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昨夜、伊藤一長長崎市長が選挙運動中に事務所前で暴力団幹部に射殺された。ヒロシマの秋葉市長と並んで、被爆都市ナガサキの平和市長として名高い市長が、原因は不明だが凶弾に倒れた事実は痛ましい限りだ。心からの哀悼の意を述べると共に、社会が乾燥し問答無用のテロが行われたことに憤りを覚える。そして、衆議院法務委員会では今日、まさかの少年法強行採決が行われた。私は、何度かのブランクはあるが96年以来、長いこと法務委員会に席を置いているが、まさに前代未聞の出来事である。法案をめぐって与野党の対決が高まって、97年の「盗聴法」や、昨年5月の「共謀罪」(小泉官邸意の指示で強行採決未遂)のように、数と力の対決になる場合はある。ただし、少年法については与野党で審議を行った論点が共通していて、「14歳未満の少年院に送致できる」という年齢制限の廃止で「5歳・8歳」の少年院送致もありえるのかという点や、「ぐ犯少年」に対しての警察の調査権付与についても「ぐ犯(将来犯罪を行うおそれがある)の疑い」という要件はあまりも幅広いのではないか、また保護観察期間中の遵守義務違反で少年院送致が出来るということは、同一行為の二重処罰に相当し憲法違反でないか、14歳未満の少年については特に「被暗示性」があって警察の調査には配慮規定がいるのではないかなど、議事録を読んでもらえばわかるが与野党の問題意識は重なっていた。

民主党が修正案を提出し、昨日の夕方に自民・公明・民主で修正協議が行われた。しかし、協議はただの一回だけで打ち切られ、与党修正案にいくつかの点を盛りこんで理事会・委員会も野党の合意なくセットされた。そして「今日、採決したい」というのである。午後1時に自民・公明修正案を見て、4時までの間に野党が2時間質問したら採決するというのだからムチャクチャである。私も25分間質疑に立ったが、「犯罪少年と触法少年では少年院での処遇は同一なのか」という基本的な質問にさえ法務大臣は立往生し、与党修正案で「おおむね12歳以上」とした以上は
11歳・12歳の小学生を少年院に送致出来ることになった。また、14歳以上の犯罪少年には「黙秘権」の告知など犯罪の被疑者として防御権が保証されるが、14歳未満の触法少年にはこうした告知は必要ないとしている点などを委員会で野党側は質した。しかし、強行採決は行われた。私たちは委員長席に詰め寄って抗議をした。

強行採決後、民主党の理事・委員とともに野党共同記者会見を行った。私は、先週の木曜日に行われた国民投票法案と米軍再編法案のダブル強行採決にも出席していた。わずか1週間のうちに3回も強行採決を繰り返すなど「美しい国づくり」をうたう「安倍流国会運営」の本質が露わになってきた。意見の歩み寄りも見られた法案審議の経過を断ち切って強行採決をすることが当たり前になるなら、あらゆる法案は強行採決されることになる。国会審議は不必要だというファッショ政治になりかねない。誰がどういう事情で少年法の強行採決を指示したのかは不明だが、「強行採決をすることがブレない闘う政治家としての評価を受けているのではないか」という平岡秀夫野党筆頭理事の指摘も傾聴に値する。

一方で教育再生特別委員会(この名称は使いたくないが)の運営をめぐっての理事会があり、20日の朝から安倍総理・テレビ中継入りで「教育3法」の審議入りといういうことも決まったという連絡があった。(私は法務委員会で2回目の理事会は欠席した)「教育再生」を内閣の最重要課題とする安倍内閣が、少年法を強行採決する姿は象徴的である。アメリカではわずかな時間で32人の若者たちが射殺された。言葉が尽きた時、暴力に慣れ、殺戮へのブレーキが外される。冷たい雨が降り続ける中で、日本の政治は暗闇の時代めがけて転落を始めている。

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