現代を切る  英宰相ウィンストン・チャーチルからの批評     

退職から9年。ブログを始めて5年。現実主義者として、歴史を紐解き、英国の大宰相、チャーチルらの発言を下敷きにして記す。

朝貢外交と批判する民進党に政権能力なし  安倍ートランプ会談に思う

2016年11月19日 20時36分01秒 | 時事問題
  民進党の安住淳代表代行は18日、安倍晋三首相と次期大統領のドナルド・トランプ氏との非公式会談を批判し、「朝貢外交でもやっているつもりか。トランプ氏はオフィシャルな立場ではないとして済まされるが、首相は公務として会談している以上、説明責任がある」と主張した。
 また民進党・蓮舫代表は安部・トランプ会談について批評し、環太平洋連携協定(TPP)や在日アメリカ軍についての会談でのやり取りを説明する義務があると強調した。蓮舫代表は安倍首相が帰国した後、国会で直接、追及するという。
 TPPに反対しているトランプ氏が米大統領選に勝利直後、国会でのTPP審議続行に何の意味があるのかと、民進党議員が発言した。
 これら一連の民進党議員の発言は「何でも反対という悪しき野党の伝統」か「いつも主体的に物事を考えない野党の体質」を体現している。いずれにしてもこれからの日本国民の安全と繁栄を守るに価する党ではない。
 安住氏や蓮舫氏の発言をそのまま取れば、民進党の重鎮は大衆迎合的で、外交をまったくしらないことになる。
トランプ次期大統領は現職大統領のオバマ氏に遠慮して詳しい内容を公表するのをためらったのだろう。内容を公表すれば、米国に2人の大統領が存在することになる。首相はトランプ氏との良い関係を構築するため、トランプ氏の要請を受け入れたにちがいない。
 現在の状況を冷静に観察すれば、安倍首相の行動は「是」と見なせる。筆者は安倍首相の国家観や国家主義思想には同調しないが、今回の行動は妥当だと思う。何よりも褒めたいことは、首相が勇気を奮い立たせてリスクをとり、自らの信念で動いたことだ。次期大統領のトランプ氏の外国政策はまだ読めないからだ。世界中の政治家や政治学者、評論家が危惧を抱いているトランプ氏の懐に飛び込んで、彼の真意や考えを探ろうとした姿勢は評価できる。
 政治は結果責任であり、世の中は勝者と敗者に分かれる傾向が強い。チャーチルは自書でこう述べているが、現実主義者であれば、そう考える。そうであってほしくないと思っても、それが現実だ。
 トランプ氏訪問は、自由貿易に賛成し、保護貿易に反対する安倍首相の考えが鮮明に出ている。トランプ氏がTPPに反対しようが、安倍首相は自らの信条に基づいて、国会でのTPP協定の批准を国会に求めている姿勢は感心する。政治家は世論や野党に迎合せず、自らの信念に忠実であるべきだ。ただ、筆者が安倍首相に求めるのは十分な議論を野党とやってほしいことだ。  
 各国が保護貿易を敷き、世界経済がブロック経済をすることで、世界が再び動乱の時代に突入することを危惧する。多国間貿易や自由貿易が「神聖」ですべてがうまくいく「特効薬」にはならないが、ほかの制度よりは良いと思う。
 20世紀後半から始まった通信革命により産業構造が大きく変化し、鉄鋼や造船などの20世紀の花形産業は没落しつつある。その産業に従事している労働者が失業し、社会が二極化している。
 この現象はトランプ次期大統領だけで解決できるものではない。米国の白人労働者の失業問題を保護主義では解決できない。グローバルな問題だと思う。トランプ氏が世界経済の潮流を理解し、自由貿易に基づいて米国経済を運営してほしいと願う。
 その中で、米国民の生活水準の二極化を解決してほしい。必ずしも米国一国だけでこれを解決するのは難しいと思う。世界経済の中の米国経済だからだ。米国経済は世界経済と密接に結びついているからだ。
 日本でも、派遣社員問題や貧困家庭の増大など、社会を不安定にする経済社会問題が起こっている。これも日本だけではなかなか解決するのは難しい。
 経済のグローバル化の中で、各国の困難な問題はそれぞれの国だけでうまく解決するのは難しい。各国が密接に協力することにより解決できるのではないのか。
 トランプ氏は大衆迎合主義的な手法で大統領になった。彼がそれを自覚し、民主主義制度の弱点を利用したことを反省し、経済や安全保障などで理念、ビジョン、長期的な戦略を構築してほしい。
 日本の与野党政治家もトランプ氏同様、ポピュリズムに染まっている。「選挙結果がすべて。それが民主主義」などという前大阪府知事の橋下氏は典型的なポピュリストだ。ポピュリスト政治家が世界を席巻しているのかもしれない。
 ポピュリズムが民主主義制度を破壊している。政治家がもっとしっかりしなければならないのは当然だが、政治家を選ぶのは有権者であり国民だ。国民が目の前の利益にだけ目を向けず、遠い未来を見据えてほしいと願う。
ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 現在の不安を将来への希望に... | トップ | 繰り返された南米の悲劇  ... »
最近の画像もっと見る

時事問題」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事