堀之内出版blog

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『きゃわチョゴリ(仮)』ファッションショー開催へ

2015-03-09 17:48:53 | その他
「差別撤廃」と「ヘイトスピーチ反対」を訴え2015年11月2日に
東京・新宿で開催されたデモ「東京大行進2014」。
その行進をひときわ鮮やかに彩った、チョゴリを着た一群。

ただそのチョゴリは、ちょっと伝統的なチョゴリとは違いました。
水玉柄、和柄。丈や小物もそれぞれ違う。
現代風に少しずつアレンジされた、「可愛いチョゴリ」=「きゃわチョゴリ」でした。

当日を取材されていた『週刊金曜日』の記事を引用します。

第二梯団では、水玉・和柄など現代風のチマ・チョゴリ(朝鮮半島の民族衣装)に身を包む“きゃわ(可愛い)チョゴリ隊”が人目を引いた。衣装はすべて趙成珠さん(朝鮮学校教員・33歳)が制作したものだ。

趙さんは中学生の頃、通学中に日本人男性から殴られた経験がある。学内で女性教員のチョゴリ(襦)着用が義務づけられていることに抵抗を感じていた時期もあった。しかし、その後学内服を自ら作り始めるようになり、現在は「差別の象徴」として語られてきたチョゴリを「可愛い普段着」へ転換することを目指している。松本春野さん(イラストレーター・30歳)は今回、デザインが「純粋にかわいい」と感じ、きゃわチョゴリ隊に加わった。だが、大行進にチョゴリを着て参加する旨を事前にツイッターで公表したところ、「ネット右翼から暴言がくるようになった」と言う。それでも当日は、チョゴリを着て参加した。「民族に関係なく、ともにチョゴリを着ることで仲良くなれる」と語る。

『週刊金曜日』(松岡瑛理・ライター兼社会学研究者+兼子草平・ジャーナリスト+編集部、11月7日号)

参考:「きゃわチョゴリ大ブレイクの全貌」togetterまとめ

私(小林えみ)は和服をよく着ます。
10年ほど前、アメリカを旅行したときは、洋服を一切持たず、
和服だけで過ごしました。
知人の結婚式へ出席予定で、そこで和服を着たいと思い、
どのみち和服の小物を持っていくなら、洋服も混ぜると荷物が増えるな…、
と思って、和服だけをパッキングしたのでした。
どこへ行っても、にこやかに、むしろ少し良く接してもらえました。
(ただスタバで「サービス!」と言われて、注文したトールサイズではなく
バケツのようなグランデでもらったときはちょっと困りました…)
街を歩いていて、お母さんにしがみついた小さな金髪の女の子が、
はにかみながら、「(帯が)きれいだから触っていい?」
と聞いてきたくれたことを思い出します。
たくさんの国それぞれに伝統の民族衣装があって、
それぞれの美しさがあります。
チョゴリもそうした美しい衣装のひとつですが、
現在、日本では「安心してチョゴリを着て歩く」ことができません。

民族衣装を着る、ということは、上記の記事の中で
趙さんが「義務付け」に抵抗を感じたように、
歴史やジェンダーの問題など、周辺的なこともついてきます。
だから私は着たくない、という方もいるでしょう。
でも、ジーンズを好む人、短いスカートが好きな人、ロングスカートが好きな人、
それぞれが好きな服を着るように。
民族衣装それぞれの美しさやかわいらしさに惹かれて
「着たいから着る!」
それは、誰かに制約されたり、脅かされることなく、
誰でも、いつでも楽しむことができるべきものだと思います。
また、その「楽しむ」は伝統的コードを守るだけが楽しみではありません。
和服も、きちんとした訪問着が着られる場がある一方、
極端に短い浴衣で若い女の子が花火大会を楽しんだり、
時代や人それぞれで楽しむ場があってよいと思っています。
「きゃわチョゴリ」も、少しずつ今の私たちが「かわいい!」
と楽しめる工夫が魅力です。


堀之内出版では、『きゃわチョゴリ』を紹介する書籍を、
今夏、発行予定です。

それに先立ち、6月13日、14日、カルチュラル・スタディーズ学会のイベント
「カルチュラル・タイフーン2015」で、ファッションショーを開催します。

カルチュラル・タイフーン2015
6月13日(土)リバティおおさか
  14日(日)関西学院大学梅田サテライトキャンパス 

そのモデルさんを数名、ボランティア募集しますので、
「きゃわチョゴリ」を着てみたい!という方は、ぜひご連絡下さい。
応募の要綱は以下になります。
チョゴリも和服も、アオザイも、サリーも、洋服も。
皆がそれぞれ好きなファッションを楽しめる世界であることを願って。


***********************

【応募締切】
 3月31日(火)23時まで、下記メールを受け付けます。

【応募要綱】
 *無給・交通費支給なし
 *可能であれば、なるべく5月のフィッテイングにも参加をお願いします(大阪、日時未定)。
 *サイズ(多少は融通が可能ですので、確認したい場合は、下記メールアドレスまでご連絡下さい)
  ・洋服で7~9号
  ・バスト90センチぐらいまで
  ・身長150~165センチぐらいまで
  ・年齢 16~40代ただし、10代の方は親の了解を得られている方)
  ・ファッションショーでの写真は、書籍に掲載予定です。
   ショーの参加だけではなく、書籍の掲載にも同意をお願いします。

【応募先メールアドレス】
 kyawa0613model@gmail.com

 上記メールアドレスに、下記情報を記載・添付してお送り下さい。
  ・お名前
  ・ご住所
  ・電話番号(携帯・ご自宅)
  ・身長
  ・年齢
  ・写真(全身が写っていなくとも構いません。細かい容姿確認ではなく、
  着て頂くチョゴリとの相性、雰囲気を知りたいので、極端な加工等のない写真でお願いします)

応募の採否は、こちらから折り返しメールをさせていただきます。


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