ホタルの独り言 Part 2

ホタルの生態と環境を52年研究し保全活動してます。ホタルだけでなく、様々な昆虫の生態写真や自然風景の写真も掲載しています

アオイトトンボ

2017-08-16 23:19:28 | トンボ/アオイトトンボ科

 アオイトトンボ Lestes sponsa (Hansemann, 1823)は、アオイトトンボ科(Family Lestidae)アオイトトンボ属(Genus Lestes)に分類されるトンボで、北海道、本州、四国、九州に広く分布する。南九州では産地が限定され、鹿児島県では最近分布の確認が記録されていない。
 平地から山地の挺水植物が繁茂する明るい池・沼・湿原の滞水や高山の池塘に生育し、光沢のある青緑色をした美しいイトトンボで、成熟すると複眼は青くなり、オスは胸部と腹部に白粉を帯びるのが特徴である。

 アオイトトンボの撮影を、これまで日本の数か所で行ってきたが、長野県の乗鞍高原の個体群は、成熟してもほとんど体に粉を吹かないようである。この地を訪れる毎に観察しているが、粉を吹いた個体を見たことがない。成熟しても光沢のある美しい青緑色を保って飛んでいるため、一見、カラカネイトトンボかと思うほどである。
 同じような標高にある八ヶ岳の池に生息する本種は粉を吹くことから、標高差ではく、地域的な特異であると思われる。比較対象として、別の場所で撮影した粉を吹いた本種の写真も掲載した。

お願い:なるべくクオリティの高い写真をご覧頂きたく、すべて1024*683 Pixelsで掲載しています。Internet Explorerの画面サイズが小さいと、自動的に縮小表示されますが、画質が低下します。Internet Explorerの画面サイズを大きくしてご覧ください。

アオイトトンボの写真

アオイトトンボ(乗鞍高原)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 250 +1/3EV

アオイトトンボの写真

アオイトトンボ(乗鞍高原)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 1250

アオイトトンボの写真

アオイトトンボ(乗鞍高原)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 2500

アオイトトンボの写真

アオイトトンボ(埼玉県)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO / 絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 640

アオイトトンボの写真

アオイトトンボ(静岡県)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 / 絞り優先AE F5.0 1/400秒 ISO 500

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