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 大田昌秀元知事(前参議院議員)は、那覇市泊にある大田平和総合研究所で、ひっきりになしに訪れる国内外の研究者やジャーナリストのインタビューに応じている。今年の1月、2月前半と2回続けてお話を伺ったが、今回はご挨拶程度と考えていたがテレビ局の取材もあり、「普天間問題」を1時間半ほど伺うことになった。研究室の大きな机の下には紙ファイルボックスが並んでいて、すべて「普天間問題」についてのものだという。3月刊行予定で本をまとめるのだと聞いた。

「なぜ、(本土のメディアや政治の場で)こうしたことが話題にならないのか不思議でならない」ということを大田さんは、何度も繰り返した。ひとつは、米太平洋軍が「グアム統合軍事開発計画」(08年7月)を策定。この計画にもとづいて「グアム統合マスタープラン」(08年4月)を決定して、80000頁に及ぶ膨大な「環境アセスメント案」(09年1月)を公表している。

『米軍のグアム統合計画――沖縄の海兵隊はグアムに行く』(吉田健正著・高文研刊)がこの内容を詳述しているが、この環境アセスにはアンダーセン空軍基地について次のように評価している。

「場所的に制約はあるものの、アンダーセン空軍基地は(飛行場機能)の適合性と基準のすべてを満たした。唯一の理にかなった選択である。この国防総省の現存飛行場は、沖縄から移転することになっている航空機を受け入れるだけの十分なスペースを持つ」(第2巻第2章)「海兵隊の飛行場機能要件は、アンダーセン空軍基地の現存飛行場で対応する」(同)。(前出の本2頁より引用)

 この環境アセスを受けてグアムでは4月〜5月に「住民投票」が行なわれることに注目すべきだと大田さんは言う。「辺野古新基地を移転」も動かないぞというのは一種の脅しであって、米軍再編の方針に基づいたグアムの米軍統合計画は着々と進んでいるということをもっと認識すべきだし、より細かな実情を調べあげた上で米側との交渉を行なうべきだと大田氏は言う。

「たとえばキャンプ・シュワブの基地内がどうなっているのか、こういう情報も大事ですよ」大田元知事は、机の上に基地の図面を積み上げて言った。どんな構造物がどこに配置されているのか、沖縄県知事でも基地内の情報はダイレクトに入ってこないという。今回の「普天間」の移転先に辺野古沖の新基地建設云々を議論する前に、はたして具体的現実的にその配置が可能なのかという検証が必要だ。

(続く)






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