「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの人生論:子を守る母の愛は、筆舌に尽くしがたいほど大きい!

2008年05月21日 | 人生論
自分を犠牲にしてまで、子を守る。

鳥類でも、羽が傷ついた真似をして、子から外敵の目を反らそうとする親鳥の行為が知られています。ましてや、ほ乳類では、命を賭して子を守ろうと、襲ってきた相手に果敢に挑む親の行動も、多くの方が知っていることでしょう。



虹の女神イリスに由来すると言う花色の豊富なアイリスの花
(花言葉は、使命・愛・あなたを大切にします)


「赤ちゃん、もし生き延びてくれているのなら、私があなたを愛していたことを絶対忘れないで…」

これは、中国四川大地震での出来事です。冷たくなった母親の手にあった携帯電話のメールに残された彼女の赤ちゃんへの、これは「最期のメール」でした。

母親に守られるように、母の体のすき間に生き延びていた赤ちゃん。母親は、倒壊した建物に圧迫されて、遺体で発見されました。

建物にはさまれた自分の体のほんのわずかなすき間に、呼吸をする生後3~4ヶ月の我が子に向かって、「この子だけは、生き延びて欲しい」という、最期を悟った母親の心情がこのメールから伝わってきます。

そしてこの母親が、自分の痛みをも忘れ、母親を失うわが子の行く末を思う切なさが、胸を打ちます。それでも、あなたは、生き延びて、どんなに私に愛されていたのか、そのことを支えに、たくましく生きていって欲しい。そんな、母親の願いがひしひしと伝わってきて、涙無くして、このニュースを読むことは、私にはできませんでした。

「忘れないで!」それは自分に向けられた慰めの言葉なんかじゃ決してない。

全てのことをしてあげなければ生きていけない乳飲み子を、一人残して死んでゆくその辛さの中で、必死に携帯のボタンを押し続けた彼女が伝えたかったことは……。

「あなたは一人なんかじゃ決してないんですよ。わたしが、いつまでも見守っていてあげますからね。そのことを絶対に忘れないで!」と言うこを、このメールを理解できる年頃になった我が子に、語りかけたかったのだと、私は思います。

こうした母親の我が子に対する思いが、天に通じて、彼女の乳飲み子が無事に救い出されたのだと、思えてなりません。

母の願いを忘れずに、この子がたくましく成長していくことを願わずにはいられません。


誰かが植えた野に咲くアイリス


もう一点、このニュースを読んで考えたことがあります。

もしも、もっと迅速な救援体制が整ったのなら、この母子共に助かっていたかも知れない。そうすれば、この母親は、生きた自らの目で、この子が成長した姿を見ることが出来たかも知れない。だから、このニュースを、単に「感動の物語」としてだけで、語ってはいけないと思います。

ミャンマーのサイクロン被災で、国際的な支援を拒否している軍事政権の行いを、皆さんは知っていることでしょう。また、中国においても、国際的な支援を一時拒否していました。

災害時に、支援をする側も、支援を受ける側も、政治的な思惑で動いてはいけない。こうした災害時に、まず優先されるべきことは、人命です。このことを忘れて、政治的決定をした政府は、いつか必ず歴史の中で、断罪されるでしょう。

もしも為政者が、この母親の目で被災者を見ることが出来たら、また被災し救助を求めている人が、そうした決定を下した為政者の親族だったら、本当に国際支援を拒否できるのだろうか。

「人命は、地球より重い。」そうした比喩で語る人命の重さではなく、「この中国四川省の母が子に向けた愛情」の事実をもう一度考えたときに、人命の重さが認識されるように思います。



実家の庭先に咲くテッセンの花



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