねて来やすとね、お武家様も町人も、まあ、どなた様にしやしてもね、無理にでも若く見せたがるもんでございやすよ。
そのお手伝いがしっかりとやれるんなら、髪結いとしちゃ、嬉しいもんでございやすよ」
NHK総合「タイムスクープハンター・シーズン3」 2011年5月19日放送「髪結い ちょんまげ騒動記」髪結いの喜作のセリフ
タイムワープ技術を駆使してあらゆる時代にジャーナリストを送り込み、人々の営みを取材し、記録するというこの番組。今までの歴史物と違って、出てくるのは歴史上の有名人ではなく、市井(しせい)に生きる名もなき人々ばかり。
取材するうちに必ず問題が起きたりして、物語仕立てになっています。一話完結なので、前回までのストーリーとか気にせず楽しめるし、昔の人々の暮らしが分かります。
この回は江戸時代の「廻り髪結い(まわりかみゆい)」の喜作さんに密着取材。廻り髪結いというのは現代で言えばデリバリーヘアメイク(?)とか出張床屋(?)みたいなものになるんでしょうか。
江戸時代の武士というのは髷(まげ)が結えなくなると仕官を辞し、隠居をするのが通例だったそうです。隠居をしたくない者は付け毛などをして髷を結ったり、カツラなどを装着していたそうです。それだけ武士の髷というのはステイタスであり誇りだったんですね。
ちなみに英語でハゲを意味するbald(ボールド)には嘲(あざけ)りの意味はないそうです。日本語でハゲというと馬鹿にするようなニュアンスがあるのは、そういった昔からの風習が感覚として今も残っているからなんですかね?
この日髪結いの喜作が髪を結った相川彦左衛門という武士は出来上がりを見て、両鬢がが薄いのが気になる、といいます。「ご満足いただけねえとあっちゃ、髪結いの名折れでさ」といって、「かもじ屋(付け毛を売っている店)」まで太い鬢を買いに行きます。
いろいろ飛び回る喜作がジャーナリストの沢嶋雄一に対してインタビューで言った言葉が↑です。
なんか人間生きていると、売上とか、店舗数とか、利益とか、シェアとかそういった数値を追いかけざるを得ない時がありますよね。特に民間企業で働いている方はみんなそうだと思います。
少しでも業界の上の方の地位を占めるために、みんな必死に働くわけですが、それって虚しくなる時がありますよね。
業界ナンバーワンだから何なの?シェアナンバーワンだから何なの?それってあらゆるものを犠牲にして手にする価値があるものなの?社員を馬車馬のように働かせて、場合によっては過労死させてまで、精神に異常をきたす社員を作りだしてまで手に入れる価値があるものなの?
喜作は当時としては大変身分の低い髪結いですが、自分の好きなことで人の役に立てることを無常の喜びとしていて駆けずり回って働きます。けどそれが一番幸せすよね。それが出来る人は人生半分成功しているようなものだと思う。
自分の好きなことで人の役に立って、んでもってお金がいっぱい入ってきたら・・・、うーんそーゆー生き方が出来たら幸せだろうなあ。けどどうすればそう出来るかはわからない私なのでありました。
↓タイムスクープハンターの動画です。ここで取り上げたものとは違うものですが、江戸時代に前田家では加賀・金沢から江戸の将軍家まで夏に氷を献上していました。電車も車もない時代、夏に氷を金沢から江戸まで運んだ人達に密着取材!石川出身の僕には結構興味深く見れました。










