石木川まもり隊

石木川を守ること  それは里山を守ること  それは海を守ること  それは未来を守ること  
ここにダムは要りません

石木ダム再評価 市議会も逃げる!

2015年12月16日 | 議会

今日午前、佐世保市議会石木ダム建設促進特別委員会で、私たち2団体(石木川まもり隊、水問題を考える市民の会)が提出した請願についての審査がおこなわれました。

請願文書の中身は次の通りです。

(請願の趣旨)

 私たちは9月議会に同じ題名の請願文書を提出しましたが、不採択となりました。その理由は「現時点では県公共事業評価監視委員会から県に対し答申がなされておらず、工期延長に関する県の判断が確定していない中で、市が独自に判断をすることは適当ではない」というものでした。

 しかし、今やその判断は示されています。県公共事業評価監視委員会はさる10月14日、6年の工期延長を含む石木ダム建設事業の継続を認め、それを受けて県は11月17日、工期延長を正式に決定しました。もう県の方針は確定したのです。佐世保市はそれを認めるのか、早急に対応を検討しなければなりません。また、その検討に際しては、再評価委員会を開き真剣に議論することが求められます。

 なぜなら、公共事業評価監視委員会が県に提出した意見書には、治水だけでなく利水や地域経済、環境保全などにより総合的に判断することが重要であると書かれていましたが、利水について判断するのは県の仕事ではなく佐世保市の問題だからです。共同事業者として石木ダムに参画している以上、再評価を通じて県民に説明する責任があります。

そして、6年もの工期延長を受け入れるなら、平成24年度再評価による水需要予測では、水供給不足をきたすことになります。その間の水の不足分をどうやって確保するのか、市民への説明責任も果たさねばなりません。

石木ダム建設を喫緊の課題としてきた佐世保市議会としても、工期延長に関しては不安や懸念を持たれているはずです。佐世保市はどのように対応するのか、しっかり検討するよう当局に強く要望することを願います。

 (請願事項)

1.     県が決定した石木ダムの工期延長を市は受け入れるのかどうか、再評価委員会を開き、しっかり議論検討するよう、議会は市当局に求めること。

 以上、請願いたします。

 

まず、この文書をSさんが読み上げた後、私からも補足説明をしました。

その内容は、      

・県は石木ダムの工期6年延長方針を決定し、12月8日の県議会環境生活委員会において報告した。まもなく共同事業者である佐世保市への報告と協議に入り、その後国へ報告の予定と聞いている。一刻も早く石木ダム事業の再評価に取り組む準備を始めるよう、市に促して頂きたい。

・私たちが再評価を議会に請願するのには3つの理由がある。

・1つは、前回の再評価で示された水需要予測がどうしても理解できないから。地権者の皆さんもそのことを訴え続けておられる。必要性のないダムのためにふる里を追われるのは承服できないと。ダムの必要性を検証する場ともなる再評価を避けるなら、地権者の理解はとうてい得られないだろう。

・2つ目は財政の問題。日本全国水道施設の老朽化が深刻な問題となっており、その財源確保にどこの水道局も頭を抱えている。施設の更新が追い付かないから漏水や水道管破裂事故などが頻発。先月も長崎市で水道管が破裂して道路は大渋滞、断水世帯は1500世帯にもおよんだ。もちろんそれは他人ごとではなく佐世保ではもっと頻発している。昨年は26件もおきていて、4月の破裂事故では2500世帯が断水した。耐用年数を超えた老朽管は19%を超え、順次取り換えているが、財源の問題もあってなかなか追いつかないという。その上、ダム事業費が重くのしかかれば、水道料金の値上げや一般会計からの補てんに繋がるのは目に見えている。298億円という莫大なお金が市民の財布から出ていくのだから、再評価という公開の場で情報をしっかり開示して、市民の納得を得るべき。

・3つ目は議会への期待。再評価をやらずに工期延長を認めるなら、それは市がもはや石木ダム事業の必要性を説明できない状況に立ち至ってしまったのだとみなされるだろう。そうでないなら、そのような誤解を払拭するためにも、また、工期を6年延長した場合の水源確保対策案を示すためにも、再評価は不可欠である。それを当局に要求できるのは議会であり、当委員会。公開の場での再評価もせずに、結論だけが市議会にもたらされるようなことがあれば、それは佐世保の水源問題だけではなく、佐世保の民主主義が問われることになるだろう。

などと説明しました。

 

その後、質疑に入り、

萩原委員:昨今の異常気象が心配。皆さんはダム以外にどうやって水を確保しようと思っているのか?

