石木川まもり隊

石木川を守ること  それは里山を守ること  それは海を守ること  それは未来を守ること  
ここにダムは要りません

抗議と申し入れ

2011年08月23日 | 活動

昨日(8月22日)、私たち4団体(地権者と、まもり隊、清流の会、水問題の会)は、県庁へ行き、

石木ダム建設事業の継続方針決定に対する抗議と、事業断念を求める申し入れをおこないました。

 

申し入れた相手は、もちろんこの決定をした中村知事ですが、

知事が出てくるはずもなく、対応したのは河川課長N氏で、私たちの申し入れを、

必ず知事に伝えると約束しました。

 

地権者の一人のSさんは言いました。

「知事が話を聴きたいと言うから、私たちは一生懸命伝えた。

でも、それに知事は何も応えず、事業継続という結果を出してしまった。

私たちへの答えはどうなってるのか」

 

知事の誠実な回答を私たちは待っています!

 

抗議と申し入れの全文を掲載します。

 

                                     2011年8月22日
長崎県知事 中村 法道 様
 
石木ダム建設絶対反対同盟
石木川の清流を守り川棚川の治水を考える町民の会
水問題を考える市民の会
石木川まもり隊
 
 
   石木ダム建設事業「継続方針決定」に対する抗議と、「事業断念」を求める申し入れ
 
 
拝啓
 貴方は、去る7月26日の記者会見において、石木ダム建設事業について、「県として事業継続の方針を決定したことを国(国交省)へ報告する」旨を表明されました。

                         (1)

 私たちは、県の方針検討の過程で、その都度、意見を提出してきました。
今回の「事業継続」方針の表明に際し、私たちは、その方針検討の過程に、大きな欠陥があることをあらためて指摘します。
 先ず、「検討の場」での審議です。私たちは、石木ダム建設事業計画を分析して、専門家の助言も得て、「市民による石木ダムの検証結果」を提出しました。
ここには、川棚川の治水にも、佐世保市の利水にも、石木ダム建設は必要でないことを、根拠を示して指摘しています。
 「地権者との意見交換の場」で、私たちは、「検証結果」を詳しく説明しました。また、地権者は、ダム計画による様々な苦しみを切々と訴えました。
 「検討の場」の審議は、これらの根本的な問題を検討しないままに、「事業継続」の結論を出しました。
 次に、「県公共事業評価監視委員会」の審議です。ここにも、私たちの「検証結果」を提出しました。これをふまえて、委員から、新しい資料の要求や問題指摘がありましたが、それを無視して、「事業継続」の結論が強行されました。
 貴方は、佐世保市議会が「石木ダム建設促進に関する意見書」を可決したこと、県議会が「石木ダム建設促進に関する決議」を可決したこと、これらを記者会見で強調されました。
 しかし、佐世保市議会での「意見書案」の審議で、これを厳しく批判する反対意見が述べられたことをご存知でしょうか。県議会での「決議案」の審議で、これを厳しく批判する反対意見は、お聞きになられたはずです。
 私たちは、この反対意見の中にこそ、正義と道理があると確信します。
数の多寡に惑わされず、道理ある正論を見抜くことが、指導者の資質として必要です。
 佐世保市には、「石木ダム建設促進佐世保市民の会」という団体があります。
石木ダム建設促進のキャンペーン活動を行なっています。佐世保市長などは、この団体の活動を根拠にして、「石木ダム建設促進は市民の願い」だと主張しています。しかし、この団体の運営資金は、100%が佐世保市からの補助金であることをご存知でしょうか。この団体と佐世保市が共催して平成21年1月27日に開催した「石木ダム建設促進市民決起集会」は、2千人が集まったと宣伝されました。しかし、この集会に、市の職員が勤務時間中にも拘わらず  多数動員されたことをご存知でしょうか。貴方の真実を見る目が、「偽装された世論」のために曇ることがないよう望みます。
 以上の理由により、貴方が、石木ダム建設事業について「継続の方針」を決定したことに抗議します。

                        (2)
 次に、県の方針決定を受けて、国も「事業継続」を決定した場合に、生じるであろう事態について、貴方は、どのように想定されていますか。
 絶対反対同盟に結集した地権者の意思は強固です。それは自らの居住権、財産権を守るという何人も侵すことのできない基本的人権に基づくものです。
そして、石木ダム自体が不要であるとの確信に裏付けられ、その意思は益々強固です。
 ダム建設用地を取得するためには、強制収用の道しかありません。
それに対して、地権者は頑強に抵抗します。それでも強制収用を執行するためには、強権発動が伴います。そうなると流血の事態も想定されます。
そういう事態でも、貴方は、ダム建設を強行する覚悟がありますか。
いまの時代、強権政治は通用しません。世界的にも、強権政治家は国民によって辞任させられています。また、国民から訴追される事例も少なくありません。
 貴方は、政策を実現して政治家として名声を挙げたいという願望をお持ち かもしれません。しかし、誤った政策は、一時的には実現したとしても必ず破綻することは歴史の教えるところです。その際、名声は地に墜ちます。
 誤りを指摘されながら強行した政策の破綻は、国民に深刻な被害を与えます。いま私たちが体験している原子力発電所事故の被害はその何よりの教訓です。
 
 私たちは、貴方が「石木ダム建設からの撤退」を決断されることこそ、英明で勇気ある政治家としての名声を世に挙げる道であると考えます。
 私たちは、貴方が、国への「事業継続報告」を撤回すること、そして県公共事業評価監視委員会へ、先の審議で求められた資料を提出して、指摘された問題を検討するために審議の見直しを委嘱することなど、石木ダム建設事業から撤退する道を進まれるよう提言します。貴方の熟慮を求めます。
                                                     敬具
 


「石木川の清流とホタルを守る市民の会」発足!

