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共謀罪をめぐる法務委員会理事会は、今朝も午前10時から開かれたが平行線のままに終わった。週明けの4日月曜日午後に、ふたたび続行することになった。時間などは、まだ決まっていない。会期末をにらんで神経戦が続いている。与党側から「平岡議員への主意書の答弁も出たことだし、審議の条件は出揃ったのではないか」という声もあり、急いで入手して読んでみた。政府が従来までの答弁姿勢を変えるかどうか注目したが、読んでみると、やはり化石的に硬直した外務・法務官僚の作文そのものだった。読みやすいように質問文とセットで答弁を紹介しておくことにする。この程度の認識で、臨時国会で共謀罪審議に強引に入ろういうのは、あきれるしかない。

犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案に関する質問主意書

政府答弁書(内閣衆質一六五第一七三号 平成十八年十二月一日)

1 の(1)及び(2)について
 米国は、国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約(以下「条約」という。)の締結に際し、連邦制度という自国の基本原則に合致するような方法で条約上の義務を負う権利を留保していると承知している。この点に関して我が国政府が照会したところ、米国政府から、条約で犯罪化が求められている行為について、連邦法によっても州法によっても犯罪とされていない部分はほとんどないという回答を得ている。このようなことから、我が国政府としては、当該留保が条約の趣旨及び目的と両立しないものであるとは考えていない。なお、我が国は条約の締結国ではないことから、そもそも条約の締結国が付する留保に対して異議の申立てを行い得る立場にはない。
 他方、我が国において、犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案による改正後の組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)第六条の二の罪(以下「組織的な犯罪の共謀罪」という。)の対象犯罪について更に限定することは、条約第二条、第五条等の諸規定に照らし、条約の趣旨及び目的と両立しないものであると考えている。したがって、先の答弁書(平成十七年十一月十一日内閣衆質一六三第六七号)1の(5)の⑤について及び先の答弁書(平成十八年六月十三日内閣衆質一六四第三〇〇号)2についてで述べたことは、米国の例を踏まえた上でも適切なものであると考えている。

1の(3)について
 米国政府によれぱ、圧倒的多数の州では、州刑法上のすべての犯罪又は少なくともすべての重罪を対象とする一般的な共謀罪の規定が設けられているとのことである。


2について
 我が国政府より照会したところ、ブラジル、モロッコ、エルサルバドル及びメキシコの各国政府によれば、各国内において条約第5条1(a)に規定されている行為は犯罪とされているとのことである。また、アンゴラは、条約の署名国であり、まだ締結国とはなっていないと承知している。
 なお、日本弁護士連合会が作成した本年九月十四日付けの共謀罪新設に関する意見書には、国際連合薬物犯罪事務所が作成した文書によるとブラジル、モロッコ、エルサルバドル、アンゴラ及びメキシコの五箇国は、組織的な犯罪集団の関与するすべての重大犯罪を共謀罪の適用対象とはしていないことを自認している旨の記載があるが、当該文書を作成した国際連合薬物事務所によれば、同文書は古い情報に基づくものであり、その後同事務所が作成した文書では、これらの五箇国のいずれについても条約第五条の実施に当たって何らかの問題があるとは記載されていないとのことである。


3の(1)について
 御指摘の「参加して行為するオプション」は、我が国が新たな選択肢として提案した「重大な犯罪を行う目的を有する組織的な犯罪集団の活動に、自己の参加が当該犯罪の達成に寄与することを知りつつ、参加すること。」を指すものと考えられるところ、政府としては、当時、条約の交渉の過程であったことから、これに対応する国内法整備の具体的な内容についての検討までは行わなかったものである。

3の(2)について
 御指摘の提案をした時点における条約の案文においては、いわゆる共謀罪について、対象となる「重大な犯罪」の範囲がいまだ定まっておらず、「組織的な犯罪集団が関与するもの」という要件を付することも認められていなかった。他方、我が国の刑事法においては、一定の犯罪については実行の着手前の共謀や予備行為等を処罰することとされているものの、すべての犯罪の共謀を一般的に処罰することとはされていない。そこで、我が国は、その時点における条約の案文において犯罪とすることが義務付けられている行為を犯罪とすることは我が国の法的原則と相容れないことを説明した上で、当該共謀罪について、「組織的な犯罪集団が関与するもの」との要件を加えるべきこと等を提案したものである。
 また、御指摘の法務大臣の答弁は、条約第三十四条1にいう「自国の国内法の基本原則」とは、各国の憲法上の原則等、国内法制において容易に変更することのできない根本的な法的原則を指すものと解されていることを述べた上で、組織的な犯罪の共謀罪は、すべての犯罪の共謀を一般的に処罰するものではなく、重大な犯罪に当たる行為で、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるもの等の遂行を共謀した場合に限って処罰の対象としており、我が国の国内法の基本原則に反するものではないとの趣旨をお答えしたものである。
 したがって、前記答弁が条約の交渉の過程における我が国の提案から変わったとの御指摘は当たらないものと考えている。




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