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細越麟太郎 MOVIE DIARY



4月12日(水)13-00 六本木<アスミック・エース試写室>

M-045『ある決闘・セントへレナの掟』" By Way of Helena " (2016) Mississippix Studios LLC / Atomic Entertainment / Mandeville Films

監督・キーラン・ダーシー=スミス 主演・ウディ・ハレルソン、リアム・ヘムズワース <110分・シネマスコープ> 配給・クロックワークス

ちょうど2年前に「悪党に粛清を」というデンマーク製の西部劇を公開した、クロックワークス社が、また今どき・・の本格西部劇を輸入公開するのは、実に嬉しい快挙!!!。

ま、ハリウッド西部劇で育ったわれわれは、逢坂剛さんと同様に、あの西部の荒野が故郷だったし、ジョン・ウェインやランドルフ・スコットの勇姿が恩師であり憧れだった。

マカロニ・ウェスターンというのは、どこかメキシカンなタコスの味わいで、異国メイドのウェスターンとして奇妙だった感じで、どうも輸入品の味わいがして<本気>では見れなかった。

というこだわりで言うと、「悪党に粛清を」も異色だったが、とにかくアメリカ西部の荒野を舞台にしていたので嬉しかったし、この新作も異色だが、<マジ・西部劇>と言っていい。

つい先日見た「ノー・エスケープ」は、メキシコの国境から違法入国した移民たちを制裁しようとする現代異色ウェスターンだったが、この作品は1886年の国境事件だから、まさに西部劇。

面白いのは、当時、この国境の密入国トラブルで、手を焼いていたテキサス州が、自警団のような<テキサス・レンジャーズ>を結成して、そのアウトローたちを制裁していたが、ここでも復活だ。

そのテキサス・レンジャーズに関しては「テキサス決死隊」という名作があって、再三、リメイク映画化されたが、そのレンジャースとして登場するのがリアム・ヘムズワース、というワケだ。

国境に近いリオ・グランデ河の上流のマウント・ハーモンという町では不可解な殺人事件が続いていて、多くのメキシコ人らしい死体が河に浮いていたので、秘かに捜査官は調査を始めたのだ。

町の治安を仕切っている謎めいた説教師ウディ・ハレルソンは、狂信的な白人優位主義者で説教で町の住人を先導して、あのKKK団のように、異国人や異教徒たちを排除して殺害し、国境の河に流していた。

その実態をリアム捜査官が突き止めて行く・・という、一種のディテクティブ・サスペンスのスタイルが作品のベースになっていて、ラストでは壮絶な決闘となる、久しぶりの本格ウェスターン。

このところ「スウィート17モンスター」などでは、善良なおじさんを好演していたウディは、ここでは本来の冷血な殺人鬼に扮していて、久しぶりにクレイジーな悪役を好演。

オーストラリア出身で「ハンガー・ゲーム」でブレイクしたリアムも、無精髭のテキサス・レンジャーズを演じているが、ま、一応は西部男のサマになっているので、あまり文句は言えない。

とくにライフル銃を乱射して、岸壁で展開する決闘は壮絶で、とくにキーラン監督の視覚的なアイデアが活かされた演出が、これまでの一発決着型の決闘ものと違って、大いに見応えがあった。

 

■サードのグラブを弾く強烈なライナーがレフト線に転々のツーベース。 ★★★☆☆+

●6月10日より、新宿バルト9他でロードショー 



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