ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態や生息環境を研究し保全活動をしていますが、様々な昆虫や美しい日本の四季
自然風景の写真も撮っています。

キベリタテハ(2017)

2017-09-10 19:52:32 | チョウ/タテハチョウ科

 キベリタテハ Nymphalis antiopa (Linnaeus, 1758) は、タテハチョウ科(Family Nymphalidae<)/ヒオドシチョウ属(Genus Nymphalis)で、和名にあるように翅表外縁に黄色の太い縁取りがある。翅全体は小豆色でベルベットのような光沢があり、黄色の縁取りの内側には、青色の斑紋が一列に並ぶ。北海道から本州中部(標高約1,000m以上の山岳)以北に生息している。

 昨年、当ブログで「キベリタテハがいない?」という記事を書いた。本年も長野県の北信エリア、東信エリアの北部では、ほとんどその姿が見られないと言う。筆者も、以前撮影した東信エリアの北部(標高1,680m)に8月下旬に行ってみたが、まったく見ることができなかった。しかしながら、東信エリアの南部や南信エリアでは、数多くのキベリタテハが見られた。山梨県内でも復活の兆しがあるようで、過去の時期において減少の原因の仮説としてたてた「異常な気象条件による成長の悪化」と「気象条件による高地への移動変化」は、関係がなさそうである。
 撮影当日は、 エルタテハ Nymphalis vaualbum ([Denis et Schiffermüller], 1775) の翅裏の撮影が目的であった。ヒオドシチョウ属3種をまとめるに当たって、エルタテハの翅裏の写真が無かったからである。標高1,580mの発生地において午前7時~11時まで探索したが、結局、見つけることはできなかった。どうやら、標高の低い越冬地へと移動してしまったようである。
 その代わりにキベリタテハが2頭、その優雅な姿を披露してくれた。毎年、撮影しようと出かけているわけではないが、2013年以来の出会いである。木陰にある獣糞で吸汁した後、日当たりの良い砂利道で翅を開いて日光浴し、その後は近くの白樺の梢で休止。こうした行動を数回繰り返して、どこかへ飛んで行ってしまった。
 キベリタテハは、標高1,000m前後の発生地において、7月下旬から8月中旬、9月上旬頃の3回くらいに分かれて羽化する。7月下旬から8月中旬に羽化した個体は、涼を求めて標高1,500m以上の高山へ移動し、9月中旬前後には標高1,000m前後の発生地に戻り越冬の準備をすると言われている。今回の出会いは、高標高の場所から越冬地へと移動の途中であったのだろう。以前撮影した東信エリアの北部の個体に比べて、若干、色が褪せていた。(参照として、2012年に撮影したキベリタテハの写真も掲載し、下記にリンク先も記した。)

参照:キベリタテハキベリタテハ(動画)

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、すべて1024*683 Pixelsで掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

キベリタテハの写真

キベリタテハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 500(2017.9.10)

キベリタテハの写真

キベリタテハ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 500 +1/3EV(2017.9.10)

キベリタテハの写真

キベリタテハ(タテハチョウは、前脚2本を除いた4本しか見えない。)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 320(2017.9.10)

キベリタテハの写真

キベリタテハ(2012年撮影)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F11 1/160秒 ISO 200(2012.8.25)

撮影場所の風景

東京ゲンジボタル研究所 古河義仁/Copyright (C) Yoshihito Furukawa All Rights Reserved.

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (多摩NTの住人)
2017-09-11 08:58:46
ますますご活躍のことと存じます。
さてこのたびpart4からpart5へ移行しました。引き続きどうぞ宜しくお願い致します。ブックマークのアドレスをご変更いただけると幸甚です。
こんばんは。 (ホタル)
2017-09-12 20:14:53
多摩NTの住人様、こんばんは。
part5とは、凄いですね。
素晴らしい記録であり財産だと思います。
アドレスは早速変更致します。

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