つれづれぐさ

obsessive-compulsive disorder OCDな私のつぶやき

白馬

2016-09-26 22:10:25 | 日記




三重県 多度神社

神馬さま お供えのニンジン3切れ差し上げると喜んで召しあがった
神馬さまは神馬さま専用のお社にいつもいらっしゃる
首から上しか拝見できない 
首をもたげる位置に 容器(といっていいのだろうか)お供えニンジンを入れる金属製の箱がある

3切れなどあっという間 すぐに空っぽ
目で訴えてくる (もっと・・・)
催促してくる 真っ黒な大きな瞳で じっとこちらを見据えて 
2回目をあげようか迷っているところに 親子連れがやってきた 
男の子 背丈はお母さんと同じぐらい たぶん春に中学にあがったばかりだろう
母と歩調を合わせ歩くのが恥ずかしいのか 男の子 母とつかず離れずでいる
お母さんは息子と参拝するのが嬉しい 微笑んでいる
仲がいいのが見て取れる 家庭は円満だろう
ほほえましいふたり みているこちらも笑みがこぼれる
お母さん お供えニンジンの皿を手に取る 3切れのった皿を息子に手渡し

お母さん 「ほらほら、馬さんに ニンジン あげなさいよ」
男の子   「え? どうやって?」
お母さん 「馬さんの前に、ほら、そこ(備え付けの大きな容器)」
男の子がニンジン一切れを親指と人指指にそっとはさんで その容器に入れようとする
神馬さま 男の子の指、ニンジンの動きをじっと目で追っている 
男の子   「ち、ちょっと・・・こ、こわいなぁ」
男の子 神馬さまと目が合う じっと見つめられて男の子は動揺して後ずさり
神馬さま 更に容器の近くまでにじり寄ってくる 
男の子   「こわい こわい やれん できん」二ンジン指にはさんだまま 男の子 ますます後ずさり
お母さん 「何やってるの! 早くあげなさい! ほら、お馬さん、待ってるんだよ!」お母さん 早く早くと焚きつける 
男の子 無言でうなずく(素直でいい子だ)指が震えている ニンジンをいざ! 神馬さまの容器へいざゆかん!
男の子  「は~ やっぱりできん できん」
お母さん 縮こまる息子の背中をぐいっと押す「これしきのこと! 早くあげ!」

男の子とお母さんのやりとりにしびれを切らした神馬さま 
「ひひ~ん ぶひひ~ん」突如 高らかに嘶く 神社の他の参拝者がはて何事? と注目するような大きな嘶きだった
嘶くだけではなかった 前脚の蹄でカッツンカッツン 土を掻きあげるようなしぐさまでし始めた
「なにしとる! はやくくれんかい!」
催促しているのだ 神馬さま イライライライラ はやくわたせと急かしてくる

ひひ~ん ぶひひ~ん カッツン カッツン ぶひひ~ん
こわ~い こわ~い  
はやくしなさい はやくあげなさい はやく はやく なにしてんの!

隣にいる見学人のわたくし お母さんと目があった 見知らぬものどうし 会釈と笑顔を返しあう

男の子 神馬さまの嘶きに急かされ 焦った 容器に向かって えいっとニンジンを放った
神馬さま 待たされてやっと口にしたニンジン3切れ しびれきれて疲れたのか 召し上がったらさっさと背後の控室へ消えた

おかしかった たのしかった
神馬さま 男の子 お母さん それぞれがそれぞれに
平和な風景 偶然遭遇した出来事 心穏やかな時間に感謝

注)現在はお供えニンジンはありません 健康管理のため お供えはいっさいあげられなくなりました


頑張るカラス

2016-09-24 16:18:39 | 日記
都会に棲むカラスたち
自分と違う生き物 人間をよく観察しているようだ

街灯の上でひとやすみのカラス
彼らに休むひまはないだろう ごはんと寝床がいる

観察しているとおもしろいことがある
彼らに気づかれぬようそっと様子をうかがった

季節は春に近い冬 
カラスが2羽 街路樹にとまっていた

1羽は動きがせっかちだった
ポキリと乾いた音をたて 割りばし程度の小枝を口にくわえ さっと飛びたつ
すぐに折り返し戻り ポキリ 飛び立つ の繰り返し 
子育て前の寝床作りだろう

はて もう1羽はどうしたものか 
枝から枝にわたるものの 寝床にするに気に入ったのがないようだ
あれこれ吟味していて ふと 街路樹の根元に何かをみつけた
ハラリと降りてきて 歩道に落ちているものをつかんだ(嘴で)

小ぶりの杖ほどの朽ちた枝だった   
仲間がせっせと割りばし運ぶのをよそに これなら一度で済む 手間がが省けるとでも?
カラスにも面倒くさがりがいるのか

飛べなかった
嘴からおろした枝の回りを歩いたり ぴょんと飛んだり試行錯誤している(ように見えた)
自分の3倍はあるお荷物 どう運ぼうか 見定めている(ような風にもみえた)

1羽が格闘している間も 仲間はせっせと運んでいる 着々と
ポキリ(折る) バタバタ(飛ぶ)を繰り返す 黙々と

賢い彼らにしては隙がある
人間が ビルの陰からそっとうかがっているのに気づかない
子育てのためだから 一所懸命なのだろう

さて どうなった 面倒くさがりの 無謀なカラス
何度か飛ぼうとした 何度もチャレンジした でも飛べない

テクテクと枝の回りを歩きはじめた
そっか端っこじゃダメなんだ 
バランスが悪いのにやっと気づいたカラス  
えらい えらい 
こんどこそ うまくいく 
枝の真ん中あたり 見定めて嘴でしっかりくわえた

枝が宙に浮いた
バランスいい よし! 飛べ!! (叫んだのはわたし) 

しかし
残念なことに やはり思いのほかそれは重たかったのだ

結局 小枝一本も得られずに 去っていった

対象的な2羽のカラス
考えさせられました
私は面倒くさがりだ
これからは着々とやろう 仕事も家事も と