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今朝の新聞を見て、目覚めが悪かった。昨晩はニュースを見ていなかったので、
自民・公明両党の協議の結果、何が決まったのか正確に知らなかった。「国と郷土を愛する」が、3年間70回行われた自民・公明両党の「教育基本法改正に関する与党検討会」の結論だった。大島理森元文部大臣が示した「愛国心」の表現に関する座長案は次の通りだ。

「伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」

このままの文章で了承された案文は、今日の午後に開かれた与党協議会で了承され、国会提出の準備に入ることになる。「国を愛する心」という表現を求めた自民党と「国を大切にする心」を主張した公明党との折衷案だと言われる。自民党の要求通りに「国」と「愛する」と「心」はいれるが、「国」という表現が統治機構を意味しないようにその他の語句で修文を凝らしたというものだ。

法律で「我が国と郷土を愛する」と明記すれば、立法時の意図は吹き飛んで暴走を始める。それは、国旗国歌法の制定時に「教育現場に影響を与えない。強制はしない」という野中官房長官答弁が踏みにじられて、東京都の教員処分や『君が代』斉唱時の「音量指導」にまでエスカレートしている。「愛国心を教えているかどうか」と教育内容への介入が始まり、「愛国教育」が奨励されるだけでなく、教員への評定がなされるおそれがある。私立学校にも私学助成の停止を脅しに公立学校との均一な「愛国心教育」が始まるかもしれない。

国を愛するのは当然じゃないか、何が悪いんだという意見がが多いのだが、昨日妥協した公明党が、「愛国心」に難色を示してきたのも理由がある。戦前の日本で教育の柱とは「教育勅語」だった。教育を受けることで「愛国心」を涵養し、また戦争のために死ねる若者を量産した。亡くなった祖母や父、そして今も元気な母もよく言っていた。「戦争は正しいし、必ず神風が吹くと教わってきた」と。

国を愛するなというつもりはない。サッカーやオリンピックで「日本ガンバレ」と叫ぶのは自然なことだろう。しかし、「応援したいから叫んでいる」ことと「なぜおまえは日本を応援していないのか」と難詰される事態とは別だろう。なぜなら、スポーツの観戦どころではない事情の人が一切応援をしていなくても、誰からも咎められる筋合いはない。教育は、子どもたちに価値観を植えつける。そもそも内発的な「心」を学校教育の指導理念に引き揚げて、カリキュウラム化することで、「愛国心」は持つこと高揚させることが到達目標となる。また、通信簿に「愛国心」という評価欄ができれば、評価対象となる。

この教育基本法の動きと憲法改正の動きがシンクロしている。しばらく停滞していた衆議院憲法調査特別委員会での国民投票法案の動きが加速している。明日の議院運営委員会に、自民・民主の憲法特別委員会の理事が出席し「憲法改正手続き」の国会法改正について議論を始めるとの挨拶に訪れるとい情報が入った。敏感な人は日本が戦争参加国に転換する下り坂を転がり始めた気配を感じることだろう。

国を愛する心=愛国心を教育基本法に盛り込むことに反対するのは、戦前の轍にはまりこむおそれがあるからだ。





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教育基本法と国を愛するということ (We are ニッポン!!)
---------------------------------------------------------------------- We are ニッポン!!【第6号】 不定期発行:2006/04/14号 発行: We are ニッポン!!事務局 http://wearenippon.jugem.jp/ -------------------------------------
 
 
 
[教育基本法] 詳報 : 教育基本法改正案の要綱全文 山陰中央新報 2006.04.13 (ONO-Masa Home Page (はてな出張所))
http://www.sanin-chuo.co.jp/newspack/modules/news/article.php?storyid=527358020  id:t-hirosakaさんやid:sava95さんのエントリもご覧下さい。  また「成城トランスカレッジ!」のchikiさん=id:seijotcpが、「現行教育基本法と「教育基本法改正案」の比較 」という
 
 
 
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