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道路特定財源という豊穣な財源をもとに、日本列島を「道路讃歌」をとどろかせるエイジャナイカ現象が組織された。国土交通省の道路官僚は、長良川河口堰や諫早干拓など公共事業への風当たりの強さに閉口して、「世論」を塗り替えるような大作戦に出た。

エイジャナイカ エイジャナイカ
高速道路 エイジャナイカ
道こそ生命 エイジャナイカ
道路だ道路だ エイジャナイカ
トンネル 橋で エイジャナイカ
スマートIC エイジャナイカ

こんな掛け声が空耳に聞こえるほどに、驚くべき執念と連想術でおよそ「道路」に関係するイベントや事業がこの5年間で日本列島を覆った。読者の皆さんの多くがそうであるように、私も「みちぶしん」という名の『ミュージカル』が全国で上演されていることに驚き、その背後に『未知普請』という運動が展開されているのを知って、彼らのしたたかさに感服した。しかし、あれから2週間、国土交通省道路局の息のかかったイベントや事業、とりわけ「市民との協働作業・コラボレーション」に目を通してみて、頭の中が「道路」「道路」「道路」という言葉で埋まった。洗脳されかかっているのかもしれない。

全国各地でおそるべき規模で道路関係のフォーラム、イベント、大会、お祭り、見学会、車座集会までが準備され地域を何度も何度もなめつくした。ひと昔前なら環境保護運動や市民運動の中心や発信源になるような人を、道路行政と親和性のある団体として組織していく。そして、小さな芽を大切に育てて、道路官僚の呼吸のあった「民意」を表現する国策行動隊に仕上げていく。道路官僚の狙いは的中し、この民意偽装は完全に成功したとさえ思えたのだが……。


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