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新型インフルエンザの感染拡大、衆議院で対策会議
政治
/
2009年05月18日
週末になって兵庫・大阪の高校生を中心に「国内感染者」が確認され、すでに130人となっていることを受けて、本日正午に、衆議院議院運営委員会のメンバーで構成する衆議院新型インフルエンザ第2回対策会議が開催された。議員・秘書・国会職員にインフルエンザの症状があった場合は、登院・入館を見合わせることや、国会や議員会館の入口に消毒薬やマスクを置いたりするなどの対応をしているが、なかなか難しい課題に直面している。
伝えられるニュースによると、兵庫県の三宮で銀行員や駅売店の職員など対人接触の多いポジションにいる人からも感染者が確認されている。すでに、関西では2000校以上の学校・幼稚園・保育所が休校・休園しており、大型イベントが中止となったり、経済・社会活動が一斉に停止に向うおそれも出てきている。
「大阪、神戸市は市立中学、高校と小学校、幼稚園、特別支援学校、市立大の休校、休園を決定。堺市は中学、高校のみを休校とした。読売新聞の調べによると、大阪、兵庫両府県で、臨時休校の対象となった小学校は1323校、中学校は915校、高校は497校。影響を受ける生徒らは計約134万人に上る見通し」(
読売新聞
)
現在の段階で、あまり「過剰反応」をすることは、いたずらな不安を煽ることになりかねないと思う。世界中で新型インフルエンザへの感染が拡がる中で、日本だけが毒性の強い「鳥インフルエンザ」対応に近い対策を取り続けることにも疑問がある。時間の問題で「首都圏」でも、九州、東海、東北、北陸などでも次々と感染者が確認されることが想定される。ほぼ確実にそうなるだろう。現在は「1週間程度の休校」を予定しているようだが、通常のインフルエンザ対策でも「学級閉鎖」や「休校」はありえるわけだから、これに準じた対策を打っていけばいいのだろうと思う。新型インフルエンザが「弱毒性」ということもあり時間経過とともに回復していることから、すべての感染者を「隔離」するほどの必要もないと言われている中で、社会的な「過剰反応」を促進することのないように心がけなければならない。
国会特有の問題は「国会見学」である。国会見学・参観の小・中学生の数は半端じゃない。大人の参観者も含めて午前中だけで4000人、一日で8000人もの人が狭い廊下に列をなして国会見学にあたる。過剰に警戒する必要はないが、国会見学者同士で新たに感染が拡大することも心配しておかなければならない。感染拡大がパニックにならないように、智恵を練りたい。ただし、晩秋から冬にかけてただでさえインフルエンザが流行する季節こそ、もっとも警戒すべきときが来るのかもしれない。
[追記]
新型インフルエンザの感染者が確認された大阪府高槻市を選挙区に持つ辻元清美さんがブログに現況を書いているので、ここで紹介しておきたい。社会生活に大きな影響が出ている現地からの報告だけに的確な指摘が記されていると思う。
広がる新型インフルエンザ感染
――未来の脅威・真の脅威を見据えて弱者への対応を急ぐべき(辻元清美)
新型インフルエンザの大きな渦が広がりつつあります。渡航歴のない高校生の感染が確認された私の地元・大阪や、「神戸まつり」を中止した神戸だけではなく、全国規模での人=人感染が懸念されていて、WHOの警戒フェーズ6宣言もこの日本を根拠になされるという予測もあります。
とはいえ、現在国が行っている行動計画が、強毒性の鳥インフルエンザを想定したものであることが、自治体に大きな困惑を与えているのも事実です。とくに大阪のような大型都市では、都市機能がマヒするのでは、と自治体首長らが国に対して対応の見直しを迫っています。
