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米国は新たな武装集団を編成してシリアのアサド政権を揺るがそうとしているが、戦況に変化はない

2017年06月15日 | 日記
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201706120000/

シリア政府軍がイラクとの国境に近づき、イラクから3万〜5万名のバドル旅団がシリアへ入ったようだ。バドル旅団はイランの革命防衛隊の訓練を受けている。

それに対し、アメリカやイギリスはヨルダンに拠点を築き、シリア政府の承認をえないまま特殊部隊をシリア南部、バグダッドとダマスカスを結ぶ幹線が通るアル・タンフへ侵入させている。そこで反シリア政府軍を訓練しているのだが、そこへ近づいているとしてアメリカ主導軍の航空機が5月18日、そして6月6日にシリア政府側の部隊を空爆した。5月18日には政府軍のT-62戦車2輌を破壊、6名の兵士を殺害、何人かを負傷させている。

それに対し、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相はシリア政府軍に対する攻撃は受け入れられないとレックス・ティラーソン国務長官へ電話で伝えたという。言葉だけでアメリカ政府が言うことを聞くとは思えないが、ともかく懸念は伝えた。

アメリカ軍の存在によって拘束されているイラク政府だが、すでにアメリカ離れは始まっている。イラクでは2014年4月に選挙が予定されていたが、その前月、マリキは反政府勢力へサウジアラビアやカタールが資金を出していると非難、その一方でロシアへの接近を図っていた。

選挙ではそのマリキを支える「法治国家連合」が第1勢力になり、全328議席のうち92議席を獲得している。本来ならマリキが首相を続けるはずだったのだが、議会の第1勢力から首相を指名することをフアード・マアスーム大統領は拒否した。アメリカの圧力があったと見られている。

そうした最中、ダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)が売り出される。まず2014年1月にファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にはモスルを制圧したが、その際にトヨタ製の真新しい小型トラックのハイラックスを連ねてパレード、その後継を撮影した写真が世界規模で流れて広く知られるようになったのだ。

アメリカ軍はスパイ衛星、偵察機、通信傍受、人からの情報などでダーイッシュの動きを把握していたはずだが、反応していない。パレードしている車列などは格好の攻撃目標のはずなのだが、アメリカ軍は何もしていない。

ファルージャやモスルが制圧された2カ月後に解任されたマイケル・フリンDIA局長の下、DIAは2012年8月にDIA(国防情報局)が作成した報告書で反シリア政府軍の主力はサラフ主義者(ワッハーブ派)、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQI(イラクのアル・カイダ)であり、アル・ヌスラはAQIの別名だと指摘している。バラク・オバマ政権が主張するような穏健派は存在しないということだ。

その報告書では、東部シリア(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があるとも警告されているのだが、それは2014年にダーイッシュという形で現実になった。そこでオバマ政権の内部でフリンは他のメンバーと対立、解任されたと言われている。

現在、アメリカはシリア、イラク、トルコ、イランの一部を含む地域にクルドの国を作り、シリアとイランを分断しようとしているが、イラクがアメリカから離れることに成功すれば、クルドの国を作っても意味はなくなる。ただトルコとの関係を悪化させ、NATOを揺るがすだけだ。
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