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偶然のいたずらは面白い。国会議員会館の食堂で知人と「かんぽの宿と一緒に売却予定の『ラフレ埼玉』について話しながら食事をしていたら、鳩山邦夫総務大臣の御一行が現れた。なんという偶然、鳩山大臣の隣の席に行って、最新情報を耳打ちした。「鳩山大臣、おととい埼玉にある『ラフレ埼玉』に行ってきましたが、ここは土地・建物で約300億です。しかも、簡易保険総合健康増進センターと言って『かんぽの宿』じゃあないんですよ」と言うと、「エエッ」と大臣はただでさえ大きな目を丸くした。隣にいる秘書官に「ここは71ヶ所に入っているのか」と聞いている。「ただ、ここは宿泊施設があります。だから、入ってます」などと説明。重要なのは『ラフレ埼玉』は『かんぽの宿』ではないということだ。

さらに「雇用を継続することが、一括売却の条件とされていますが契約書には、雇用の確保は書かれていません。『ラフレ埼玉』の社員は5人しかいないんですよ。ほとんどが委託、請負です」と言うと、「なるほどアウトソーシングされているのか」と怪訝な顔。「大臣、これからも情報交換していきましょう。予算委員会でやりますから」と握手をかわした。

 あまり、いい状態で複写できなかったが、以下に日本郵政の経過をまとめた紙を転載しておこう。第1次で15社が辞退するというのは公開競争入札というよりも企画コンペに近いのではないか。



植草一秀さんが「かんぽの宿疑惑」と「小泉竹中政治研究-その金脈と人脈」で、私の記事を読んで分析している。以下、引用させてもらう。

(引用開始)

 この300億円が70施設のなかのたったひとつの施設の取得費用なのである。鳩山総務相が訪問した大分県日田市の「かんぽの宿」も豪華な宿泊施設で温泉施設も充実していたそうだ。

 これらは日本郵政が保有する資産であるが、日本郵政の株式は日本政府が100%保有している。事業運営形態が株式会社形態に移行したが、日本郵政の保有資産は紛れもない国民資産である。今後、仮に日本政府が日本郵政保有資産、あるいは日本郵政を売却するとしても、国民の利益を最優先すべきことは当然で、最大限に高い価格で売却することが不可欠である。

 全国の70施設の「かんぽの宿」と9箇所の社宅施設のすべてを109億円で一括譲渡することは、あまりにも不当である。

 日本郵政や竹中平蔵氏は「入札」によって売却先を決定したのだから正当である、の一点張りの主張を展開しているが、「入札」そのものがどのように実施されたのかが問題なのだ。

 銀行保有の担保不動産が競売に掛けられることが多数存在するが、こうした裁判所を通じる「競売」であっても、いわゆる「出来レース」であることはいくらでも存在する。

 競売情報は「官報」などで公開されるが、すべての情報が多数の関係者に周知徹底されることは難しい。一般市民や一般企業がすべての個別物件についての詳細な情報を短期間に精査することは不可能である。

 個別の詳細情報を保有する銀行などが、あらかじめ詳細な情報を特定の物件購入者に提供し、入札参加者が極めて少数である状況下で、物件の売却が決定されることは少なくない。最低落札価格などの制約はあるものの、不動産の売却が「競売」を通じても「恣意的に」行われることはよくあることだ。

 日本郵政は2008年4月1日のホームページに「かんぽの宿」一括譲渡の譲渡先を公募したと説明しているが、この公募情報がどこまで周知徹底されるような形態を取ったのかが重要である。

 貴重な国民資産の売却であるから、新聞広告やテレビ広告など、広く国民全体に知らせる方法が取られなくてはならなかったはずである。日本郵政は膨大な広告費用をかけて、さまざまな広報、宣伝活動を展開しているはずだ。貴重な国民資産売却については、最重要広報事項としてその詳細情報を広く国民に周知させる義務を負っているはずだが、実情はどのようなものであったのか。情報が広く行き渡ることと比例して、落札価格の上昇を期待できる。

 また、日本郵政はメリルリンチ日本証券とアドバイザリー契約を結び、メリルリンチ日本証券が一括譲渡の方針を示したとされるが、売却対象の施設を詳細に調べると、個別売却で相当の売却価格を見込むことが出来る物件が多数存在する。

 「週刊朝日」記事によると、「週刊朝日」からの質問に対するオリックスの文書での回答には、「一括譲渡がFA(フィナンシャルアドバイザー)のメリルリンチからの絶対条件」であったことが記されている。

 「かんぽの宿」は歴然たる国民資産である。各地域の振興を考えるなら、それぞれの地域資本が施設を取得して、地域振興および地域の福祉向上に役立てることが望ましい。個別売却か、少なくとも地域を区分しての売却が取られるべき対応であったと考えられる。

 オリックスの発行済み株式の57.6%は外国人投資家が保有する。オリックスはれっきとした外国企業である。

 入札情報の詳細が日本国民全体に周知徹底されぬなかで、メリルリンチが「一括譲渡」を絶対条件に設定し、外国企業であるオリックスが貴重な国民の優良資産を109億円という破格の安値で取得しようとしているのが、現在の図式ではないか。

 サブプライム金融危機が発生し、世界的な「信用収縮」が深刻化していることは周知の事実である。サブプライム金融危機は2007年なかばに金融機関の巨額損失が表面化し、2007年秋には世界の主要金融機関の資本不足が表面化した。

 2008年3月にはベア・スターンズ社の経営危機が表面化して、FRBが異例の特別融資まで実行した。その後も昨年9月のリーマン・ブラザーズ社の破綻に象徴されるように「100年に1度の信用津波」が世界金融を覆っているのだ。

 このような状況下で、日本国内では金融機関の信用引き揚げが本格化して、2008年だけで史上最多となる33社の上場企業が倒産した。その大半が不動産会社だった。不動産会社に対する金融機関の「貸しはがし」姿勢は一段と激しさを増している。このなかで日本郵政は昨年4月に一括譲渡の譲渡先公募をひそかに発表したのだ。

 不動産会社への銀行融資が完全に停止するなかで、「一括譲渡」の条件を設定したのは、入札参加企業を極力圧縮するためだったとしか考えられない。入札に対応するための情報調査=デューデリジェンスに時間と費用を投入することが難しい企業が大半であったと考えられる。そもそも情報が広く行き渡っていたのか疑問である。

 いま、日本の不動産市況は冷え切っている。このような情勢下で貴重な国民資産を、広く買い手を募ることもせずに拙速に売却することは、明らかに国民の利益に反している。特定企業に巨大な利益を供与することを目的に、資産売却が進められているとの疑惑は、生まれてこないことが不自然な状況だ。

(引用終了)

 大変に重要な指摘だ。少なくとも、この入札が公正におこなわれたかどうかがポイントだ。明日、その点を考えてみたい。

追記 日本経済新聞より

鳩山総務相、「かんぽの宿」売却で日本郵政に質問書
 鳩山邦夫総務相は23日の閣議後の記者会見で、「かんぽの宿」の一括売却に関する二十数項目の質問書を日本郵政に提出したことを明らかにした。総務省がすでに調査を進めているが、譲渡額の根拠や、譲渡に際してアドバイザーをつけた理由などを文書で答えるよう総務相自らが要請した。来週前半までの回答を求めている。

 売却に不正があった場合には「郵政民営化自体に疑問が出てくる」と指摘。譲渡対象になっている埼玉県の「ラフレさいたま」にも触れ「埼玉県知事によると、開設に300億円程度かかっているはずだという。それがなぜ全施設で100億円強なのか」と譲渡価格への疑問を改めて表明した。(13:02)










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