「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの教育:『君の名は』

2016年10月18日 | 教育

 

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 「君の名は」・・・この言葉を聞いて、脚本家・菊田一夫の代表作で、「番組が始まる時間になると、銭湯の女湯から人が消える」と言われたあの伝説的なラジオドラマを思い出す人は、ちょっと高齢な方が多いはずです。

 今日取り上げる『君の名は』は、新海誠監督の長編アニメーション映画のことで、私は小学2年生と一緒にこの映画を観ました。小学2年生に、「『君の名は』の映画を観に行く?」と問えば、「『青空エール』と同じくらいヒットしている映画でしょう!」という応えが返ってきました。教室の小学高学年に問えば、「『言の葉の庭』の新海誠の新作映画でしょ。」という反応。小学生でも知っているのか。


 16日、スペインのシッチェス映画祭で、アニメーション作品部門の最優秀長編作品賞を受賞したという報道がありました。この映画祭は、ポルト国際映画祭(ポルトガル)、ブリュッセル・ファンタスティック国際映画祭(ベルギー)と並び、ファンタジー・ホラー・アニメーションに特化した国際映画祭なのだそうです。

 小学2年生は、新海誠監督の「言の葉の庭」を、だいぶ前のことですが、私のスマホで観たことがありました。この監督の作品は、青春期の少年少女揺れる恋愛感情を、詩情豊かに描くことに成功しているように思います。今、青春真っただ中の人たちは、その甘酸っぱいラブストーリーに惹かれ、年を重ねた人たちは、ふと映像に昔を重ね合わせる、そんな映画の見方をしているのでしょう。



 映画「君の名は」は、田舎に住む高校生の三葉と、東京に住む男子高校生のが、あるタイミングで心が入れ替わってしまうというストーリーです。これは、大林宜彦監督の「転校生」を連想させます。また、1200年ぶりに地球に接近した彗星の核が分裂して、その一部が地球に降り注ぐという架空の出来事も、この映画の重要な要素となっています。

 そして入れ替わっている二人の住む世界が、実は数年の時間のずれがあったことも、観ているうちに分かってきます。男と女・住んでいる場所の距離・時間の差異・生と死・・・そうしたどうしようもない隔たりと、自分自身が相手と入れ替わってしまう親近感が交錯する映画でした。

 この映画は、たぶん観る人によって、様々な印象を受けるでしょう。映画を観た後に、雑踏を行き交う人たちも、過去・未来において自分に無縁ではない存在かもしれないと、歩きながら私に思わせる、そんな映画でした。

 小学2年生にとって、ちょっと早いラブストーリーでしたし、入り組んだ展開についていくことができたのか心配でしたが、二人が生きた世界に時間差のあることも分かっていたようです。

 三葉がおばあさんから織り方を習っている色鮮やかな組紐が、「糾える縄の如し」という言葉や運命の赤い糸」を連想させる役割を果たしています。様々に手の込んだ仕掛けが映画の中にちりばめられていますが、最も多くの方が印象的に感じるのは、その映像の精緻な美しさでしょうか。



 「君の名は」の興行収入は、149億円を記録(10月4日現在)しているのだそうです。観客動員数は公開から7週連続1位で、累計1149万人というヒット映画となっていて、世界89カ国・地域での公開が決定しているそうです。今回の映画祭の受賞で、興行収入200億円超えが確実と言われています。

 子ども向けの映画は、子どもとその親が対象となりますが、「君の名は」はアニメーション映画ですが、もっと幅広い層の人たちに観られていることも、ヒットしている理由となるでしょう。この映画の主人公の二人は、互いに最も近い存在と認識しているので、一瞬のすれ違いでさえ、相手を認識できると確信しています。ところが、お互いに惹きつけられているにも拘らず、現実世界に戻ると相手の名さえ忘却してしまいます。この遠近の落差。「君の名は」には、そうした切ない思いが込められています。



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