お姉さん社労士のこれが私の生きる道

中小企業の労務管理に奮闘する社労士が、知っておくと得する労務の最新情報や法改正などを、独自の視点を交えて解説しています。

2011年の大学卒の初任給が前年比2.3%増の20万2000円

2011-11-28 11:40:49 | Weblog
11月28日「第8回オリックスマネー川柳」の入賞作品が決定しました。
大賞は「初任給 母より先に 被災地へ」が選ばれました。
http://www.orix.co.jp/grp/news/2011/111128_ORIXJ.html
震災直後に初任給をもらったら、皆、多かれ少なかれ
こういう心境だったんだろうなぁと思います。
私なんか、初任給はまず両親へ、なんて考えすらしなかったので
偉そうになんか言えないのですが
「母より先に」と言っているので、忘れてはいないのだろうと思いつつも、
親の世代の私としては、この川柳を読んでふと思ったのです。

これから年金も減額されるかもしれない母、もちろん父にも
何か送ってあげてくれたかなぁと。
まったく余計なお世話です。


11月は厚生労働省から、いろいろと統計が発表になりました。
その中から2つ取り上げてみました。

○高校生の就職内定率やや上昇(2011年11月18日の厚生労働省の発表)
来春卒業予定の高校生の就職内定率は、9月末時点で41.5%で、
前年同期より0.9ポイント高くなりました。
就職希望者は約17万4千人で、うち約7万2千人が内定を得ています。
 男子は46.7%(前年同期比0.4ポイント上昇)
 女子は34.4%(同1.4ポイント上昇)
就職希望者1人に対する求人数を示す求人倍率は0.92倍と
前年同期を0.05ポイント上回りました。

しかしながら、厚生労働省は、震災・円高のため企業の求人が鈍化し、
依然、厳しい状況が継続しているとしています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001vc1q.html

その初任給を見てみると
○2011年の大学卒の初任給が前年比2.3%増の20万2000円(2011年11月15日の厚生労働省の発表)
 男性前年比2.3%増の20万5000円
 女性同2.3%増の19万7900円になったと発表ました。

前年のマイナスからプラスとなり、賃金面では最悪期を脱した様子が伺えますが
従業員1000人以上の大企業で4.5%増となる一方で、
10~99人の零細企業は3.3%減と落ち込み、
企業規模による格差が拡大しています。
10人以上の労働者を雇う民間企業のうち、新規学卒者を採用した1万3534社から
回答を集めたものです。

学歴別に初任給をみると、
 高専・短大卒は前年比1.3%増の17万2500円
 大学院修士課程修了で4.7%増の23万4500円
いずれも前の年を上回りました。

高校卒は従業員1000人以上の大企業で0.1%増とわずかに増えていますが
それ以外の規模で下回った結果、全体で15万6500円と前の年を0.8%下回っています。

高校卒のこの金額は、初任給の推移の表を見ると
平成20年の15万7700円をも下回る金額となっています。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/11/dl/01.pdf

高校卒の内定率同様、来年の初任給も上昇に転じてくれればよいのですが。


今年もあと一か月あまりとなりました。
この週末は風邪をひいてしまい、ひたすら静養に努めていたのですが
週末のスポーツの清々しさに励まされて、もうひとがんばりです。

鈴木社会保険労務士事務所