「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの随想:ボブ・ディラン

2016年10月14日 | 時事随想

 

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 今年こそはという思いは、多くの日本人に共通した感情だったと思います。話は、今年のノーベル文学賞受賞者発表日10月13日(木)のことです。世界中で多くの愛読者を持つ村上春樹の受賞の可能性が、今年は高いと思っていた方は多いと思います。

 ところが、ちょっとした期待を持ってネットのヤフーを覗くと、ノーベル文学賞 ボブ・ディラン受賞」という一行が目に入りました。とても違和感を持って、その行をクリックしました。やはり、あのシンガーソングライターのボブ・ディランが、今年のノーベル文学賞を受賞したとのニュースが載っていました。



 後にメッセージソングあるいはプロテストソングと形容されたメッセージ性の強い曲を歌って、ボブ・ディランは全世界の若者に影響を与えた「神」と形容されるシンガーです。60年代・70年代は、日本でも多くの若者がギターを弾き、そしてある者は学生運動に参加し、ある者はノンポリと呼ばれて政治の世界に背を向けて日々を送っていました。

 60年安保・ベ平連・成田闘争・新宿騒乱・渋谷暴動事件・・・、麻雀三昧のノンポリを含めて、若者たちは政治の世界に関心を持たざるを得ない時代でした。新潟の田舎から出て来たその年に、渋谷・松濤に住んでいましたので、私は渋谷暴動を目の当たりにしました。

 ボブ・ディランの全ての曲を、私は真剣に聞いていたわけではありません。けれども、学生時代はギターで「風に吹かれて」を弾き語り、この曲には強い印象を受けました。このブログでも、以前「風に吹かれて」を取り上げたことがありました。

 ボブ・ディランは好まなかったようですが、彼が歌ったメッセージ性のある曲に、強く影響を受けた若者は多かったはずです。素人どころか日本と世界のシンガーは、明らかにボブ・ディランの影響を強く受けています。



 後で分かったことですが、ボブ・ディランは、ここ数年ノーベル文学賞にノミネートされていたのだそうです。シンガーソングライターの歌詞が、はたして文学賞に適切なのかどうか、賛否両論があると思われます。最近のノーベル賞が、政治の世界を強く意識した選考になっていることが、文学賞にも反映されていると思います。今年の選考も例外ではありません。

 平和賞が、佐藤栄作もそうでしたが、政治家に贈られる傾向があります。政治家は、最大限の努力で、平和を維持・具現化する行動をとるのは、当たり前のことです。しかし実際には、そうなっていないからこそ、平和に貢献したとみなされた政治家が受賞するようになったのでしょう。

 今回の受賞が、歌詞の文学性を理由とするだけではなく、「世代の代弁者」として反戦や人種差別を取り上げた曲を歌って、アメリカの公民権運動を強力に後押ししたと考えられたことも、もう一つの理由だったのだろうと私には思われます。



 さて、日本のノーベル文学賞受賞者は、川端康成大江健三郎の二人です。三島由紀夫井上靖などは、その候補に挙がっていましたが、残念なことに受賞を逃しています。ハルキストと呼ばれる熱狂的な支持者を持つ村上春樹ですが、国内の批評家や文壇からは、意外と厳しい評価を受けているのも事実です。

 最近のノーベル文学賞受賞者の作品は、現代が抱える重い課題を主題としています。その点、村上春樹の作品は、軽いとみなされる場合があります。万年候補者から抜け出して、村上春樹がノーベル文学賞を受賞するのは、いつのことでしょうか。

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