オールスンの原作との最も大きな違いは、相棒のアサドがやたらにかっこいいこと(笑)。奇矯ではあるけれども、たまに凄みを見せるって感じではない。それはそれでけっこう。わりといい男だしね。
その分、主人公のカールは原作よりもさえない。続篇ではこれからいろんな恋愛がからんでくるというのに大丈夫かしら。
にしても、人質を閉じ込める加圧室の迫力は圧倒的。ここに数年間閉じ込められて狂わない方が不思議。意志の強そうな美女をミレーデにキャスティングしたのがここで効いています。
加圧室に閉じ込められ、一年に1気圧だけ上昇させる……この長期的な“復讐”(すみませんちょっとネタバレで)を思いついただけでもすごいけれど、何も知らない人間に減圧されるとミレーデは死んでしまうという設定になるあたりがいい味。
原作でつくづく思い知らされるのは、北欧の人はいつもセックスのことを考えているんだなあということだが、この映画のカールはそうでもない。次作に期待(笑)