気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

ノイバラ一つで

2015-11-03 15:21:15 | 季節の花々
10月30日朝から最後の風炉、立礼でのお稽古、
終わり次第、新米をいただきに、富山への予定でした。
花を採りに庭へ出てみますと、
椿は、西王母に続き初嵐も盛んに咲いておりますが、
炉開き前なので、使うことはかないません。
 
庭ではアストロメリアがまた咲き始め、
杜鵑、紫式部や吾亦紅が最後の花を咲かせおり、

ツワブキと柊木犀、そして
 
菊は花盛りです。

お床の花は、菊づくしにしてみました。

お稽古においでになり、
竜胆やノイバラなどの花卉をお持ちになられ、
急遽、ノイバラ(野茨)を一本差し入れました。
赤い小さな実が、何とも・・・
この赤く熟した果実は生薬エイジツ(営実)で
峻下薬になるそうです。
 
ノイバラの古名はウマラ(ウバラ)で万葉集に由来し
 ”道の辺の 荊(うまら)の末(うれ)に 
  這ほ豆の からまる君を 離(はか)れか行かむ”

花卉一本で、本当に変わりますね。
良いお稽古となりました。

昼過ぎからの旅立ちで、秋の伊吹山を観ながら
福井県(敦賀)に入ると、フロントガラスに雨が。
白エビなどの富山湾のお刺身にベニヅワイカニ、
これからますます脂がのりおいしくなることでしょう。
短い滞在の富山でしたが、急に雨が降ったりし、
立山連峰も雲の中、北陸の初冬の風情を味わえました。

奈良に戻っても、床の花はまだまだで、
捨てるには、もったいないですね。
炉開きの準備のお床で一枚撮ってみました。