私:中水道を普及させ、再生水や雨水を活用すべき。また、佐々川からの取水もできる。

Sさん:大渇水の時はダムの水も干上がってしまう。異常気象を心配するなら海水淡水化も考えられる。

萩原委員:佐々川も大渇水の時は心配。中水道にしても海水淡水化にしてもお金がかかる。新たな水利権を得るのも難しい。今まで取り組んできたダム建設を進めるべき。

私:平成6年の大渇水の時にも佐々川からは一日平均1万トンの水を送って頂いた。川棚川よりも水量が豊富。またすでに佐々川には佐世保市の取水施設があり新たなコストはかからない。

Sさん:水利権の交渉が難しいと言われたが石木ダムはどうなのか?建設予定地の住人との交渉は難しくないのか?居住権を取り上げることこそ難しいのではないか。

山下議員(員外発言):佐々川には東部かんぱいや相浦発電所などの遊休水利権がある。遊休水利権の転用は厚労省も奨励している。佐々川の水利権を管轄するのは県。まずは流量調査をするべきだ。

永安委員:前回の再評価では平成36年までの見通しが出されている。前回の評価について特別に大きく変わった事があるのか?そのようなことがあるなら再評価しなければいけないかなと私も思うが。

私:例えば工場用水の問題がある。平成24年度再評価の際には平成27年度に急激に増えると予測された。直近実績値の3倍以上という異常な予測。これはSSKが当時発表した経営方針変換(修繕船の受注を増やす)から導き出された架空予測。その後SSKは名村造船の子会社となり今は造船のほうに力を入れてる。同社の水需要は全く増えていないので工場用水全体も変わっていない。

Sさん:もう一つの大きな変化は工程表の6年延長。その間4万トンの水が得られなくなるのだから、これは大きな変化だ。その間の水源確保をどうするかということをぜひ検討しなければいけない。

林委員:24年度から今日までに変わってきたものは色々ある。小佐々の工業団地や自衛隊などもそうだ。検討することは必要だと思うが、それが今なのか?6年の工期延長に至った理由を考えると、受け入れざるを得ない。民主主義は守るべきだし、再評価についても今後考えていきたい。

Sさん:工期延長を受け入れるなと言っているのではない。受け入れるなら、不足分の4万トンはどうするのか示してもらいたいということ。

小野原委員:工業団地に工場を誘致してもらいたいし、そのためにも水が必要。また不安定水源の水は渇水の時に使えない。ダムの老朽化による貯水量の減少もある。市民が安心して水を使えるよう石木ダムを何とかお願いしたいと思っている。

Sさん:確かに潤沢に水を使えたら良いだろう。しかし我々が潤沢に水を使うために、川原の13世帯の暮らしを犠牲にしていいのか、そこを考えてほしい。

 

などなど請願にしては珍しく、1時間以上のやりとりが続きました。

そのことは大変嬉しかったのですが、

休憩後の結論は・・・



緑政クラブ:前回の再評価から今日までの間にいくらかの社会経済情勢の変化などもあっているが総合的に判断することが必要。今再評価しなければいけないかと言うと、そうではないと思う。

自民党:佐世保市は厚生労働省の指導に従って再評価をやっている。次の再評価は石木ダムが完成したときにやることになるだろう。6年の工期延長は確かに辛いものがあるが、市民の理解を得ながら乗り切っていきたいと思う。

市政クラブ:再評価は補助金をもらうための手続きで事業の是非を問う手続きではない。なので再評価については反対だが、市民の方の疑問について丁寧に説明することは必要で、それを水道局に求めることは私としては大切なことだと思う。

民主党:再評価は補助金をもうための手続きで事業の是非を問う手続きではない。工期が6年延長になっても直ちに再評価を必要とするものでは無い。

公明党:工期延長については断腸の思いだが、受け入れざるを得ない。再評価については他会派と同じで、補助金をもらうための手続きなので国から求められない限りやる必要は無い。佐世保は常時渇水の危機にさらされている。抜本的な解決は石木ダムしかない。

等の理由で、いつものように不採択!

議会も行政と同じで結論有りきなのですね~

わずか10分ほどの休憩時間で、会派内での議論などできるはずもありませんからね。

いくら委員会の場で、私たちが趣旨を説明し、委員の疑問に答えても、

予め決めてあった「再評価は不要、求めない」という結論は決まっていたのですよね。

 

それにしても、議会は何故そんなに再評価を避けるのですか?

逃げるのですか?

「再評価は補助金を受けるための手続き」ではありますが、結論として事業を継続すべきか否かを出すわけですから、ダムの必要性を見極めることと同じです。

それを市当局(=起業者)が避けたい気持ちはわかりますが、

議会も同じですか?

何故ですか?

かつて推進と決めたことでも、社会状況や民意が変われば、議会なら見直すことはできるし、

そうすべきなのに・・

 

反対理由を述べる時、あきらかに水道局の答弁そのままの委員の方もいましたっけ。

やはり、議会に期待するのは甘かったのでしょうか。

 

「国が求めなければ再評価する必要はない」とか「再評価をするのは今ではない」とかおっしゃっていた皆さん、9月議会への請願時に皆さんにはこの資料をお渡ししたはずです。

 

「工期の大幅な延長」、これが再評価をやるべき理由です!

だからこそ県は治水面からの再評価を8月にやったのです。

なぜ利水面ではやる必要がないというのですか?

9月議会で説明済みだったので既にご理解なさっているとばかり思っていましたが、

これを理由に反対されるとは・・・

なぜ質疑のときに、このことを言われなかったのですか?

私たちが説明できない裁決の場面になって持ち出すのは卑怯です!

 

ただ、嬉しい言葉も聞けました。

橋之口委員の「市民の方の疑問について丁寧に説明することは必要で、それは大切なこと」

林委員の「民主主義は守るべきだし、再評価についても今後考えていきたい」

お二人が今後どのように実行に移して頂けるか、見つめていきたい。。

 

 

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