新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

胸にすむ人

2016年01月24日 11時06分33秒 | 名句で勉強

    わが胸にすむ人ひとり冬の梅    久保田万太郎

 まえがきに、「ひそかにしるす」とあります。

 すでに会えなくなった人に対する思いなのでしょうね。

 小説家であり劇作家でもある万太郎なので、「虚」であっても不思議はない。

 しかし、「実」なのだそうです。

 あの久保田万太郎の胸の中に、思い人がひとり住んでいたという。

 寒さの中で咲く梅の花との取り合わせによって、「胸にすむ人」に対する万太郎の清冽な心情が偲ばれます。

 私もこんな句に憧れます。

 「いっそのこと、胸の中に誰か棲んでもらおうか」

 そんな段取りを企むようでは、心を打つ佳句は生まれっこありません。

 

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (たんと)
2016-01-24 12:15:48

お気に入りのヒトに限らずモノでも
自分の胸の中に仕舞い込むことが出来るとウレシイですね。
ワタシもそれに賛成です♪
たんとさんへ (ひよどり)
2016-01-24 15:45:00
モノでもいいから胸の中に・・・とは奥ゆかしいですね。
「女の人がいい!」と言っても、
片想いではなんともいじらし過ぎるにねェ~
Unknown (太郎ママ)
2016-01-25 08:32:22
うふふ、密かに胸に住人を抱いていられれば・・・・・
いつまでも若くして居られるかも・・・
太郎ママさんへ (ひよどり)
2016-01-25 13:34:38
片想いでも「想い」は若さの秘訣。
片側通行でもいいのですから、気楽な話ですねえ~

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