事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「折れた竜骨」 米澤穂信著 東京創元社

2011-04-18 | ミステリ

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折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2010-11-27

剣と魔法」ものと呼ばれるファンタジーって、実はどうも苦手。さんざんドラゴンクエストをやり倒したわたしが言うと嘘くさいけれど。だから米澤の新作がそっち系だと知ってちょっと残念にも思っていた(宮部みゆきもそんな感じ)。古典部や小市民シリーズに傾注してくれよっ、とか。

でも、「折れた竜骨」実はよくできた本格ミステリなのでした。華麗な密室トリックを披露しながら、それがどうしたといううっちゃりまで(笑)

時はロビン・フッドがシャーウッドの森にいた頃、イングランドと大陸のあいだに浮かぶ小島が舞台。“殺しても死なない”呪われたデーン人の襲来が予告される。そのために島の領主は傭兵を集めるが、そのなかの誰か(と思われる)に刺殺されてしまう……はたして犯人は。

探偵役がどう見ても「薔薇の名前」コンビ。二転三転する解決篇もみごとに着地している。特にワトソン役の小僧がキュートだし、ラストにいたって……とにかく面白いです!ぜひ。

でも、くどいけど古典部小市民シリーズの新作もよろしくね米澤。

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