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レンタルビデオ店で借りて『ブラックホークダウン』という映画を見た。1993年にソマリアに投入された特殊部隊が、民兵の反撃にあってヘリを撃墜されるという実話を映画化したもので、この戦闘を機にクリントン大統領は「ソマリア撤退」に舵を切っていく。この1カ月間、海賊テロ特別委員会や外務委員会で日本政府が当時、ソマリアにいくら拠出をしていたのかを追及していることもあって、借りてきたものだ。ソマリア人が次々と撃ち殺されていくシーンをアメリカ側からの一方的な視点で撮影していて気分が悪かったが、この事件と日本からの巨額のソマリア支援金との関係を考えつつ見た。

いったい日本は、ソマリアにいくら払っているのか。1992年にソマリア信託基金に1億ドル(129億円)と人道支援に2700万ドルを支出している。外交青書には、このことしか記載されていない。時は、宮沢政権で加藤官房長官である。ところが、政府の予算書を補助金総覧などで見ると、翌年に430億円の支出が確認出来る。その用途は「ソマリア国連PKO分担金等」とある。以前、書いたように「いったい何に使ったのか」と答弁を求めても、「5年間の書類の保存期限が経過したので、すべて廃棄処分していてわかりません。おそらく『ソマリア国連PKO分担金等』と書いてあるので、ソマリア国連PKOにそのすべてかほとんどを使ったんじゃないでしょうか」と嘘のような答弁を平気でする。

1993年(平成5年)、ソマリア国連PKO等の予算が「予備費」「補正予算」などから拠出されていくのは、9月以降である。『ブラックホークダウン』の映画が描く米軍の強襲作戦が失敗に終わったのは、10月である。おそらく、国連ソマリアPKO予算は使い切れなかったはずだ。事実、国連の資料を閲覧すると、日本政府から1993年に支払われた分担金は1億ドル(129億円)程度だ。残りの300億円はどこへ消えたのか。

そして、“麻生小切手外交”が続いている。ソマリアには20億円の拠出、そしてパキンスタンには50億ドル(5000億円)を拠出すると表明している。

パキスタンに50億ドル 2年間拠出で支援国合意

2009年4月18日 朝刊(東京新聞)

 アフガニスタンの隣国で「テロとの戦い」の舞台となっているパキスタンを財政支援する「パキスタン支援国会合」が十七日、都内で開かれた。三十一の国と十八の国際機関が参加し、各国は二年間で総額五十億ドル(約五千億円)超の資金拠出で合意した。日本と米国はそれぞれ十億ドル(約一千億円)を拠出する。

 日本政府は当初、各国が表明する支援は総額約四十億ドルと見込んでいたが、欧州や中東諸国が予想より多額の支援を表明した。テロとの戦いに取り組むオバマ米政権との関係強化を目指した動きとみられる。

 会合では、支援金を「社会的セーフティーネット(安全網)、人材開発および貧困削減につながる開発」に支出するとした議長声明を採択。共同記者会見で中曽根弘文外相は「パキスタンが貧困削減に真剣に取り組むことを期待する」と述べた。

[引用終了]

こうして拠出された大金が、その後にどのように使用されたのか。残金はどのような扱いで何に「流用」されていくのかを監視する機関がない。唯一のチェック機関は国会だろう。しかし、ソマリアで3〜400億円が使途不明金ということが判っても、野党第一党の民主党からもメディアからも何の声もあがらないのが不思議だ。16年前のことだから、判らないのも仕方がないというのであれば、「薬害エイズ」や「薬害肝炎」のファイルは見つけられなかったはずだ。政権交代を実現し、政治の質の転換をはかるのなら、「税金の行方」を厳しく問い、ともに徹底調査が出来ることを望んでいるが、解散前の国会で引き続き追及していく。



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