「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの『四季を楽しむ』:早春の新宿御苑

2017年02月17日 | 四季の植物と風景

  

 
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 2月12日(日)、次男夫婦と一番下の子と私の4人で新宿御苑を散策しました。「春を探しに行こう!」が目的の散歩であることを、小学2年生の娘と話しながら出かけました。

 2月上旬は、気温で言えば一年で最も寒い時期ですが、太陽は12月の冬至を過ぎれば、その光の強さを増してきます。その太陽光線を敏感に察知して、植物たちは人間よりも的確に春の到来を確認しているようです。御苑内で咲き始めた春の花々を、今日は画像で紹介しましょう。





 春の花の代表として、ロウバイを挙げる人も多いと思います。この花の香りがウメに似ていることと、半透明で光沢のある花びらがまるでロウ細工のようであることが、ロウバイ(蝋梅)という名前の由来です。

 上の画像で中心が赤みを帯びているのがロウバイで、中心まで黄色であるのがソシンロウバイです。花びらの形状も異なります。



 早春の草花と言えば、まず咲き始めるスイセンを挙げることができます。

 スイセンの原産地は、主にスペイン、ポルトガルを中心に地中海沿岸地域、アフリカ北部まで広がり、原種は30種類ほど知られています。また、園芸用に品種改良されたものが広く栽培されています。日本においては、ニホンズイセンが古くに中国を経由して渡来したといわれています。

 上の画像が二ホンズイセンで、下の画像が西洋スイセンのペーパーホワイトです。このペーパーホワイトは、見た目は綺麗ですが、花の香りは、ちょっと嫌な臭いがします。





 梅は、樹形・花の形状・香りなど、品格のある花だと思います。古く「花」といえば桜であったものが、奈良時代あたりから梅を指すことの方が多くなりました。これは中国から梅が輸入されたことに由来します。平安の貴族は初春に人知れず咲く梅の花に魅了されました。ところが江戸以降は花見の影響から、花といえば桜となりました。そして梅は古里(ふるさと=奈良平城京)の静かな美しさと文化的郷愁の花となり、和歌や能に取り上げられることになるのです。

 東風吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ

 上の和歌は、平安時代の碩学菅原道真が大宰府に左遷されるとき、道真の愛した庭の梅の花に別れを惜しんで詠んだ歌です。菅原道真が梅をこよなく愛したことから、道真およびその神格化である学問の神天神のシンボルとして、使用されることが多い花でもあります。



 下の画像は、フクジュソウ(福寿草)で、キンポウゲ科の多年草です。春を告げる花の代表であり、そのため元日草(がんじつそう)や朔日草(ついたちそう)の別名を持ちます。福寿草という和名もまた新春を祝う意味があるようです。

 当初は茎が伸びず、包に包まれた短い茎の上に花だけがつくが、次第に茎や葉が伸び、いくつかの花を咲かせます。この花は花弁を使って日光を花の中心に集め、その熱で虫を誘引します。その為、太陽光に応じて開閉(日光が当たると開き、日が陰ると閉じる)します。葉は細かく分かれ、夏になると地上部が枯れます。つまり初春に花を咲かせ、夏までに光合成をおこない養分を蓄積し、それから春までを地下で過ごす、典型的なスプリング・エフェメラルです。スプリング・エフェメラルを直訳すると、「春のはかないもの」「春の短い命」というような意味で、「春の妖精」とも呼ばれます。カタクリなども、この仲間に入ります。





上の花はサンシュユで、下がマンサクの花です。どちらもまだ開花にはちょっと早かったようです。これらの黄色い花が満開になると、苑内もいっそう春めきます。





 御苑には、十月桜寒桜が咲いていました。上の画像は、河津桜かと思いましたが、寒桜でした。桜は、梅に比べて遥かに艶やかな印象を受けます。近隣の河津桜が開花し始めています。これからしばらくすると、桜=ソメイヨシノの季節が、足早にやってきます。ただ、桜には秋から早春に咲く種類もあります。興味ある方は、以下のブログを参考にしてください。

マッキーの随想:冬に咲く桜と早咲きの桜





 大温室にも立ち寄りました。下の画像は、カミガヤツリという植物です。古代エジプトで、パピルスという紙をこの植物の茎の繊維で作りました。今までパピルスは、紙の名称ではなく、植物名だと思っていました。ただし、調べてみるとカミガヤツリをパピルス草とも言うので、大きな間違いではなさそうです。



ウマノスズクサ科の特徴を持った花だなと、見た瞬間に思いました。下の画像は、ムクゲパイプバナという植物の花で、やはりウマノスズクサ科でした。





この温室では、様々なランを年中観ることができます。ランには門外漢の私ですが、詳しい方にはたまらない場所となるでしょう。





フランス式整形庭園のプラタナス並木は、すっかりと葉を落として冬枯れた状態になっています。このプラタナス並木は、新緑の春から黄葉する秋そして冬枯れの冬まで、私に季節を感じさせて楽しませてくれます。



 頻繁に訪れる新宿御苑ですので、苑内の季節ごとの見所をかなり詳しく私は知っています。何度訪れても飽きることのない場所の一つです。来日する外国の観光客にも人気のスポットだそうです。新宿御苑は、都心に貴重な憩いの場所を提供しています。

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