三重県 多度神社
神馬さま お供えのニンジン3切れ差し上げると喜んで召しあがった
神馬さまは神馬さま専用のお社にいつもいらっしゃる
首から上しか拝見できない
首をもたげる位置に 容器(といっていいのだろうか)お供えニンジンを入れる金属製の箱がある
3切れなどあっという間 すぐに空っぽ
目で訴えてくる (もっと・・・)
催促してくる 真っ黒な大きな瞳で じっとこちらを見据えて
2回目をあげようか迷っているところに 親子連れがやってきた
男の子 背丈はお母さんと同じぐらい たぶん春に中学にあがったばかりだろう
母と歩調を合わせ歩くのが恥ずかしいのか 男の子 母とつかず離れずでいる
お母さんは息子と参拝するのが嬉しい 微笑んでいる
仲がいいのが見て取れる 家庭は円満だろう
ほほえましいふたり みているこちらも笑みがこぼれる
お母さん お供えニンジンの皿を手に取る 3切れのった皿を息子に手渡し
隣にいる見学人のわたくし お母さんと目があった 見知らぬものどうし 会釈と笑顔を返しあう
男の子 神馬さまの嘶きに急かされ 焦った 容器に向かって えいっとニンジンを放った
神馬さま 待たされてやっと口にしたニンジン3切れ しびれきれて疲れたのか 召し上がったらさっさと背後の控室へ消えた
おかしかった たのしかった
神馬さま 男の子 お母さん それぞれがそれぞれに
平和な風景 偶然遭遇した出来事 心穏やかな時間に感謝
注)現在はお供えニンジンはありません 健康管理のため お供えはいっさいあげられなくなりました
神馬さま お供えのニンジン3切れ差し上げると喜んで召しあがった
神馬さまは神馬さま専用のお社にいつもいらっしゃる
首から上しか拝見できない
首をもたげる位置に 容器(といっていいのだろうか)お供えニンジンを入れる金属製の箱がある
3切れなどあっという間 すぐに空っぽ
目で訴えてくる (もっと・・・)
催促してくる 真っ黒な大きな瞳で じっとこちらを見据えて
2回目をあげようか迷っているところに 親子連れがやってきた
男の子 背丈はお母さんと同じぐらい たぶん春に中学にあがったばかりだろう
母と歩調を合わせ歩くのが恥ずかしいのか 男の子 母とつかず離れずでいる
お母さんは息子と参拝するのが嬉しい 微笑んでいる
仲がいいのが見て取れる 家庭は円満だろう
ほほえましいふたり みているこちらも笑みがこぼれる
お母さん お供えニンジンの皿を手に取る 3切れのった皿を息子に手渡し
お母さん 「ほらほら、馬さんに ニンジン あげなさいよ」
男の子 「え? どうやって?」
お母さん 「馬さんの前に、ほら、そこ(備え付けの大きな容器)」
男の子がニンジン一切れを親指と人指指にそっとはさんで その容器に入れようとする
神馬さま 男の子の指、ニンジンの動きをじっと目で追っている
男の子 「ち、ちょっと・・・こ、こわいなぁ」
男の子 神馬さまと目が合う じっと見つめられて男の子は動揺して後ずさり
神馬さま 更に容器の近くまでにじり寄ってくる
男の子 「こわい こわい やれん できん」二ンジン指にはさんだまま 男の子 ますます後ずさり
お母さん 「何やってるの! 早くあげなさい! ほら、お馬さん、待ってるんだよ!」お母さん 早く早くと焚きつける
男の子 無言でうなずく(素直でいい子だ)指が震えている ニンジンをいざ! 神馬さまの容器へいざゆかん!
男の子 「は~ やっぱりできん できん」
お母さん 縮こまる息子の背中をぐいっと押す「これしきのこと! 早くあげ!」
男の子とお母さんのやりとりにしびれを切らした神馬さま
「ひひ~ん ぶひひ~ん」突如 高らかに嘶く 神社の他の参拝者がはて何事? と注目するような大きな嘶きだった
嘶くだけではなかった 前脚の蹄でカッツンカッツン 土を掻きあげるようなしぐさまでし始めた
「なにしとる! はやくくれんかい!」
催促しているのだ 神馬さま イライライライラ はやくわたせと急かしてくる
男の子 「え? どうやって?」
お母さん 「馬さんの前に、ほら、そこ(備え付けの大きな容器)」
男の子がニンジン一切れを親指と人指指にそっとはさんで その容器に入れようとする
神馬さま 男の子の指、ニンジンの動きをじっと目で追っている
男の子 「ち、ちょっと・・・こ、こわいなぁ」
男の子 神馬さまと目が合う じっと見つめられて男の子は動揺して後ずさり
神馬さま 更に容器の近くまでにじり寄ってくる
男の子 「こわい こわい やれん できん」二ンジン指にはさんだまま 男の子 ますます後ずさり
お母さん 「何やってるの! 早くあげなさい! ほら、お馬さん、待ってるんだよ!」お母さん 早く早くと焚きつける
男の子 無言でうなずく(素直でいい子だ)指が震えている ニンジンをいざ! 神馬さまの容器へいざゆかん!
男の子 「は~ やっぱりできん できん」
お母さん 縮こまる息子の背中をぐいっと押す「これしきのこと! 早くあげ!」
男の子とお母さんのやりとりにしびれを切らした神馬さま
「ひひ~ん ぶひひ~ん」突如 高らかに嘶く 神社の他の参拝者がはて何事? と注目するような大きな嘶きだった
嘶くだけではなかった 前脚の蹄でカッツンカッツン 土を掻きあげるようなしぐさまでし始めた
「なにしとる! はやくくれんかい!」
催促しているのだ 神馬さま イライライライラ はやくわたせと急かしてくる
ひひ~ん ぶひひ~ん カッツン カッツン ぶひひ~ん
こわ~い こわ~い
はやくしなさい はやくあげなさい はやく はやく なにしてんの!
はやくしなさい はやくあげなさい はやく はやく なにしてんの!
隣にいる見学人のわたくし お母さんと目があった 見知らぬものどうし 会釈と笑顔を返しあう
男の子 神馬さまの嘶きに急かされ 焦った 容器に向かって えいっとニンジンを放った
神馬さま 待たされてやっと口にしたニンジン3切れ しびれきれて疲れたのか 召し上がったらさっさと背後の控室へ消えた
おかしかった たのしかった
神馬さま 男の子 お母さん それぞれがそれぞれに
平和な風景 偶然遭遇した出来事 心穏やかな時間に感謝
注)現在はお供えニンジンはありません 健康管理のため お供えはいっさいあげられなくなりました