このまま学校や保育所、介護施設の休業があいつげば働く人は困ることになりますし、中小零細企業はますます経営が厳しくなります。プロ野球もJリーグも、すべての祭りや行事も中止ということになりかねません。まさに景気をどん底に落とす要因となりかねない事態。この週末、私の地元の商店街でもはっきりと客足が減り、小さな商店からは「ただでさえキビシイのに、どうしたらいいのか」という声が聞こえてきます。
こうした危機を前にして、政治は何をすべきか。いまある危機に対してだけではなく未来の脅威・真の脅威を見据え、可能な限り対処することが国民の安心につながるはずです。
あらためて、冷静な対応が必要です。
新型インフルエンザといわれるH1N1型ウィルスについては、政府は弱毒性であると繰り返しのべてきました。たとえ警戒フェーズが6になったとしても、あくまで広がりの問題であることを再確認すべきでしょう。
今回のウィルス禍で警戒すべきなのは、「重症化」です。子どもたちやお年寄り、糖尿病患者や妊婦など抵抗力の弱い人や合併症を起こしやすい人はより注意が必要です。政府も「基本的対処方針」として「(重症化の防止に)努力を集中すべき」と呼びかけていますが、検査や治療が医療保険内とはいえ自己負担となっています。この負担をどう考えていくかは早急な議論が必要。また、子どもやお年寄りに対して優先的な医療措置が講じられるよう、自治体に対する支援を充実すべきです。
もう一つの真の脅威が「社会のパニック」。それを防ぐことこそ、政治にしかできない役割です。しかし政府の「水際作戦」は、渡航制限は行わない一方で、ひとたび感染したという疑いがもたれたら十分な説明も無いままとにかく隔離、というのが中心でした。それは国民に正しい情報や対処法に基づく警戒感を浸透させるというより、むしろ過剰反応や必要以上の不安感を促した恐れがあります。
「水際作戦」は感染拡大の時期を遅らせ、ワクチン開発などの対策をとる時間かせぎとしては有効だったものの、すでにその時期はすぎたという識者の指摘もあります。
ここから先は、「感染拡大」を前提にした対策をどこまで国民に示すことができるか、です。その上で政府は、自治体首長らが要請する「毒性に対する知見の明確化」「対策の再考」を早急に検討すべきです。
医療保険の加入率が5割といわれるメキシコなどでは、治療費が払えず医療機会を見送ったために多くの人たち(その多くは栄養状態もよくなかった)が手遅れとなり、それがまた感染を広げるもとになったと考えられています。ところが日本でも無保険者の数が増え、貧困が急速に広がっています。たとえ現在のウィルスが「弱毒性」であったとしても、同じことが日本でも起きかねない状況は確か。低所得者や無保険者に対する検査・治療費の支援は最重要課題です。
そして未来の脅威となりうるのが、ウィルスの「変異」です。弱毒性のウィルスが感染を繰り返すうちに、強毒性の未知のウィルスに変異することがあります。今回の新型インフルエンザウィルスの発生原因については諸説ありますが、まだ確定的なことはわかっていません。日本も専門家やWHOと緊密な連携を結ぶとともに、アジアで起きている感染実態などについての独自調査や当該国支援を通して情報網を構築し、変異のメカニズムについて知見を深め、未来の脅威に備えるべきです。
アジア全体、世界全体で取り組む課題としてリーダーシップを担うことが日本の国民の安全に直結しています。
国民に手洗いやうがいを励行する一方で、ムダ遣いとバラマキだらけの補正予算に15兆円ものお金をつかう――政府はいまの事態をどう考えているのでしょうか。今回の補正予算で政府の公用車数百台を買い換える必要がどこにある? 出先機関の建て替えなどについても、自民党の町村信孝前官房長官は昨日のサンデープロジェクトで「いつかはやるのだから」と発言。あまりの認識のズレに驚きました。
この事態に対しては、政策の違いを超えて与野党、国際社会が力を合わせなければなりません。私は、国民生活を守るために国がきちっと支援をするよう呼びかけていきます。
→「
辻元清美ブログ
」
[引用終了]
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