2011年08月21日 | お知らせ

                         代表の戸田清先生(長崎大学環境科学部教授)

 

8月20日、石木ダムに反対する新しい市民の会が長崎市に発足しました。

実は、もう一年前からその動きはあって、私たちはずっと首を長くして待っていました。

もちろん仲間が増えることの嬉しさが一番ですが、

県庁所在地の長崎市にその拠点が生まれることの意味はとても大きいからです。

情報収集、発信力、人脈、etc.

これから大いに連携していきたいな~と思っています。

 

石木ダム建設に反対 長崎市で市民団体発足

=2011/08/21付 西日本新聞朝刊=

県と佐世保市が川棚町に計画中の石木ダム建設に反対する長崎市民を中心にした「石木川の清流とホタルを守る市民の会」が20日、同市で結成総会を開き、約50人が参加した。

 長崎市は同ダムの利水などには直接関係ないが、県民の立場で、石木川流域の清流や棚田、ホタルなどの自然環境を後世に残そうと、昨春から準備をしていた。会員は約90人で、今後は知事への公開質問状提出や建設反対の署名、水没予定地を撮った写真展などに取り組む予定。

 長崎大環境科学部教授の戸田清共同代表は「治水も利水も県の主張には説得力がなく、必要性のない公共事業。多くの人に関心を持ってもらいたい」と話した。

 総会には、地権者などでつくる「石木ダム建設絶対反対同盟」の岩下和雄代表も参加し「私たちの古里を残そうと集まってくれてうれしい。県全体の盛り上がりに期待したい」と連携を呼び掛けた。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/259332


2011こうばるホタル祭り

2011年08月10日 | 川原

2011こうばるホタル祭り

 

ずいぶん遅くなりましたが・・

大村のTさんが、ホタル祭りの映像をYouTubeにアップしてくれましたので、お知らせします。

 

Tさんは今、原発問題で大忙しで、諫干問題もあるし…

市民カメラマン?として東奔西走の日々。

というわけで、5月末の録画の編集が7月末になったようです。

 

ともあれ、2011年の川原ホタル祭りの記録を、ごゆっくりご覧ください。

台風接近で、一日中雨!

しかし、雨にもマケズ準備する川原の住民パワー!

それを知っているからこれだけのお客さんが集まったのですね~

いつもよりはうーんと少なくて、飲み物や食べ物もかなり残ってしまいましたが、

 

しょんなかさ~、

天気ばっかりは どがんもできんけんね~

晴れの日もあれば 雨の日もある、

それでよかとよ。

晴ればっかりじゃ、米もできんけんね~

 

と、涼しい顔をしていた川原のおばあちゃんの言葉を思い出しました。

さすが!

 

( この日の様子はこちらのブログでも紹介しています。

http://blog.goo.ne.jp/michie39/d/20110529 )

 


石木川流域の夏

2011年08月08日 | 川原

久しぶりに、昼間の川原にやってきました。

「川原の夏」をカメラにおさめたくて。

青々とした田んぼの畦道を通って石木川へ。

 

石木川の支流に沿って行くと、

虚空蔵山がひょっこり顔を出し、いらっしゃ~い!とでも言っているよう…

 

「ヒミツの避暑地」には、

今日も冷たい清流と涼しい風が流れ、まるで天然クーラー。

水の透明感も、草や木も、去年と同じ。

河原で水を飲むアゲハチョウの居る場所も、去年と同じ。

来年も再来年も、アゲハチョウの子孫たちは、きっとここにやってくるでしょう。

 あなたたちの水飲み場を、ダム湖に沈めないよう、

頑張るね!

 

 


佐世保市水道局、ブロック化計画

2011年08月04日 | 報道

昨日の長崎新聞ローカル面に、

佐世保市水道局が「配水ブロック化」を計画しているとの記事が出ていました。

 

「配水ブロック化」とは、給水区域を分割して水圧を適正に保ち、

漏水や破裂の防止、その早期発見につなげるもので、

漏水対策としては大いに有効な対策なのです。

 

本当はとっくにやっていなければならなかったのです。

平成6年の大渇水の苦労を言い続けるなら、

その苦労を回避するために、この対策を実行すべきだったのです。

実行した長崎市や福岡市は、急激に漏水が減り、有効率がアップしました。

ブロック化もせずに、「石木ダムを!」と言い続けた佐世保市に川棚町民への説得力はありません。

 

でも、遅すぎたとはいえ、取り組みには大いに賛成です。

来年度から本格着工のようですが、

ブロック化された給水が実施されるようになれば、配水量はさらに減少するでしょう。

 

先月(7月)の一日平均配水量は、74,356トンでした。

 

皆さん、

現在、佐世保地区の水源量は最大で105,500トンあるんですよ。

最低でも、77,000トンあると水道局は言ってます。

(専門家は、98,000トンあると言ってますが…)

 

十分足りてますね。

 

ブロック化でますます配水量が減れば、ますますダムの必要性は幻に・・・